【朝刊】Amazonのこだわり”質の担保”からECの発展を(5月10日版)
Amazonマーケットプレイスが目指す”質の統一”
4月中旬からお届けしている”特別企画「ショッピングモール」”。昨日はAmazonマーケットプレイス(以下、Amazon)への取材を公開がご覧いただけただろうか?今日の朝刊で考えたいのは、Amazonへの取材の中で、白石さんが語っている”質を保つ”ということについてだ。
Amazonでいう”質を保つ”は、1商品1ぺージ制をとっていることと、Amazonが出品者と購入者の間に入り受注管理を行うことで成り立っている。お客様が受け取る際の安心感は、“いつでもどこでも”同じフローを経て、確実に自分の手元に届いてこそだ。
1商品1ページ制をとっているが故に、店舗の色が発揮されにくく差別化しにくいという声もあるのは事実だが、消費者が得られるこの安心感は、信頼へと変わり、ひいては、出品者がAmazonへ任せる安心感となる。これこそ、白石さんの言う”質を保つ”ことの意味であり、AmazonがAmazonたる所以なのかもしれない。
では、Amazonに限らずEC業界全体に視野を広げてみるとどうだろうか?独自ドメインや各モールなど購入したECサイトによって、注文後のリアクションや商品が届くまでの日数には大きな開きがあるように思う。
これは実店舗との明確な違いの1つと言えるのではないだろうか。例えばコンビニエンスストアで”飲料水”を買おうと思ったとき、日本人であれば、誰しも同じ購入フローを思い浮かべるのではないだろうか。ある程度の商品数から選んでレジで支払をする。しかもどの飲料水を選んでもよく冷えているというのは日本国内であれば容易に想像がつく。一方、ECサイトで飲料水を購入する際、いつ、どの配送業者から、どのような形で届くのか、初めて購入するECサイトの場合は少し不安が残るというユーザーもいるだろう。ここで生きてくるのが、先ほど触れたAmazonの徹底した”質を保つ”という考え方ではないか。これと等しい安心感を、Amazonなら得ることができるかもしれない。
もちろん、利用目的やその魅力はECサイトと実店舗で違いがあるが、”質の担保”という意味では実店舗のほうが勝っているように思うのだ。同時にこれは今後EC業界が伸びていくにあたり、重要なポイントのように思う。Amazonの仕組みを通して、なおのことそれを痛感するのだ。「ECサイトで買うとこんな感じだよね」という感覚をより多くのユーザーが持つようになればECサイトの利用はより加速するように思うのだ。
質を担保、向上させるには、ECサイト、EC事業の支援サービスの更なる充実や不正行為などの取り締まり強化なども必要になる。となれば、EC業界は益々の伸びが期待できるのではないだろうか。
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