アンドエスティが「Rokt Thanks」導入 購入完了ページ活用で広告事業を展開
Rokt合同会社は2025年6月12日、ECサイトの収益性向上ソリューション「Rokt Thanks」が、株式会社アンドエスティが運営するECモール「and ST」に導入されたことを公表した。
関連性の高い外部広告主からのオファーを提示
今回の「Rokt Thanks」導入によって、「and ST」ではファーストパーティデータとRoktのAI・機械学習技術を活用し、顧客が購入を完了した直後のタイミングで、一人ひとりに関連性の高い外部広告主からのオファーを提示する取り組みを開始した。
Roktの発表によれば、新たな収益源として初期段階から安定した成果が上がっていると報告されている。
比較的リーズナブルな価格帯の商品を中心に展開するアンドエスティの事業においては、通常の物販で利益を創出するために相応の売上規模が必要となる。その中で、広告による収益は効率的な施策となっているという。
現時点では購入完了ページのみで展開しているが、今後は他の顧客接点における広告活用の可能性も検討。ECモール「and ST」として、単なる物販領域を超えた、ユーザー接点価値と収益基盤の多様化に向けた取り組みが予定されている。
ブランド価値を守りながら新たな収益源を構築
「and ST」は人口減少の加速に伴い成長の鈍化が懸念される国内アパレル市場において、従来の物販ビジネスのみでは持続的な成長が難しいとの認識から、新たな収益源の確立に向けて取り組みを進めてきた。
同社は、すでにRoktを導入しているアパレル他社の成功事例を参考に、外部広告による収益化に着目。購入完了後のサンクスページという顧客体験を損なわないタイミングで、関連性の高いオファー(外部広告)を提示できる「Rokt Thanks」の仕組みを評価し、顧客流出リスクやブランド毀損リスクについても慎重な検討を重ねた上で、導入を決定した。
アンドエスティのプラットフォーム企画Unit マネージャー 大西彩女氏は「Rokt様のプラットフォームを活用した事で、アンドエスティにとって新しいビジネスモデルの第一歩を踏めたと実感しております。また、既存のシステムとスムーズに統合できたことや、実装後の運用効率がとても高い点にメリットを感じております」とコメントする。
アンドエスティがあげているのと同様の課題を持つ事業者も多いのではないだろうか。今回の両社の取り組みは、ブランド価値を守りながら新たな収益源を構築した事例と言えそうだ。