父の日から学ぶ!楽天流の売れるコンテンツ作り

利根川 舞

上段、下段左右:楽天市場主催の「父の日 お父さんをロク充に」に参加の親世代、子ども世代の皆さん
下段:左から2番目「Discover Japan」編集長 杉村氏、東京スマートバーベキュー協会 武藤氏、カリフォルニア工務店 岩切氏

今年の父の日に向けて各社が商品や特集ページをリリースする中、楽天市場においても父の日特集ページをオープン。父の日の実態とは?そして、楽天流の「父の日」とは?そこから、商品を売るためのコンテンツ作りについて学んでいこうと思う。

楽天が調査。父の日の実態はいかに!

 母の日が終わった翌日から、父の日に向けた商品のリリースが相次いでおり、日に日に父の日か近付いてくるのを感じる。独自ドメインのECサイトはもちろんの事、各モールでも特集が組まれており、楽天市場でも「父の日特集2016」が母の日終了後にオープン。母の日に比べ、ないがしろにされがちな父の日を盛り立てている。

 楽天市場は、「父の日」関連商品のメイン購買層である、30・40代の男女と、その親世代にあたる50・60代の男女、計400名の大人親子を対象に「父の日」に関する意識調査を実施。毎年贈り物をもらっている女性が64%であるのに対し、贈り物をもらっている男性は36%と、母の日に比べて父の日がないがしろにされがちであるという実態が明らかになった。

 また、興味深い結果となったのは、「贈られたいものは何か」という質問だ。親世代の父子は共に、「モノでも一緒に過ごす時間でも、どちらでも構わない」という回答が半数を占めた。

 さらには「どちらかと言えば、子どもと一緒に過ごす時間が欲しい」または「子どもと一緒に過ごす時間が欲しい」と回答した割合は、「母の日」が17%に対して、「父の日」は27%と、「母の日」より1割多い結果となった。日本においては母親に比べてどうしても父親が「子ども」と触れ合う時間が少なくなってしまうイメージがあるのだが、その思いは50代・60代となっても変わらないようだ。

ちなみに、50・60代男性が「父の日」に子どもと一緒にやりたいことは、1位が「食事をする」(56%)、2位が「お酒を飲む」(42%)、3位は旅行(23%)という結果となった。

 同調査で60歳以降の趣味の有無と、毎日の充実度について尋ねたところ、「既に趣味がある」と答えた人のうち、毎日が「充実している」「どちらかといえば充実している」と76.4%が回答している。

 また、子世代である30・40代男女の200人にも同様に尋ねたところ、実の父親に「既に趣味がある」と答えた人のうち、父親の毎日が「充実している」「どちらかといえば充実している」と回答した人は88.4%。

 そういった結果を受け、楽天市場では「趣味やライフワークを通じて、同世代とも子供世代とも盛り上がれる、リア充な over 60歳」を「ロク充(ロクジュウ)」と命名し、約2億点の取扱い商品の中から、お酒/グルメ&クッキング/カルチャー/ホーム/スポーツ&アウトドアの各カテゴリーの目利き(キュレーター)5人と共に、お父さんに「ロク充」になってもらうためのアイテムが、計60点選出された。

楽天市場でお父さんをロク充に!

 また、昨日、大人親子のための「ロク充」入門体験型イベントを開催。50・60代の父親と40代の子どもを招待し、父の日ギフトとしてもふさわしい「ロク充」アイテムを体験してもらいながら、お父さんの趣味デビューのきっかけと、大人同士になった父と子が一緒に過ごす時間を提供した。

 場所は豊洲のCAFE;HAUS。楽天市場事業 PR推進部の岡戸氏による挨拶からスタートし、続いて枻出版社「Discover Japan」編集長の杉村貴行氏とカリフォルニア工務店チーフデザイナーの岩切剣一郎氏によるトークセッションが行われた。この2名はその道のプロが厳選するお父さんに「ロク充」にする鉄板ギフト60選の選定にも参加している。

