Qoo10、会員数600万人突破!売上増の戦略とは?
記者の論点:今回発表されたデータから、会員数の増加や売上げ増加に向けて、ユーザー層を上手く捉えた戦略が行われていることが伺える。
女性の支持を圧倒的に受けている「Qoo10」
インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」が日本サイトの会員数600万人を突破した。
ジオシス合同会社(以下「ジオシス」)は、2010年6月からオンラインマーケットプレイスとして、「Qoo10」日本サイトの運営を開始した。誰もが安全で安心な取引ができるエスクローサービスの提供や、2012年6月に運営を開始したモバイルサイトが、20代~40代の女性のユーザーに支持され、会員数を伸ばしている。
「Qoo10」では、2015年から、ユーザーがショッピングを楽しめることを目的に、「ユーザーと出店者」「ユーザー同士」で、情報のやりとりや交渉ができたり、「Qoo10フリマ」などに参加できたりする、コミュニケーションアプリ「Qsquare」の提供を開始。また、2016年1月には、フリュー株式会社(以下「フリュー」)が運営するプリントシール機の画像取得・閲覧サイト「ピクトリンク」と共同で、モバイルの通販サイト「プチプリモール」をオープンした。
「Qoo10」は、毎日実施している「タイムセール」「共同購入」「今日の特価」「クーポンが当たるルーレット」や、毎月実施している「キャンペーン」「スーパーセール」、ショッピング仲間との情報共有が自由にできる「コミュニケーションアプリ」など、ユーザーが楽しめるショッピングを提案できるよう、今後も様々な施策を検討していくという。
昨対比40%の売上げ増!まだまだ続くQoo10の快進撃
会員数600万人突破と共に、2015年には昨年比40%以上増の売上(流通総額)を達成したことも発表された。取引件数基準によるモバイルからの購入比率は80%に達し、女性の購入比率は78%を占めている。
購入比率を年代別で見ても、圧倒的に女性の購入比率が高い。また、取引されている商品の割合としてもファッションが44%、続いてビューティ・コスメが24%と女性に支持されていることがわかる。
昨年から提供を開始したコミュニケーションアプリの「Qsquare」などは、インターネット総合ショッピングモールの中でも他社とは大きく異なる点である。あくまで筆者の考えではあるのだが、女性は男性よりもコミュニケーションの場に積極的に足を運ぶ気がする。”井戸端会議”で想像するのもやはり女性の姿だ。ネットで商品を買うとき、口コミは気になるものであるが、相互の交流が出来るため、ただの口コミサイトではないのも楽しさがある。また、ユーザー同士だけではなく、ユーザーと出店者が情報のやりとりや交渉ができるという点も大きな特長と言える。そういったことからも、「Qsquare」は「Qoo10」への集客へ一役買っているのだろう。ユーザー層を上手く捉え、サービスを展開しているジオシス。今後のどういった施策を打っていくのか、動向が楽しみである。