メルカリ、不正利用者「徹底的排除」と顧客の「徹底的な救済」に向けた取り組みを発表
株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は2025年5月21日、不正利用者の「徹底的な排除」と、正しく利用しているユーザーの「徹底的な救済」を目指し、この新方針に基づく3つの新たな取り組みを発表した。
不正利用者を徹底的に排除
メルカリは「安心安全なマーケットプレイスの実現に向けた新方針」として【不正利用者の「徹底的な排除」】と【お客さまの「徹底的な救済」】を掲げ、以下の取り組みを実施する。
◆AI技術を活用した不正監視の強化
不正利用手口の多様化・巧妙化に対応するため、AIに疑わしい行為を学習させ、リスクをスコア化し、不正利用者を特定。不正利用者に対しては、アカウントの利用制限、刑事事件化、民事訴訟、その他手段による責任追及(損害賠償請求・不当利得返還請求等)などの対応を強化する。
◆「メルカリ鑑定センター」の設立
メルカリ内での偽ブランド品を撲滅するため、「メルカリ鑑定センター」を設立し、鑑定可能な対象商品を拡大するとともに、鑑定に問題があった場合の商品の買取や、対象商品の鑑定義務化(稼働開始後順次)も検討する(2025年9月稼働予定)。
◆「全額補償サポートプログラム」の開始
正しく利用する顧客がトラブルに遭った場合、購入代金や販売利益の全額を補償することを明確化し、手厚いサポートを通じて速やかに不安を解消できるよう取り組む(2025年7月開始予定)。
画像出典:安心安全に関する新たな2つの約束と3つの取り組みを公開(株式会社メルカリ)
不正利用の脅威はますます拡大
メルカリはこれまでも本人確認の徹底やアカウント監視、パスキーの導入などによるトラブルの未然防止策を実施しており、2024年11月にはサポート体制の強化などを発表していた(※1)。
一方、国内における詐欺犯罪(刑法犯)の認知件数は3年連続で増加しており、2024年の詐欺被害額は約3075億円、認知件数は2020年と比較して約2倍に増加しており、社会的にも不正利用の脅威はますます拡大している(※2)。
こうした状況を踏まえて、メルカリは顧客が「安心安全に利用できる環境を提供するため」に一層対策を強化する方針を打ち出した。
今後も「メルカリ」で発生している不正利用の状況や各種取り組みの効果を定量的に可視化した「透明性レポート」を定期的に開示し、外部機関との連携を強化する方針だ。マーケットプレイスとしての安全性を高め、不正防止につながる実効力ある取り組みとなることを期待したい。
※1:メルカリの安心安全に関する体制強化と新たな補償方針による対応の開始について(2024年11月25日発表)
※2:令和6年の犯罪情勢(警察庁長官官房)