国民生活センター、冬物商品セールの「模倣品」「粗悪品」に関する注意喚起
独立行政法人国民生活センターは2025年12月2日、ネット通販の冬物商品セールにおける「模倣品」「粗悪品」に関する注意を喚起した。
偽物、粗悪品が届く事例
今回、国民生活センターに寄せられた相談事例の一部を紹介する。
◆届いた商品は偽物でサイズと色も違った
SNSのセール広告でブランド物ジャケットが2着まとめて購入すると安くなると書いてあった。通常より大幅に安かったので2着を代引き配達で申し込んだが、届いた商品は、1着のジャケットはMサイズなのにLサイズであり、もう1着のジャケットは白色のはずが赤色であった。商品は海外から発送されたと思われ、ブランドも偽物だと思う。(2024年12月受付 60歳代 女性)
◆無関係の商品が届く
SNSを閲覧中に表示された「大手電機メーカーが開発した3秒で部屋が暖まる暖房送風器」との動画広告が気になり購入したが、大手電機メーカーのロゴもない無関係と思われる商品が届き、全く暖まらない。販売事業者に返品交換を要望したが連絡が取れなくなった。(2024年12月受付 60歳代 男性)
大幅な割引や極端に安価なセール広告には注意
本件を受け、国民生活センターは消費者に対して「広告の中には、有名ブランドや大手電機メーカーの正規品であるかのような広告を表示する、悪質な通販サイトもみられ、例年、こういった悪質な通販サイトとのトラブルが寄せられます。外国から模倣品や粗悪な商品が届き、事業者と連絡がつかないというトラブルにつながるおそれもありますので、大幅な割引や極端に安価なセール広告には注意する必要があります」と注意を喚起した。
また、注文前のチェックリストとして以下の内容を挙げている。
◆サイト内の日本語が正しく表記されていない(見慣れない漢字や言い回しなど)
◆ブランド・メーカー品が大幅に割引され、価格が不自然に安い
◆大手電機メーカーの製品を連想させる表記(店舗写真やロゴなど)をしているが、製品型番が実在しない
◆サイト上に事業者の名称、住所、電話番号が明確に表記されていない
◆住所や電話番号の表記はあるがおかしな点がある(無関係の住所や番号など)
◆キャンセル、返品、返金のルールの記載がない
年末商戦を迎えた今、消費者はさまざまなセールのお知らせや広告を目にする機会が増えている。同時にこうした被害を避けるために、少しでも違和感を覚えたら購入を断念する消費者も少なくないだろう。各事業者は上記内容を確認した上で、自社サイトが消費者にとって安心できる内容になっているかを確認したい。


