記者の論点：ECサイトが増加していく中、それを利用する人も増加している。その中でも、最も人気が高い品物は何か？

通販の品物の情報源は「テレビ」！？

ECサイト構築／通販システム構築・支援を主要事業として手掛けている株式会社エルテックス（以下、エルテックス）は、一昨年～昨年に引き続き、通信販売に関する「消費者の行動や意識」などを集計・分析した調査結果を発表した。

エルテックスでは、2000年頃より、ECサイト／通販システムの開発及び構築を積極的に推進しており、EC／通販に関する市場動向を考慮した独自調査「通信販売に関する【消費者調査】2015」を実施した。調査では、通信販売を利用する消費者の「周辺を取り巻く環境」「消費行動や利用動向」などを集計・分析した。エルテックスの中核顧客である通販企業の先の、消費者行動や意識を把握することで、通販やECに関するエルテックスソリューションサービスを改善し、顧客通販企業へ提供しているサービス強化やビジネス貢献に繋げていく。

調査結果をまとめると、「あなたが通信販売で購入するものはどのようなジャンルのものか」の質問に対し、2014年と比較をすると、多くのジャンルの購入スコアが減少する中、日用品・その他が2年連続で上昇している。大規模モールでの日用品の取扱いや当日配送の拡大、ネットスーパー、日用品を取り扱う専門サイトの増加などの影響で、消費者の購入品目にも変化が現れている。

「あなたが購入した、していないに関わらず、興味があると答えた、化粧品、健康食品・サプリメントはどのようなきっかけで知ったか」の質問に対し、化粧品と健康食品の回答者に絞ったところ、「テレビ」と答えた人が多かった。地上波とBS・CSなどの衛星放送を合算すると67.0％となり、他の情報源を圧倒する数値となった。

「あなたが購入した、していないに関わらず、興味があると答えた、化粧品、健康食品・サプリメントを知った後にとった行動」の質問に対し、化粧品と健康食品の回答者に絞ったところ、パソコンで検索し「商品が紹介されているサイトを見た」「商品の価格を比較した」「商品の口コミを見た」がトップ3だった。また、男性30代では3人に1人の33.3％が「実際の店舗に行く」と回答した。

1度通販を利用すると、利便性が高いことに気が付く。次第に、それが癖になり、いつの間にか通販を利用する日が増加する。また、多くの品揃えの中で、年々増加しているのは、日用品であり、こうしたデータを背景にして考えれば、ECサイトとしても今より一層、日用品に力を入れる必要があるのかもしれない。