2026年景気の懸念材料「インフレ」がトップ TDB調査

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ECのミカタ編集部

2026年の景気見通しに対する企業の意識調査

株式会社帝国データバンク(以下、TDB)は2025年12月22日、2026年の景気見通しに対する企業の意識調査(※1)の結果を発表した。本記事では、同年12月26日に発表された「『食品主要195社』価格改定動向調査―2025年通年/2026年見通し(※2)」の内容も合わせて紹介する。

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1割以上が景気見通しを「回復局面」と回答

2026年の景気見通しについてたずねたところ「回復局面」になると見込む企業は、2025年の景気見通し(2024年11月調査)から3.3ポイント増の11.0%となり、2年ぶりに10%を超えた。

一方で「踊り場局面」は43.0%(前年41.7%)と3年連続で4割を上回り、「悪化局面」と見込む企業は、4年ぶりに20%を下回る17.4%(同23.9%)を占める。また、「分からない」と見込む企業は28.6%(同26.7%)で、トランプ関税や日中関係の動向など、依然として先行きに対する不透明感の強さが継続していることがうかがえる。

◆規模・業界別 2026年の景気見通し

※画像元:2026年の景気見通しに対する企業の意識調査(株式会社帝国データバンク)

物価上昇が懸念材料

2026年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料をたずねたところ、「物価上昇(インフレ)」が45.8%(前年31.5%)で、前年から14.3ポイント増と急上昇した。以下、「人手不足」(44.5%、前年41.6%)や「原油・素材価格(の上昇)」(35.9%、同46.2%)、「為替(円安)」(30.4%、同30.7%)が続く。

◆2026年の懸念材料(上位10項目、3つまでの複数回答)

※画像元:2026年の景気見通しに対する企業の意識調査(株式会社帝国データバンク)

2026年1月から4月までに値上げが決定している飲食料品は、冷凍食品のほかコメ製品、マヨネーズなど鶏卵製品、焼酎をはじめとする酒類など幅広い食品分野を対象に3593品目が判明している。

2024年12月時点で判明した翌年(2025年)の値上げ予定品目数が6121品目だったのに対し、2026年の値上げ品目数は約4割減少。単月あたり4千品目を超える局所的で大規模な値上げラッシュは2026年春にかけて発生しないと見込まれるものの、1千品目前後の値上げは2026年も常態化するとみられる。

値上げトレンドの継続が見込まれる

2025年の値上げ要因は9割超が「原材料高」で占め、引き続き原材料高の継続的な値上げによって製品価格を引き上げたケースが多く見られた。

なかでも、チョコレート製品やコーヒー・果汁飲料、パックご飯や米菓などの分野では、いずれも天候不順などを要因とした不作による原材料不足・価格高騰に直面し、短期間で価格が改定された製品もあるなど、価格形成面で苦しい展開を余儀なくされた。「物流費」(78.6%)、「人件費」(50.3%)の割合は集計可能な2023年以降で最高となり、なかでも「人件費」は前年からほぼ倍増と大幅に上昇している。

※画像元:「食品主要195社」価格改定動向調査―2025年通年/2026年見通し(株式会社帝国データバンク)

今回の結果を受けてTDBは、次のようにコメントしている。

「2026年5月以降については不透明な状況ながら、引き続き原材料高が見込まれる製品もあるほか、物流費、賃上げによる人件費増など原材料高以外の要因を背景に、粘着質な値上げトレンドの継続が見込まれる。2026年通年の値上げ品目数については、現状のペースが続いた場合、2024年と同水準となる年1万5千品目前後に到達する可能性がある」

EC事業者としては最新の情報を注視し、常に柔軟な対応を心がける必要があるだろう。

※1:調査機関:2025年11月14日~11月30日、調査対象:全国2万4531社、有効回答企業数:1万207社(回答率41.6%)
※2:品目数および値上げは、各社発表に基づく。また、年内に複数回値上げを行った品目は、それぞれ別品目としてカウント。値上げ率は発表時点における最大値を採用。なお、価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む。


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