通販業界12月総売り上げは前年同月比-1.8%(JADMA調べ)
総売上高は1491億円、雑貨・食品が伸びる
通信販売業界を代表する業界団体である公益社団法人日本通信販売協会(以下、JADMA)では、協会の理事社・監事社を中心とする会員企業計140社を対象として、2015年12月度の売上高調査を実施した。
調査概要によると、2015年12月度の総売上高(140社)は1491億円となり、前年同月比でみると-1.8%と減少した。伸び率を商品別でみると、「衣料品」は前年同月比-16.9%、「家庭用品」-14.2%、「雑貨」+6.3%、「食料品」+6.8%、「通信教育・サービス」+8.1%となり、「衣料品」と「家庭用品」が減少していることが読み取れる。
先月発表された、年末年始のYahoo!ショッピングの売れ筋商品(http://goo.gl/eoVHkM)では、暖冬の影響を受け、例年春に売れ行きが伸びるアウトレット商品や春物衣料が好調となった一方、除雪関連商品の売れ行きが大きく減少している。暖冬により売れ行き商品が例年と異なったことが「衣料品」と「家庭用品」が減少する一因となっている可能性がある。
「雑貨」「食料品」「通信教育・サービス」は増加した。「雑貨」「食料品」の伸びより、クリスマスやお正月などのイベント時にも積極的に通販を利用する人が増えている可能性が高い。バレンタインデーやホワイトデーに関しても期待したいところだ。また、「通信教育・サービス」の増加に関しては、音楽や動画といったコンテンツを配信するサービスが盛り上がりを見せている影響があるのではないだろうか。
ECサイトは買い物に出かけずに商品を注文出来るという便利さがある一方、実物の商品に触れられないことや、商品の受け取りまでに時間がかかることなどはまだまだ改善できる課題と言えるだろう。それを解決しようとする動きが、即日発送やWeb接客の導入であり、こういった施策により、各ECサイトがユーザーの利便性を高めていくことで、ユーザーにとってのネットショッピングの価値が上がり、さらには通販業界全体の売上高の向上につながっていくのではないだろうか。