宅配クライシス解消の突破口!全国一律送料450円のコンビニ受取サービス『コトリ』が遂に始動
宅配クライシスの影響で、物流コストや顧客サービスの見直しを迫られるEC事業者が後を絶たない。また意識の高いEC事業者においては、宅配の再配達問題がもたらす様々な社会的悪影響を憂慮し、その解決策を模索する動きもある。しかし有効な改善策が思うように具現化できていないのが実情ではないだろう。そうした八方塞がりの状況を一気に解決する画期的な新サービスが登場した。株式会社スクロール360(以下、スクロール360)がこのほど上市したコンビニ受取サービス『コトリ(特許出願中)』である。該社の営業部 部長 鈴木 康晴氏に、サービスの概要やEC事業者のメリットなどについてお話を伺った。
多面的なメリットのあるコンビニ受取だが、これまでは導入ハードルが高かった
「従来からあったコンビニ受取サービスと、当社が開発した新サービスの大きな違いは、導入のコストや手間を大幅に削減した点と、業界で初めてコンビニ受取サービスの配送料金を全国一律450円(100サイズまで)と極めてリーズナブルに設定できた点です。」と鈴木氏は言う。
宅配クライシスが叫ばれて久しいが、現実に宅配料金が値上げされるに至って、EC事業者にとっては、まさに喫緊の課題として早急な対応が不可欠になっている。
現在のこうした状況に“どのような対処すべきか”ということについては、多くの関係者が数年前から取り組んでいたわけだが、スクロール360でも最重要課題として取り組んでいたという。
「当社としても、クライアント様の成長を維持する上で有効なサービスを提供できないものかと考え、その解決策のひとつとして“コンビニ受取”をより簡便に、よりリーズナブルに提供できるサービスの開発に2年前に着手したのです。」と鈴木氏は、かなり早い段階から、独自のコンビニ受取サービスの開発に取り組んでいたと明かす。
そもそもコンビニ受取サービス自体は、かなり以前から存在していたし、導入済みのEC事業者も多い。そんな中で、改めてスクロール360が上市したコンビニ受取サービスとはいかなるものなのであろうか。
従来からあるコンビニ受取サービスを導入するにあたっては、システム的な改修が必須で、受注フォームの改修や伝票出力のシステムなど多面的な対応が必要であるため、システム改修にかかるコストも人的労力の負担も少なくはなかった。また、そもそも配送料金については出荷ボリュームに応じて単価設定がなされており、中小規模のEC事業者は、大手に比べて割高になっている可能性もあるだろう。
また、場合によってはコンビニ受取のための横持ちの物流コストも発生するため、導入は簡単ではなかった。中小規模のEC事業者としては、顧客サービスのために費用が増えてでもコンビニ受取を導入するか、コスト高を避けたければコンビニ受取自体を諦めざるを得ないというのが実情だったのではないだろうか。
鈴木氏が言うように、新サービスが導入の手間やコストを抑えられて、なおかつ配送料金が全国一律450円なら、これほどメリットの大きなサービスはないといえるかもしれない。
「当社としては、EC事業者の作業的・コスト的負担を抑えつつ、もっと簡便に、もっとシンプルにコンビニ受取を具現化できるサービスを開発したいと考えていましたが、ファミリーマート様とタッグを組むことができたことで、その理想を具現化することができました。」と鈴木氏。満を持して上市されたサービスは『コトリ』と命名された。スクロール360では、その開発に2年の歳月を費やしたのだそうだ。
では、なぜそんな画期的なサービスが開発できたのだろうか。次項で見ていこう。
シェアリングの利点を最大限に活用した画期的な『コトリ』の仕組み
ユーザーが『コトリ』を利用する際は、まず注文画面の「届け先」でコンビニ受取を指定する。そうすると専用サイトに遷移し、そこで希望するコンビニ店舗を選ぶことができる。この設定についていえば、基本的にはASPでつなぎ込むだけなので、EC事業者側の業務負荷はほとんどないに等しい。この簡便さは大きな魅力だといえる。
