広告からコンテンツマーケティングの時代へ

　国内最大級のクラウドソーシングサイト「ランサーズ」を運営するランサーズ株式会社（以下、ランサーズ）が、本日3月31日（木）、EC事業者向けに、無料で始められるコンテンツマーケティングサービス「Propag（プロパグ）」をリリースする。

　コンテンツマーケティングとは、簡単に言うと、ECユーザーにとって価値のある情報を、コンテンツとして提供することで、商品の購入につなげるマーケティング手法のことだ。スマホの利用率が高まる中で、ユーザーはTwitterやFacebookのような、常時情報が流れるフィード型の情報提供に馴染むとともに、従来型の広告は嫌われる傾向にある。その傾向は特に若い世代に置いて顕著だ。そんなユーザーに対しても有効であると言われ、今、取り組む企業が増えているのが、コンテンツマーケティングなのだ。

　しかし、コンテンツマーケティングを行うにあたっては、大きく2つのハードルがある。1つは、コンテンツマーケティングは広告と違い、情報の更新を継続してこそ意味がある。つまり、継続的な制作費が発生するということだ。もう1つは、コンテンツとして価値あるクオリティがないと、メディアに掲載してもらうことが難しいということだ。

ゼロリスクで始めるコンテンツマーケティング

　ランサーズが提供する「Propag」は、この2つのハードルをクリアするメディアコマースプラットフォームだ。ポイントは、EC店舗ならほぼすべての店舗が活用しているであろうメールマガジンをコンテンツ化する点だ。これをショッピングメディアに挿入する。運用はランサーズが行うので、店舗は無料で運用の手間もなく、コンテンツマーケティングを行うことができるというわけだ。万が一思ったほどの効果がなくとも、店舗に損はない。

　「Propag」では、コンテンツの閲覧状況や分析レポートも無料提供されるので、よりユーザーに読まれるコンテンツへと精度を上げていくことができる。さらに有償サービスとして、「ランサーズ」そのものを活用して、コンテンツ制作代行の依頼なども可能だ。「Propag」自体は新たなサービスとなるが、ランサーズはこれまでコンテツの制作支援を700件以上手がけてきており、ノウハウは十分に蓄積されている。

コンテンツを活用すべきEC店舗とは

　既にあるメルマガを活用して無料で手間なく始められるわけだから、広告など既存のマーケティング施策と並行して、まずは試してみる価値があるのではないだろうか。コンテンツマーケティングは、多少価格が高くとも、ストーリー性の商品を扱っているEC店舗さんには非常におすすめだ。これからのEC業界は、品揃えや価格で競う体力のある大企業か、決して大きくはないがストーリー性、独創性を持った企業かに二極化していく傾向にある。コンテンツマーケティングは、特に後者にぴったりとはまる手法であると言えるのだ。