ECのバックオフィス作業「完全自動化」を未来の当たり前に!
「ネットショップ運営者に多くの手間と時間を要するバックオフィス作業をなくし、広告施策や商品企画に考えを使ってほしい」という発想から生まれた出荷指示完全自動化ツール「シッピーノ」。同サービスを運営するシッピーノ株式会社代表取締役田渕健悟氏に、完全自動化によって生まれるメリットや可能性について伺った。
業務負荷の大きいバックオフィス作業
EC事業者の出荷業務は、運営に伴う業務の中でも一定の作業量を占めています。自社で出荷作業をしているケースでは、出荷数が少量であっても担当スタッフが必要です。また、物流をアウトソースしている場合でも、出荷指示のやり取りやモールへの情報反映などの細かい作業が残り、少なくとも兼任の人員が必要に。出荷業務はEC事業者にとって、一番ウエイトがかかる部分と言えます。
しかしながら、これまでのEC運営支援サービスは、在庫連動やメールの自動化などフロント側のツールがほとんど。物流側においても、物流会社独自のシステムや案件別の開発が一般的で、汎用性の高いクラウドサービスとして使える仕組みはありませんでした。
そうした中、業界の先駆けとして数年前にアマゾンがAPI連携できるFBAマルチチャネルサービスを開始。その普及に伴って、シンプルな料金体系かつ1個からでも荷物にアクセスできるクラウド系の物流サービスが急増しました。物流自動化には、潜在ニーズがあったのです。そこで弊社も2015年にシッピーノをスタート。導入社数は増え続け、現在では500社を超えています。
効率化ではなく完全自動化作業負荷ゼロのメリット
シッピーノは、ECサイトの注文を自動的に取り込み、多様な物流サービスに対して自動で出荷指示を行うWebサービスです。ポイントは、業務の〝効率化〟ではなく〝自動化〟だということ。
99%業務削減と100%完全自動化の差はたった1%ですが、労力を全く割かずに済むことには大きな意味があります。特に中小規模の事業者さんの場合、代表者が箱詰めなどの作業に時間を取られてしまうことも。
しかし代表の考えが売上に直結する規模だからこそ、その1%の差が致命傷になります。完全自動化によってはじめて、クリアな状態で他業務に取り組むことが可能になるのです。
昨今ではEC業界にも安価な海外製品が増え、低い価格帯の商品が売れる傾向にあります。だからこそ、より良い商品の開発、仕入れの質の向上、ブランディングなどの付加価値によって差別化しなければ