電話注文が可能なECサービス「テレAIカート」、静岡で実証実験開始

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ECのミカタ編集部

<約900万人の買い物難民の支援へ>電話で注文できるECサービス「テレAIカート」、静岡で実証実験開始

テレ株式会社は2026年3月24日、株式会社佐藤園と共同で、AI×電話×デジタル端末を組み合わせた注文システム「テレAIカート」を活用した、文字入力やインターネット操作を必要としない新しいECサービスの実証実験を開始した。

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電話するだけで商品を購入可能

「テレAIカート」はサイネージやスマートフォンで商品を選び、電話をかけるだけで注文ができるECサービス。

本サービスを利用した注文は、以下の3ステップで完了できる。

◆店頭のタッチパネルまたはスマートフォンで商品を選択
◆表示された電話番号に発信
◆自動音声で配送の名前と住所を受け付け


文字入力や会員登録などの複雑な操作を行うことなく、スマートフォン(または携帯電話)で電話するだけで商品の購入が可能。商品は指定した先に配送するため、注文者は重い荷物を持ち帰る必要がない。

店頭での注文が難しい場合でも、電話番号を控えておき、落ち着いたタイミングで電話をしたり、チラシを持ち帰って後から自宅で注文したりすることも可能となっている。

※画像参照:電話で注文できるECサービス「テレAIカート」、静岡で実証実験開始(テレ株式会社)

静岡市の地域イベントで実証実験

本取り組みは、2026年3月29日に静岡市で開催される地域イベント「わらしなマルシェwith 佐藤園お茶カフェ」で一般公開される。2026年6月末までの期間限定で併設する、佐藤園お茶カフェ&Matcha Placeの展示やイベント内で「テレAIカート」を活用した通販を実施する。

佐藤園お茶カフェ&Matcha Placeは、高齢顧客の来店も多い。デジタル端末を活用した購買体験がどのように受け入れられるかを試す、同店初のDX実証実験となる。また、本サービスは単なる電話注文にとどまらず、音声案内に芸能人や著名人の声を使用することで「購入プロセスそのものをエンターテインメント化する」という新しい買い物体験の提供を可能にする。

本企画では、ギター侍で一世を風靡したお笑いタレントの波田陽区氏が電話で注文をうかがう。注文者にとって「芸能人の声を楽しみながら買い物できる」という、特別な体験になると同時に、企業にとってはユーザー満足度の向上につなげられる。

生活支援や地方創生への貢献も視野

農林水産省によると、日本では高齢化や人口減少に伴い、近隣に店舗がない・移動手段がないなどの理由で日常の買い物が困難な「買い物難民(食料品アクセス困難人口)」が約900万人存在すると推計されている。

こうした状況を背景に、テレは「高齢者層の多くは、『スマートフォン操作が苦手』『ECサイトの利用方法が分からない』『住所入力や会員登録が負担』といった理由から、ネット通販の利用も難しいケースが少なくありません」と指摘する。

テレAIカートは、こうした人々でも利用できる通販手段の提供を目的として開発された。今後は地方自治体と連携した実証実験の実施を予定しており、地域住民の生活支援や地方創生への貢献も視野に入れている。 直感的で負担の少ない設計により、デジタルに不慣れな層も取り込む新たなECの形として注目される。