【続報】Amazonセール結果情報解禁!
気になるAmazonセール結果発表
3月末に、ヤフー株式会社(以下、Yahoo!)、楽天株式会社、Amazon.co.jp(以下、Amazon)のセール期間が重なり、店舗にとっても消費者にとっても大きな話題となった。そこで、各モールにセールの結果を伺ったところ、Yahoo!が情報を解禁してくれた。(特別情報、Yahoo!セール結果は?https://goo.gl/kpjmol)Yahoo!が今回開催した「Yahoo!ショッピング すごい年度末セール」は、セール内容が影響していることはもちろん、積極的な宣伝効果もあり、前年度に比べ好調であったとのことだ。
そして今回ついにAmazonにもセール結果情報を提供していただけた。Amazonのセールは、どのような結果で締めくくられたのだろうか。
Amazon短期集中セールの戦略
Amazonは、3月25日(金)正午から27日(日)までの3日間限定で、10分おきに一万点以上のお買い得商品が登場する「Spring Time Sale」を開催した。この「Spring Time Sale」はAmazonが初めて実施したセールで、昨年同時期と一概に比較することは難しいものの、トラフィック、売上ともに大きく増加したとのことだ。セールの特徴をまとめると以下の通り。
①1万点以上のお買得商品が10分おき(午前1時から午前8時台までの時間帯を除く)に登場するタイムセール
②年末に開催する「サイバーマンデーウィーク」およびAmazon.comの20周年を記念して2015年7月に実施した「プライムデー」と並ぶ大規模なタイムセール
③カスタマーレビューの平均評価が4以上(2016年3月14日現在)の商品が数多く登場するほか「50,000 Amazonコイン」が10,000円オフになる。
④Amazonプライム、Amazon Student、Amazonファミリーの各会員のユーザーは、タイムセール開始後、30分間の「会員先行タイムセール」に参加できる。※Amazonプライム無料体験のお客様も「会員先行タイムセール」に参加可能。
そして今年ならではの特徴が、Amazonモバイルアプリに新機能として追加された「ウォッチリスト」だ。Amazonモバイルアプリで、タイムセール対象の欲しいリストをあらかじめこの「ウォッチリスト」に入れておくと、その商品のタイムセールが開始する直前に、プッシュ通知でお知らせを受け取れ、ユーザーがより確実にタイムセールに参加できる。10分毎にお買い得商品が登場する今回のAmazonのセールは、ユーザーがお得な商品を見逃さないためにこのような工夫がされていたのだ。
セール情報の宣伝としては、大々的にテレビCMを流したというわけでもなく、メルマガ、そして公式のSNSを利用して集客に繋げた。セール開催期間中に、私もAmazonのセールサイトにアクセスしたが、多くの商品が「キャンセル待ち」という具合で、かなりの盛り上がりを感じることができた。他のモールのセール開催期間と比べても短い期間でのセール開催となったAmazonだが、戦略的な短期集中型セールでしっかりと盛り上げ、締めくくった。
Amazonの”思いやり”溢れる工夫と次への期待
Amazon初の試みであった「Spring Time Sale」は、Amazonの良さが存分に活きたセールであった。今回の「10分置きに新しい商品が登場」や「ウォッチリストの登場」は、短いセール開催期間の中で1万点以上もの商品をユーザーに余すことなく紹介するための工夫であり、Amazonのユーザー、そして出品している店舗に対する”思いやり”ではないだろうか。
ただ、Amazonと他モールの違いとして、店舗が懸念する点が2つある。一つ目は、Amazonはモールというマーケットの場を提供しつつ、Amazon自体も商品を出品しているということ。そして二つ目は、出店型のモールではなく出品型もモールであること。
その2点の特徴は、店舗の色を消してしまう可能性がある。今回のセールで特にユーザーから人気のあった商品としては、Amazonコイン、Kindle本、Kindle Fire タブレットといった、Amazonオリジナル商品が多く上げられた。また、家電や飲料の売れ行きも好調だったとのことだが、出品型のモールで自社も商品を出品してるAmazonでは、それがどこの店舗の商品かということがユーザーに対して見えにくい。
Amazonは「店舗とユーザーをつなぐ場を提供する」というモールの役割を果たし、様々な工夫から今回のセールも好調へと導いたが、店舗の色をユーザーに伝えていくという点ではこれからも期待がかかる。AmazonがECに与える影響は大きく、またセールで新しい風を巻き起こしてくれることが楽しみだ。