国内電通グループ、AIで顧客体験を進化させる「AIコンタクトセンター」を提供
「AIコンタクトセンター」概要図
国内電通グループ4社(株式会社電通デジタル、株式会社電通総研、イグニション・ポイント株式会社、株式会社電通プロモーションエグゼ)は2025年7月3日より、「AIコンタクトセンター」の提供を開始した。
AIエージェント活用で24時間365日の即時対応を実現
国内電通グループ4社による「AIコンタクトセンター」は、2025年5月に発表された独自AI戦略「AI For Growth 2.0」に基づいて開発された次世代ソリューション。コンタクトセンターを起点にAIを活用し、顧客体験(CX)の進化を目指す。
電通グループによると、本サービスが提供するソリューションは以下の通り。
◆CXの飛躍的向上を図るために、AIエージェント活用による24時間365日の即時対応を実現するとともに、顧客の過去の問い合わせ内容や感情を分析して、パーソナライズされた解決策を提示する。
◆業務効率と生産性の最大化を図り、FAQ対応、本人確認、集荷受付などの定型業務をAIで自動化。音声認識による通話内容のリアルタイムテキスト化と要約、応対履歴の自動生成などにより、後処理時間の短縮を実現する。
◆オペレーター体験(EX)の強化に向けて、ナレッジマネジメントとリアルタイムガイダンスにより、スキルの平準化を図る。これにより、新人教育の効率化とスキルアップ、またオペレーターの感情分析によるストレス検知と離職率の低下を実現。
◆「AIコンタクトセンター」で蓄積されたデータをマーケティング部門と連携・活用することで、顧客インサイトの理解を深め、より精度の高いパーソナライズ提案を顧客に行い、CX向上と満足度アップを図る。
パーソナライズド体験の提供を可能に
近年、顧客接点の多様化と期待値の高まりによって、コンタクトセンターには「迅速かつ的確な対応」「感情をくみ取る共感力」「24時間365日の可用性」「グローバル言語対応」など、従来以上に高度な対応力が求められている。
一方、オペレーターの業務負荷の増大や人材不足、対応の属人化による品質のばらつきといった課題も顕在化しており、これらの解決策としてAIの導入が加速している状況だ。
国内電通グループが提供を開始した「AIコンタクトセンター」は、AIとCDP(カスタマーデータプラットフォーム ※1)を活用し、コンタクトセンターの業務効率化にとどまらず、顧客一人ひとりに最適化された体験の提供を可能にする。さらに、コンタクトセンターで蓄積されたデータをマーケティング施策に活用できるようにすることで、クライアント企業の事業成長に貢献するとした。
※1:顧客データを統合・管理し、マーケティングや顧客対応に活用するためのプラットフォーム
※画像出典:AIで顧客体験を進化させる次世代ソリューション「AIコンタクトセンター」を開発・提供(株式会社電通デジタル)