長引く物価高に対して約7割が「節約疲れ」を実感 メルカリ調査
株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は2025年8月22日、「物価高時代の節約に関する意識調査」の結果を公表した。
調査概要
◆調査時期:2025年8月5日~8月7日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査対象:18〜59歳の男女(全国)
◆調査人数:600名
◆出典:物価高時代の節約に関する意識調査(株式会社メルカリ)
約4割が昨年よりも節約を強化
本調査では「長期化する物価高による家計への影響」を質問。約9割(85%)が「非常に悪い影響がある」「やや悪い影響がある」と回答。一方、この1年間で賃金が増えたのは2割未満(18%)にとどまり長引く物価高は、多くの生活者にとって厳しさを増している。こうした状況を背景に、約4割(36%)が1年前より節約を「強化した」と回答している。
また、約7割(65%)が「節約疲れ」を実感していることが明らかとなった。
「節約疲れ」の理由として、「節約の終わりが見えない(40代・専業主婦)」「常に価格を気にしているから(50代・会社員)」などの声があがった。
約9割が「ポイ活」を行っている
節約以外の家計対策(脱・節約術)として、約9割(89%)が「ポイント活動(ポイ活)」をすでに行っていると回答。次いで「フリマアプリなどでの不要品売却」が約3割(32%)を占めた。
一方、今後やってみたい“脱・節約術”としては「スキマバイト」が約4割(43%)と最も支持を集めた。フリマアプリや投資を抑え、新たな副収入源を生むポテンシャルがある手段として、高い関心が寄せられている。
政府の「減税」「給付金」といった経済政策に対しては、「期待していない」または「期待していたが諦めた」と回答した人が約半数を占めた。メルカリはこの結果について、「自ら対策できる家計防衛策への関心が高まっている様子がうかがえます」と考察している。
生活に余裕を持たせたいと考える人が多い
本調査結果について、節約アドバイザー・消費生活アドバイザーの丸山晴美氏は次のようにコメントしている。
「(前略)物価高による出費が増え続けている中で、常にお金の不安がつきまとい、日々コストを意識したやりくりに頭を悩ませ、生活を楽しむことができない状態が続くことで、やりくりに張り合いが出ないなどの『節約疲れ』を感じている人が約7割に増えています。(中略)節約以外で今後やってみたい家計対策として、スキマバイトが最も多い(43%)回答という結果からも、空いた時間に、手軽に、そして確実にお金になる手段を通じて、生活に余裕を持たせたいと考えている人が多いこともうかがえます」
EC事業者としては消費者心理を把握した上で、幅広い訴求を検討する必要があるだろう。今後の施策検討に本調査結果を活用したい。