売れるネット広告社グループ、2025年度末に「中国向け買取仕入れサービス」を開始
売れるネット広告社グループ株式会社は2025年11月7日、連結子会社である株式会社売れる越境EC社を通じて、中国大手ECプラットフォームである「JD.com(京東/JD.com)」と提携。「中国向け買取仕入れサービス」プロジェクトの正式始動を公表した。
メーカーに「在庫減少」「販路拡大」を提供
「中国向け買取仕入れサービス(以下、本サービス)」の骨子は、売れる越境EC社が日本国内の優良メーカー・ブランドを対象に商品を買取仕入れ。その商品をJD.comプラットフォーム上で中国消費者に販売するというもの。
従来、日本企業が越境ECを実践する際、販売側が “モール出店+在庫リスク”を抱えるケースが多かった。本サービスでは売れる越境EC社が仕入れリスクを肩代わりし、メーカーには「在庫減少・販路拡大」という両面メリットを提供する。さらに、JD.comの高品質物流・決済・ユーザー基盤を活用することで、中国消費者が安心して買える環境を確保している。
本サービスは2025年度末に日本国内の優良メーカー優先3〜5社を対象に、買取仕入れスキーム・中国販売実証を開始する予定。同時期にJD.com上での販売ページ立上げ、物流設計、クリエイティブ展開を完了後、初年度の試行段階からROIを明示。2026年度以降のスケーリング基盤を築く見込みである。

※画像元:売れるネット広告社グループ、中国EC最大手JD.comと提携(売れるネット広告社グループ株式会社)
2028年以降はアジア市場への展開も視野に
中長期における展望について、売れるネット広告社グループは次のように説明している。
◆中期(2026〜2027年度)
▷販売カテゴリーを化粧品・健康食品・ベビー用品・家電等へ展開し、買取取扱額を年率数倍規模へ加速。
▷中国内SNS(抖音/Douyin)やライブコマースとJD.com出店のクロス連携により“ブランド発信 → 販売”の構造を構築。
▷ストック型収益モデルとして、メーカーへの海外販路提供+広告運用支援を月額/成果報酬型で拡大。
◆長期(2028年以降)
▷「日本製品=中国消費者が最初に手を伸ばす信頼のブランド」として、売れるネット広告社グループがプラットフォーム構築者として地位確立。
▷中国以外のアジア市場(東南アジア、インド)への展開も視野に、グローバル越境ECプラットフォームへ進化。
D2C・ネット通販で培ってきたノウハウを活かす
売れるネット広告社グループは本サービスについて、次のようにコメントしている。
「売れるネット広告社グループが、D2C・ネット通販で培ってきた『最強の売れるノウハウ®』をこの舞台に投入し、JD.comとの提携により『日本の優れた商品を中国消費者へ直接届ける』仕組みを構築することで、まさに“異次元の成長軌道”を切り拓きます」
中国のクロスボーダーEC(越境EC)市場は、2023年時点で取引額が約CNY2.38兆とされ、前年比15.6 %の成長を遂げている。JD.comは中国国内における物流網・品質管理・BtoC販売モデルに強く、越境チャネルとして台頭中だ。越境EC市場をさらなる成長に導く取り組みとして、今後の動向に期待が寄せられる。


