Amazon、当日配送・翌日配送をさらに強化 デリバリーステーション6拠点を新設
Amazonは2025年7月1日、迅速な配送を実現する新たな投資について発表。配送拠点であるデリバリーステーション(以下、DS)の新設、注文の当日・翌日に届ける配送オプションの対象地域拡大、そして次世代のイノベーション開発などが公表された。
DSを全国6カ所に新たに開設
Amazonは配送拠点であるDSを日本全国6カ所に新たに開設する。また、商品の保管や梱包を担うフルフィルメントセンターの一部機能と、DSの機能をあわせ持つ新たな拠点を全国16カ所で展開し、当日配送の提供体制を強化する。
また、夜間注文の商品を翌朝に届ける配送オプションの対象地域を、2025年内に順次拡大する方針も示した。
新設される6つのDSのうち、石川県は初開設。岡山県の新DSでは、太陽光発電や人感センサー照明、電気自動車専用の充電設備、雨水再利用など、脱炭素化と省エネを意識した施設設計が導入される。
▼新設予定のDS(仮称/開設予定時期)
・岡山南デリバリーステーション/岡山県/4月
・千葉柏デリバリーステーション/千葉県/4月
・福岡北九州デリバリーステーション/福岡県/5月
・北海道北広島デリバリーステーション/北海道/8月
・東京江東2デリバリーステーション/東京都/9月
・石川野々市デリバリーステーション/石川県/9月
画像出典:Amazon
注文翌日に届ける配送オプションを2025年中に全国に順次拡大
顧客の利便性向上に向けた取り組みの一環として、注文から翌日までに商品を届ける配送の対象地域を拡大。午後11時59分までの注文を翌日に届ける配送オプションを2025年中に全国へ順次拡大。
また、一部地域では午後1時頃までに注文した商品を、当日の夜間帯に届ける配送オプションも拡大していくという。
画像出典:Amazon
次世代DS技術への投資を継続
Amazonは2025年末までに、拠点開設と次世代のイノベーション開発などに6000万USドル以上を投資する予定。DSでの業務をより安全、容易にする技術への投資としては、下記の3つの新技術を開発し、グローバル展開の可能性をテストしているという。
・Single Lane Auto Divert to Finger
コンベヤーベルト上の梱包された商品流れを自動的に管理し、必要な場所に送る
・Robotics Labeler System or RLS(RLS)
梱包された商品へのラベル貼付を自動化し、DSで仕分けを行う際に繰り返し発生する、手作業でのラベル貼りの作業を削減
・Robotics Unloader for Unwieldy Shipments(RUFUS)
真空ロボットで、より重い商品の積み下ろしを行うことが可能に
柔軟な配送時間を実現するサービス拡大を目指す
アマゾンジャパン合同会社 ジャパン オペレーション 代表の島谷恒平氏は、本件について「今回の配送拠点の強化、柔軟な配送時間を実現するサービスの拡大により、お客様の生活をさらに豊かで便利なものへと変革できると考えています」とコメントしている。
同じく7月1日には、三菱地所株式会社と協業し愛知県名古屋市にフルフィルメントセンターを新設することも発表しているAmazon。物流・配送の強化を推し進める同社の動向を今後も追っていきたい。
◎参考記事:Amazon、2024年の当日または翌日配送の商品数が前年比15%増
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