今年は「オムニチャネル」に注目度が高い?【Socket調べ】

ECのミカタ編集部

記者の論点:
昨年は、「越境EC」という言葉を耳にすることが多かったが、今年は「オムニチャネル」に注目するEC事業者が多い!その理由とは…?

EC事業者が注目するキーワードを公開!

スマートフォン向けおもてなし販促プラットフォーム「Flipdesk」を提供する株式会社Socket(以下、Socket)は、EC事業者572名を対象とし、「2016年注目しているキーワードについて」のアンケート調査を実施した。572名のうち、有効回答者数は52名であった。

調査結果をまとめると、「2016年最も注目されているキーワードとは?」の質問に対し、「オムニチャネル」が19%、「CRM」が15%、「ウェブ接客」と「越境EC」が13%となった。さらに、注目している理由を尋ねる質問には次のように回答している。

オムニチャネルの回答は、「全国に店舗を持っていることを強みとしECと店舗で連携し、顧客が当社ブランドに接する時間を増やしたい」、「ECだけでなく、実店舗においても顧客の増加と囲い込みが今後の最重要ファクターになってきているため」とある。CRMでは、「中長期的に売上規模拡大のため」、「LTV向上のため」、「注文率の向上が課題になっており、お客様の特性によって訴求方法・内容を変える必要があることを痛感しているため」と挙がっている。
ウェブ接客に関しては、「リアル店舗と同じ接客、商品提案をしたいため」、「取り扱い商材が高単価なため、店舗のように丁寧な接客を行えれば、より安心してお買い物をして頂けるのではないかと考えているため」とある。越境ECでは、「海外越境販売が整ってきているため、更に強化していきたい」、「今後はデータ連携でのファッションECが増えてくると思うので」が挙がっている。また、顧客生涯価値を示すLTVは、「店舗のファン(リピーター)になってもらうにはどうすればいいか、ということを念頭に運営していきたいから」が理由である。

「キーワードを実施するために必要なこととは?」の質問に対し、「人員配置など社内体制の構築」が最も多く挙がっている。2番目に多い回答は「システム改修」であり、3番目は「上司含め社内の理解促進」である。また、「その他の注目されているキーワードとは?」の質問に対しては、最も多い回答は「ウェブ接客」、「LTV」であり、2番目は「コンテンツEC」と挙がっている。さらに、「ウェブ接客ツールを導入している企業は何を期待して導入したのか」の質問に対しては、「CVRの改善」が最も多い回答だった。続いて、「離脱率の改善」、「リピート率の向上」という結果だった。

昨年は「越境EC」という言葉が飛び交った。海外で商品を売るために、越境に進出するECサイトが多く見られた。今年の注目ワードにもその名はあるが、それよりも「オムニチャネル」や「CRM」に注目しているEC事業者が多い。それは、実店舗とECの連携の効率を上げたり、店舗のリピーターを増やしたりすることなどが理由にある。これにより、今年は顧客を増やすことに重点を置いていることが分かる。どの店舗も顧客を増やすために、施策を練りそうだ。


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