次世代のEC動画はVRに注目【Viibar調べ】

ECのミカタ編集部

VRとは?調査結果をViibarが公開

 動画マーケティングを支援する株式会社Viibar(以下、Viibar)は、20代〜60代までの男女1,207名を対象にVR(バーチャルリアリティ)に関する調査を行った。

 VRとは、人間の感覚器官に働きかけ、現実ではないが実質的に現実のように感じられる環境「仮想現実」を人工的に作り出す技術のことを指す。最近では、家庭用VRヘッドセットなどが登場したり、または、スマートフォンや動画サイトでもVRを使用した映像が見られるようになり、一般の人でもVRを体験する機会が増えている。

 しかし、実際にはまだ6割以上の人がVRを体験したことがないという調査結果が出ており、注目度が高く一般消費者がVRを体験する機会が増えている割に、その機会を活かしきれていないことがわかる。

 そもそもVRを体験した人は、どのようなきっかけで体験したのだろうか。

注目されるVR、企業のPRに変化が起きるか

注目されるVR、企業のPRに変化が起きるか体験したいVRコンテンツ

 VRを体験した人の27%は「TV番組を見て」と回答した。そして2位の回答は、20.3%の人が「イベントを通りかかって」と回答し、1位2位合計で47.3%と、全体のおよそ半数を占めた。

体験したことのあるVRコンテンツ

 また、VR経験者が体験したことのあるVRコンテンツの種類ベスト3は「アトラクションやVR体験施設」、「映画」、「ゲーム」となっており、リアルイベントでの体験が多いことがわかる。しかし5位にはオンライン動画もランクインするなど、インターネット上での体験も増えているようだ。

 そうしてVRを体験した人の多くは、まだ体験したことのない人に比べて、「VR機器の購入価格の許容度」が高く、未体験者が5,000円未満での機器購入を望んでいる一方で、体験者は10,000円〜30,000円での購入を考えていることがわかった。この結果から、一般消費者はVRを体験することによってその魅力を高く評価していることがわかる。 

 VRで一番体験したいコンテンツとしては、「観光」を回答した人が一番多く、インターネットに掲載される写真や動画だけではわからない観光地の様子をリアルに伝える手段として、VRが採用される機会が今後増えるのではないだろうか。

DeNAも!VRを利用する企業が増加

 今回の調査にもあったように、VRは今までリアルイベントでの体験が多かったが、インターネット上でも企業がPRの為にVRを利用していることもよくみられる。今年3月には、株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)が運営するプロ野球球団「横浜DeNAベイスターズ」が球界で初めて、360度の映像コンテンツ提供サービス「360(さんろくまる)ベイスターズ」を実施した。

 このイベントに伴って、「横浜DeNAベイスターズ」はFacebook上でも、球団の練習風景やスタジアムをVRの映像で流した。これだけ一般消費者がVRに興味を示している中で、最新技術を用いたこのPRは特に目立った。このVRの映像は、現在も球団公式HPのスペシャルページ内で見ることができる。

 このように、VRが普及していることで企業のPRの方法に変化が起きている。特に、買い手と売り手で商品のイメージに誤解が生まれやすいECでは、商品の見せ方にVRという方法も今後考えられることを意識していくべきではないだろうか。

 VRは普通の画像のようにただ商品を見せているのではなく、一緒に楽しさをも提供している。楽しい商品ページ、楽しい広告で、消費者の興味をひくツールとしても今後VRが注目を浴びそうだ。今まで体験できなかったような景色を提供してくれるのではないだろうか。


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