 トークセッションでは、息子の視点から見る「父の日」、理想の父親像などを語りあう。その中で杉村氏は「母なら感謝を伝えやすいけれど、父親へは言い難いかな」と。岩切氏も同様に「父の日が、父親に感謝できる唯一のチャンスなのかなと思うんです。」と、男性同士だからの照れ臭さやプライド、そういった心理が見え隠れしていた。

 また、「人生を終えるまで充実した人生を送って欲しいし、健康でそして活発な父親であって欲しい」と岩切氏は言う。岩切氏の厳選した鉄板ギフトにはサーフボードやフレッシュなドリンクなどを作ることができるフードミキサーなどが入っており、確かに、どんな父親になってほしいのか、どういて欲しいのかを考えると、父の日のプレゼントも選びやすくなる気もする。

 続いて、東京スマートバーベキュー協会にてBBQ上級インストラクターに認定されている武藤俊一氏による「ロク充なグルメ&クッキング」と題し、武藤氏が厳選した鉄板ギフトを紹介。そして、紹介された食材やバーベキューグッズを使っての調理実演も行われた。

 会場であるCAFE;HAUSの外に設置されたテーブルの目の前にはいくつものバーベキューコンロが並び、参加者の表情も期待に満ちている。武藤氏は「BBQはコース料理と同じなんです。」と、次々と手際よく食材を焼いていく。もちろん、BBQの時に使えるテクニックや場を盛り上げるトークなども参加者に伝授され、会場は大いに盛り上がりを見せた。

EC事業者の好機到来!「定番以外も贈りたい。」

 子ども世代として参加されていた女性にお話を聞くことができた。やはり、母の日と比べて父の日はなんとなく過ごしてしまうことが多く、プレゼントも数年に一度贈るかどうかであったという。それには、母の日といえば「カーネーション」というイメージが強かったが、父の日には”定番”がなく、プレゼントを探すのにも苦労していたようだ。そういったこともあり、近年楽天市場などでも行なわれている「父の日特集」のようなコンテンツの存在が、とても助かるとのこと。また、「娘ならば、父の日のプレゼントも贈りやすいけれど、男性は照れくさくなってしまいますよね。旦那はお母さんには素直に渡すのに、お父さんに対しては『親父はいいんだよっ』なんて言うんです。」と笑って話してくださった。

 また、興味深かったのは、母の日においても、カーネーション以外のものを贈ったりと、贈る側も贈られる側もプレゼントの多様性を求めているのでは、という話だ。「毎年カーネーションを贈るのは、母も飽きちゃうのかなって思うんです。」と、確かにと気づかされる。かといって、多すぎても商品を選ぶのがまた億劫になってしまう。そういった意味でも、ECサイトにおける”特集”というものは、数ある商品の中で1から商品を探さなくて済むという点で、無視できないコンテンツなのではないだろうか。

「母の日特集」、「父の日特集」、「クリスマス特集」など年間を通して様々なイベントがあるが、それらのイベントを抑え、商品の見せ方を変えていくというのも、訴求できる層をイベントごとに変えることもできるし、消費者のニーズに応えるものであるため、両者にとってメリットを備えているのではないだろうか。

 また、楽天市場での父の日の売り上げは5年間で約3倍にまで伸びているそうで、世の中の流れとして、父の日が母の日と同じくらい、定着していることがわかる。これらの盛り上がりの一端を楽天市場などが行っているような特集が担っていることは間違いないだろう。例えば、ファッション業界を筆頭に”流行を作る”という行為が行われてきたが、これはEC業界においても可能である。これまでなかった商品を生み出すように、商品の見せ方も独自に変化させていく。差別化の上、他社との独自化を図るきっかけとなりそうだ。

 今回の「目利きに学ぶ大人親子のための『ロク充』入門」。父の日の変化だけでなく、EC市場での商品の見せ方という点においても、非常に興味深いイベントとなった。


記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

利根川 舞 の執筆記事