自動音声応答の最大の課題「ユーザーの途中離脱」約5割 Foonz調査
              
              
            
Foonz株式会社は2025年10月31日、「IVR(自動音声応答システム)の導入実態とユーザー離脱の要因」に関する実態調査の結果を公表した。
調査概要
◆調査期間:2025年10月6日〜10月7日
◆調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
◆調査人数:1005人
◆調査対象:調査回答時に企業のカスタマーサポート/コンタクトセンター部門の責任者・運用担当者と回答したモニター
◆調査元:Foonz株式会社
◆モニター提供元:PRIZMAリサーチ
◆出典:「IVR(自動音声応答システム)の導入実態とユーザー離脱の要因」に関する実態調査(Foonz株式会社)
約8割がIVRを導入済み
「IVR(自動音声応答システム)の導入状況」について質問したところ、全体の約8割が「全社的に導入している(32.8%)」「一部導入している(46.0%)」と回答した。
IVRはすでに多くの企業で何らかの形で活用されており、導入率は全体の約8割という水準となっている。導入規模に差はあるものの、ユーザー対応の効率化に向けた仕組みとして定着している様子が明らかとなった。

続いて、IVRを導入済みの人に導入目的を質問。「営業時間外の自動対応(夜間・休日対応など)(61.6%)」が最も多く、「担当者への問い合わせの自動振り分け(48.4%)」「人が対応する件数の削減(オペレーターの負荷軽減)(47.9%)」と続いた。
ユーザーの途中離脱が一番の課題
「現在のIVRの運用における課題点」については「ユーザーが途中で離脱しやすい(48.1%)」が最多となった。「メニュー階層が複雑でユーザーが迷いやすい(39.0%)」「ユーザーの満足度が下がっている(28.8%)」と続いた。

「実際にIVRに関するユーザーからの不満・意見を受け取ったことがあるか」を聞いたところ、8割以上が「頻繁にある(19.7%)」「たまにある(62.1%)」と回答した。

「ユーザーがIVRに不満・抵抗を感じやすい点」については、「長時間待たされる(担当者にたどり着くまでに時間がかかる)(50.4%)」が約半数と最多だった。多くのユーザーが「時間」と「柔軟性」に不満を抱いていることがうかがえる。この点からも、IVRの構造設計や、音声UXの最適化が課題といえるだろう。
IVRを「ユーザー体験の起点」へと再定義する必要
「IVRの導入は、業務効率化につながったと感じているか」について質問したところ、約9割が「とても感じている(22.9%)」「やや感じている(64.5%)」と回答。IVRが業務負荷軽減に貢献していることが明らかになった。
「今後IVRの強化・改善で重要だと考える領域」については「AI自動応答との連携(47.9%)」が最も多い結果に。「SMS・チャットなど他チャネルとの連携(41.7%)」「ユーザー体験の向上(31.7%)」と続いた。

Foonzは本調査結果について、「IVRが多くの企業で業務効率化に貢献する一方、『ユーザーの途中離脱』という深刻な課題を抱えていることが明らかになりました」とコメントしている。
IVRを単なる「業務効率化ツール」から「ユーザー体験の起点」へと再定義し、ユーザー視点で設計・改善を行っていくことが、今後の企業競争力を左右する重要な鍵となるだろう。
				
			
              
                    
                    
                    
                    
                    
                    
                    
          
          
          
          
      
