ヤマトグループ、海外最大の「ロジスティクスセンター」をインドに開設
ヤマトホールディングス株式会社傘下のヤマトロジスティクスインド株式会社(以下、YLI)は2026年1月8日、インド北部のハリヤナ州にヤマトグループの海外物流拠点として最大となる「NH8(シドラワリ)ロジスティクスセンター(以下、NH8ロジセンター)」を開設した。
ニーズに応じた最適な物流ソリューションを提供
NH8ロジセンターは、デリー首都圏から商業都市ムンバイを経由した、南部の工業都市ベンガルール、チェンナイに至る主要な高速道路沿いに位置する。
周辺には多くの組み立て工場とそのサプライヤーが集まる工業団地が複数あるため、門前倉庫やクロスドックとしても活用できる。また、内陸コンテナデポ(※1)や空港にも近く、インド国内外へのトランジットハブとしても機能する。

※画像元:製造需要が急増するインドで、ヤマトグループとして海外最大のロジスティクスセンターを開設(ヤマトロジスティクスインド株式会社)
同センターではインド国内外の物流における戦略的な立地を生かし、日本水準の高度なコントラクト・ロジスティクス(以下、CL)サービス(※2)を提供。
これにより、インド国内や中東・アフリカなどの新興国に向けた生産拡大を目指す製造業の顧客に対し、ニーズに応じた最適な物流ソリューションを提供する。
日本水準のCLサービスを提供
ヤマトグループは中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション SX2030~1st Stage~」において、グローバル事業を成長領域と位置づけており、成長が著しいインドは重点地域の1つとなっている。2008年に設立したYLIは、ロジセンターやインハウスロジスティクス(※3)を通して、日本の大手自動車メーカーを中心とした製造業向けに日本水準のCLサービスを提供している。
同社の主な特徴は次の通り。
◆工場生産の効率化に貢献するジャストインタイム物流
▷生産工場で必要な部品を各工場からミルクラン(※4)で集荷し、YLIのロジセンターで生産ライン別に部品を仕分けた後、生産工場へ必要なタイミングで配送する。
◆日本品質の高度なCLオペレーション
▷日本流の「カイゼン」活動を導入し、生産性や作業品質、安全性の向上に継続的に取り組む。さらに、日本人アドバイザーによるインド人リーダーの育成や表彰制度などを通じて、優秀な人材の定着とモチベーション向上を図る。
◆インドの環境に対応した梱包サービス
▷高温多湿なインドの気候や長距離輸送による振動などから製品を守るため、形状に合わせた梱包資材やサビ防止の特殊なシートなどを活用し、専門技能を持つ社員が最適な梱包を行う。
「世界の工場」の役割が大きくなるインド市場
世界的なサプライチェーンの再編や政府の製造業振興政策「メーク・イン・インディア」により近年、インド国内需要に加えて輸出拠点としての「世界の工場」の役割が大きくなっている。
特に自動車や電気機器、半導体などの製造が拡大するに伴い物流ニーズが急増している。一方、倉庫や輸送網などの物流インフラや、最適なサプライチェーンを構築できる物流事業者が不足しているという。
YLIはNH8ロジセンター開設にあたり、「日本の製造業のお客さまと長年培ってきた高品質なCLサービスのノウハウと、世界各国のネットワークを活用し、お客さまのグローバルサプライチェーン全体における課題解決に貢献していきます」とコメントしている。インドで生産拡大を目指す製造業のグローバルサプライチェーン構築を支援する取り組みとして、今後の動向に期待が寄せられる。
※1:内陸部に設置された、税関手続きやコンテナの集積・保管・輸送を行うための物流拠点(ICD)。
※2:在庫管理や流通加工など、顧客のロジスティクス企画に参画・支援する事業。
※3:顧客の施設内でロジスティクスサービスを提供すること。
※4:生産に必要なパーツを調達するために、各工場を巡回して混載で集荷すること。


