国内EC市場だけでの成長、8割以上の担当者が「限界」 ショッピージャパン調査

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ECのミカタ編集部

【国内ECを実施している担当者110名に聞いた】約9割が「売上成長率の鈍化」を実感、8割以上が「海外への展開」を希望しつつも、「言語対応」や「国際配送」などが障壁に

ショッピージャパン株式会社は2025年10月27日、国内EC担当者の海外展開に関する意識調査の結果を発表した。

調査概要

◆調査名称:国内EC担当者の海外展開に関する意識調査
◆調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
◆調査期間:2025年10月6日〜10月7日
◆有効回答:日本国内のみでECサイト運営・販売を行っているEC担当者110名
◆出典:国内EC担当者の海外展開に関する意識調査(ショッピージャパン株式会社、shopee)

4割以上が国内EC事業の成長率は「低下」と回答

「お勤め先の国内EC事業の直近1年間の売上成長率はどのような状況ですか」(n=110)と質問したところ、「大幅に低下している」が12.7%、「やや低下している」が29.1%という回答となった。

「横ばい」「やや減少している」「大幅に減少している」と回答した人に、「売上成長が鈍化している要因は何だと考えていますか。最もあてはまるものをお選びください」(n=81)と質問したところ、「同業他社との価格競争の激化」が29.6%、「新規顧客獲得の難化」が18.5%という回答が上位に並んだ。

8割以上が国内EC市場の成長に「限界」を感じる

「あなたは、現在の国内EC市場だけでの売上成長に限界を感じますか」(n=110)と質問したところ、「かなり感じる」が26.4%、「やや感じる」が59.1%と8割以上を占めた。

「かなり感じる」「やや感じる」と回答した人に、「国内EC事業の売上を伸ばすために実施している施策を教えてください(複数回答)」(n=94)と質問したところ、「商品ラインナップの拡充」が50.0%、「自社ブランド商品の開発」が44.7%、「CRM施策や会員制度などの既存顧客のリピート強化施策」が42.6%という回答が並んだ。

越境ECの最大の課題は「国際配送の手続き」

「海外市場への展開(越境EC)をしてみたいと思いますか」(n=110)と質問したところ、「非常にそう思う」が40.9%、「ややそう思う」が40.9%と8割以上を占めた。

一方で、「海外市場への展開(越境EC)に挑戦できない理由は何ですか(上位3つまで回答可)」(n=90)と質問したところ、「国際配送の手続きが複雑で分からないから」が52.2%でトップとなった。

ショッピージャパンは本調査結果について、次のようにコメントしている。

「多くの国内EC担当者が売上成長の鈍化を実感し、海外市場への展開に強い関心を持ちながらも、具体的な一歩を踏み出せずにいる実態が明らかになりました。(中略)言語対応や国際配送などの課題をクリアし、初期投資を抑えられるプラットフォームやサポート体制の充実が、越境EC普及の鍵となるでしょう」

越境ECへの参入は、事業者にとって新たな成長機会として注目されている。今後の市場動向が期待される。