EC-CUBE、AI時代に対応した「業務適応型コマース基盤」として刷新
株式会社イーシーキューブは2026年3月17日、「EC-CUBE」をAI時代に対応した「業務適応型コマース基盤(Adaptive Commerce Platform)」として新たに位置づけ、製品コンセプトおよびサービス体系を刷新することを発表した。
ビジネスモデルや商習慣を「企業の資産」として実装
イーシーキューブは「業務適応型コマース基盤(Adaptive Commerce Platform)」について「企業固有のビジネスモデルや商習慣を標準に適応することで切り捨てるのではなく、『企業の資産』として実装し、継続的に進化させることを可能にするコマース基盤です」と説明する。
この新しいカテゴリは、以下の図に示す原則に基づいている。

※画像元:EC-CUBE、AI時代の新たなEC基盤「業務適応型コマース基盤(Adaptive Commerce Platform)」として刷新(株式会社イーシーキューブ)
イーシーキューブは本戦略の第一弾として、SaaS型ECでは対応が困難な以下の3領域において、業務特化型のパッケージを開発・提供する方針を示す。
◆リユース・買取EC
▷買取フロー・eKYC連携、一点物の個体管理、状態ランク・年代による高度な検索、店舗POS・基幹システム連携など、リユース事業特有の複雑な業務フローに対応。
◆マーケットプレイス
▷マルチサプライヤーによる商品・受注管理、AIレコメンドや属性連動価格による販売最適化、出品者評価や問い合わせ一元管理など、マーケットプレイス運営における多層的な取引構造に対応。
◆製造業向け受発注DX
▷見積から承認を経た受注遷移、顧客別価格・担当営業の紐付け、型番・適合条件による高度検索、基幹・WMS連携など、製造業・卸売業の商取引に対応。
設計思想はEC-CUBE全体に適用
「業務適応型コマース基盤(Adaptive Commerce Platform)」の設計思想はEC-CUBE全体に適用される。特定の業務領域に深く対応するための製品として、以下の体系で提供されることとなる。
◆EC-CUBE(オープンソース版)
▷ ECサイトに必要な標準機能を完備したベースプラットフォーム。自由にカスタマイズが可能。
◆EC-CUBE Enterprise
▷エンタープライズ向けの性能・インフラ・セキュリティ・サポート・拡張機能を備えた上位プラットフォーム。
◆EC-CUBE Enterprise for X(業務特化型パッケージ)
▷EC-CUBE Enterprise上で利用可能な領域特化パッケージ。リユース、マーケットプレイス、製造業向け受発注DXの3領域から順次展開。
企業の強みを最大限に活かす
本件について、イーシーキューブは次のようにコメントしている。
「生成AIの進化は、ソフトウェア開発の生産性を劇的に向上させるだけでなく、企業の業務プロセスそのものを大きく変えつつあります。こうした背景から、独自の商流やUX(顧客体験)を持つ企業がECに求めるものは『標準機能への適応』から『自社固有の業務ロジックの実装と、変化し続ける業務プロセスへの追従』へと移行しています。EC-CUBEは、この構造的な転換を捉え、企業の強みを最大限に活かせるコマース基盤へと刷新いたします」
これまでシステム都合で妥協されがちだった「固有のノウハウ」を、切り捨てることなく「企業の資産」として実装。変化を前提とした柔軟な「コマース基盤」を実現させる方針を掲げる。
SaaSに業務を合わせる時代から、業務に最適化させたシステムを利用する時代への転換として、今後の動向に注目したい。


