Amazonが名古屋に新フルフィルメントセンター 三菱地所と協働

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ECのミカタ編集部

国内最大規模の地中熱空調やAmazonとして世界初となる壁面太陽光発電を導入するAmazonの西日本最大の拠点が誕生

Amazonと三菱地所株式会社は2025年7月1日、愛知県名古屋市にAmazonの物流拠点であるフルフィルメントセンター(以下、FC)を同年8月に新設することを発表した。

Amazonとして初の壁面太陽光発電を導入

Amazonと三菱地所が愛知県名古屋市に開設する新FCは、三菱地所の施設「ロジクロス名古屋みなと」をAmazon専用に設計したものとなる。

延床面積は約12万5千平方メートル、商品保管容量は約137万立方フィート。地中熱ヒートポンプを利用した空調システムやAmazonとして世界初となる壁面設置の太陽光発電設備など、より持続可能な施設運営のための技術を導入することによって、施設の運営に係る温室効果ガスの排出およびエンボディドカーボン(※1)削減を見込んでいる。また、このFCでは日本の建物として初めて、国際的な認証であるInternational Living Future Institute(以下、Living Future)のゼロカーボン認証取得(※2)も見込でいるとのこと。

地中熱ヒートポンプを利用した空調システムのイメージ模型(画像出典:Amazon

数千の働く機会を創出

Amazonはこの新FCによって「数千の働く機会を創出する」としており、物流業務をサポートする様々な設備も用意されている。FC内は自然光を多く取り入れた設計になっているほか、カフェテリア、マザーズルーム(搾乳室)、プレイヤーズルーム(礼拝室)、バリアフリー対応のお手洗いなどを完備。

また、従来のFCと同様、商品棚を持ち上げて移動する「Amazon Robotics」のロボットや、紙袋の自動梱包機等のテクノロジーも導入し、業務の効率化をはかる。

Amazonにとって象徴的な拠点

アマゾンジャパン ジャパンオペレーション代表 島谷恒平氏は、今回の新FCについて以下のようにコメントしている。

「西日本最大となる本拠点は、クライメイト・プレッジのコミットのもと、2040年までのネット・ゼロ・カーボン(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)達成を目指すAmazonにとって象徴的な拠点です」

また、三菱地所の代表執行役 執行役社長 中島篤氏は「このたびAmazon様とともに先進的な物流施設の開発に挑戦できたことを光栄に思います。当社は自動運転トラックなど次世代モビリティの受け入れが可能な高速道路IC直結の基幹物流施設等の開発も推進しており、持続可能な物流の実現に向けて新たな価値を提供してまいります」と述べている。

持続可能な物流の実現に向けた、新たな拠点となることが期待される。

※1:建築物の資材調達から輸送・建築・修繕・廃棄など、建築物の運用以外で発生する二酸化炭素
※2:世界初の第三者機関によるゼロカーボン認証基準。