2025年に最も偽装されたブランドは「Apple」 マカフィー調査

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ECのミカタ編集部

マカフィー、McAfee Labsの最新調査「2025年のホリデーシーズンに最も偽装されたブランド」と偽装ブランド品を見分ける方法を発表

マカフィー株式会社は2025年12月8日、McAfee Labsの最新調査「2025年のホリデーシーズンに最も偽装されたブランド」の結果を発表した。

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調査概要

◆2025年のホリデーシーズンに最も偽装されたブランド調査
▷調査期間:2025年10月から11月
▷調査対象:実際のオンライン行動を対象に、ラグジュアリーブランドや一般消費財の偽装を中心に分析
特定のブランド名やキーワードを一般的なウェブアドレスの形式に変換した上で、マカフィーのWebレピュテーション・テレメトリーと照合し、悪意のあるURLや不審なURLを特定。ユーザーがこれらのフラグ付きサイトへのアクセスを試みるたびに「詐欺ヒット」としてカウントされ、同一ユーザーによる繰り返しの試行も集計に含まれる。結果は、対象期間中の総ウェブトラフィックに対する「詐欺ヒット」の割合として提示され、購買者のステータスに関わらず、オンラインで買い物をする人々がどのようなリスクに直面しうるかを明確に示している。

◆2025年ホリデーショッピング詐欺に関する調査
▷調査期間:2025年8月
▷調査対象:アメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、日本、インドの18歳以上
▷調査人数:8600人

ホリデーシーズンに購入されるアイテムがターゲットに

今年最も偽装されたブランドは人気のテクノロジー製品や高級ギフト、需要の高い限定商品など、ホリデーシーズンに頻繁に購入されるアイテムに関連している。

◆最も偽装された一般消費者向けブランドトップ5
▷Apple
▷任天堂
▷サムスン
▷ディズニー
▷スチーム

本調査で、一般消費者向けブランドの中で最も多くの詐欺サイトが確認されたのはAppleだった。任天堂も、2025年の年末商戦期におけるSwitch 2の膨大な需要を背景に、僅差で続いている。

高級ブランドを装った詐欺はごく少数のブランドに集中しており、その中でもコーチが圧倒的に多かった。

コーチに関連する詐欺サイトの数は、次いで多く偽装されているディオールよりも約45%多いことが明らかになっている。

◆最も偽装された高級ブランドトップ5
▷コーチ
▷ディオール
▷ラルフローレン
▷ロレックス
▷グッチ

※画像参照:McAfee Labsの最新調査「2025年のホリデーシーズンに最も偽装されたブランド」と偽装ブランド品を見分ける方法を発表(マカフィー株式会社)

消費者へ向けて注意喚起

マカフィーは、今年のホリデーシーズンの買い物において偽造品の購入の予防のために以下の行動を推奨している。

◆クリックする前に一呼吸置く
お得なオファーに関するメッセージやDM、メールを受け取ったときは、直接販売事業者のホームページやアプリにアクセスして確認。

◆信頼できる業者から購入する
知らないブランドや急なオファーが届いた場合、見送ることが安全な選択。

◆危険信号に注意する
急いで行動するよう催促されたり、ギフトカードや送金での支払いを要求される。個人情報の提供を求められたり、電話を切らないもしくは黙っているよう指示をされたりするときは注意。

◆買い物体験を保護する
アカウントを保護するために、二段階認証(2FA)を有効に設定し、強力で固有のパスワードを使用。安全なウェブサイトでのみ購入し、銀行やクレジットカードの利用明細は不審な請求がないか定期的に確認。

◆総合的なオンライン保護に投資する
不審なリンクやサイトを検知・防御し、より安心してオンラインを利用できるネット環境を整える。

AI技術によって模倣スピードが加速

マカフィー株式会社 代表取締役社長 栗山憲子氏は、本件について次のようにコメントしている。

「詐欺師たちは、ホリデーシーズンの賑わいに乗じて、お得な商品を探している人々を巧みに狙ってきました。特に、AI技術の進化によって、信頼されているブランドを驚くほどの速さと精度で模倣することが可能になり、詐欺だと気づくのがますます難しくなっています。偽サイトや偽商品、さらには巧妙なメールやテキストといった手法が増え、現代の詐欺師たちは驚くほど精巧なソーシャルエンジニアリングの技術を使いこなしています」

こうした状況の中で最も効果的な自衛策は、焦らずに一呼吸おき、目にした情報をしっかり確認する。それと同時に、不審なリンクやページに対して警告を発してくれるツールを活用し、被害を未然に防ぐことが重要であると警鐘を鳴らしている。

健全な市場構築のためにも、1年で最も買い物需要が高まる今、改めて顧客に対する注意を喚起したい。


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