Yahoo!、Amazon抜き1位に。Webサイトブランド力(日経BPコンサルティング調べ)

ECのミカタ編集部

株式会社日経BPコンサルティングは、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査2016-春夏」の結果をまとめ、2016年6月30日に調査報告書を発行・発売した。公表された結果をみると、EC企業の活躍が目立っている。

Webブランド調査により分かること

Webブランド調査により分かること

 Webブランド調査は、企業が運営する日本の主要サイトに対して、インターネット・ユーザー約32,000人の評価を、ブランドの視点・サイト上での行動から定期的に調べる日本最大規模のWeb総合評価調査だ。

 調査は年2回、半年ごとに行われ、前回調査結果との比較により施策の「効果測定」を行うことができる。また、総合評価「Webブランド指数」をはじめ、6つの指標(上表)と50以上のチェック項目によるランキングで、自社サイトだけでなく競合サイトの”強み”や”弱み”を把握できる。消費者行動、企業ブランドへの好感度、ユーザーの「生の声」が聞けることもポイントだ。

 今回は「Webブランド調査2016-春夏」の公開情報より、EC企業が多くランク入りしている「Webブランド指数 総合ランキング」を見ていく。

Yahoo!大躍進、三大モールの攻防

Yahoo!大躍進、三大モールの攻防

 「Webブランド調査2016-春夏」の公開情報より「Webブランド指数 総合ランキング」のトップ10は上表の通り。調査対象500サイト中の総合ランキング第1位となったのは「Yahoo!JAPAN」。前回第1位の「Amazon.co.jp」は1つ順位を落とし、前回第3位の「楽天市場」は今回も同順位だった。

 「Yahoo!JAPAN」は6項目全てでスコアが前回を上回り、特に「波及効果」「コンバージョン」の上昇が寄与した。「波及効果」においては「店舗などで製品・サービスを購入、申込み」、「コンバージョン」においては「メールマガジンの購読、会員専用ページにログイン」「メールやフォームで資料請求」の回答が増えた。

 EC事業者にとってYahoo!というとYahoo!ショッピングのイメージが強いが、Yahoo!の大きな強みに、日本最大級のポータルサイトを持ち、豊富な情報とサービスを提供していることがある。今回の結果を見ても、ネットユーザーにとって、ショッピング以外にも様々なサービスを享受できることが、Yahoo!のブランド力を上げることにつながっていることが分かる。

 ショッピングという観点では、Amazon、楽天が非常に大きな存在だが、ブランドという観点では、違った勢力図が見えてくる。また、Yahoo!プレミアムの会員は、一般ユーザーよりもショピングでの購買額が大きいという傾向もあるそうだ。

 ECも、ただモノを売る場ではなくなっている。オムニチャネルという言葉が浸透してきているように、様々なチャネルでユーザーとコミュニケーションを取ることは、これからのECに重要なことだ。成長を続け長く愛される企業になるためのブランド力をつける。そのためにも、今回の調査は参考になるだろう。

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