コンビニ受取で受注した後の配送に関する仕組みも簡便だ。『コトリ』には、TC型とDC型があるが、TC型で説明すると、次のようなものになる。
EC事業者は、受注分の出荷を物流倉庫に指示する際に、『コトリ』扱いの荷物だけをまとめて、一括でスクロール360が指定する物流センターに送るだけだ。例えば、1日の発送件数が300件で、そのうち10%の30件が『コトリ』扱いだった場合、その30件の荷物を一括で当社のセンターに送るだけで、あとの処理はスクロール360がすべてやってくれる。対象となる荷物を一括で発送できるので、件数が多ければ、1件あたりの横持ち費用は極めて低く抑えられる。
そして、スクロール360のセンターには、同様の仕組みで多くのEC事業者から荷物が届き、それを送り先ごとに仕分けしてまとめて出荷することができる。この時も送り先ごとに取りまとめることができるので、コンビニ店舗への配送コストを抑えられる。この仕組みにより、集荷(横持ち)も出荷も大幅なコスト削減が可能になり、全国一律450円というリーズナブルな料金を実現できるのだ。言ってみれば、『コトリ』はシェアリングのメリットを生かしたサービスだといえよう。
もし、すでにスクロール360に物流を委託し、商品を在庫しているのであれば、横持ち不要のDC型となり、コストメリットはさらに高まり、商品のお届けも早くなる。
「『コトリ』は、これまでのコンビニ受取サービスとは異なり、導入にあたっての大掛かりなシステム改修作業などは不要で、かつシェアリングというコンセプトを活用することで、料金も全国一律450円とリーズナブルな設定にできたのです。」と、鈴木氏はそのメリットを強調する。
全国一律450円という料金は、今の状況を考えれば、EC事業者にとっては極めて魅力的であることは間違いない。しかもシステム改修などの業務負荷もないとすれば、中小規模のEC事業者であっても導入ハードルは低い。コンビニ受取を導入したいが、なかなか難しかったと躊躇していたEC事業者にとっては、まさに救世主ともいえるサービスだ。
『コトリ』の普及が、宅配クライシスを解消する突破口になる
ライフスタイルの変化などから消費者の受取ニーズは多様化しており、好きな時に好きな場所で荷物を受け取ることができるコンビニ受取のニーズは高まっている。
宅配クライシスの根本問題ともいわれる“再配達”を解消する上でも、コンビニ受取が普及することは望ましいことであるが、さらには多様化するニーズに対応していくことが新規ユーザーやリピーターを増やす手立てとなることも考えられる。
「そもそも現代社会では、コンビニエンスストアは私たちのライフスタイルの中に根付いており、そこで荷物を受け取れる利便性については、誰もが認識していると思います。それに加えて、“自宅受取にして、再配達が発生することはいけないことだ”という意識も消費者に備わってきたことで、ますますコンビニ受取の需要は高まるでしょう。」と鈴木氏は、『コトリ』の今後の成長にも自信も覗かせる。
またスクロール360では、『コトリ』をEC事業者だけでなく、物流会社にも提供していくことで、よりスピード感をもって『コトリ』を普及させる予定だという。
すでに触れたように、『コトリ』はシェアリングのメリットを活かしたサービスなので、多くのEC事業者を顧客にもつ3PLが活用すれば、自社の顧客サービスの向上につながるし、顧客自身のコスト削減にも寄与できることになるわけだ。冒頭でも触れたように、昨今では物流会社に対してのコスト削減要請が強くなっているが、自助努力でコストを下げることには限界がある。そんな物流会社にとても、『コトリ』は、関係者のWin-Winの関係性を構築・強化につなげることができるのである。
画期的なコンビニ受取サービス『コトリ』の始動が発表されてから、まだ間もないが、すでにスクロール360には問い合わせが殺到しているという。
物流コストの削減、そして配送方法の多様化という顧客サービスの向上を目指しつつも、これまで有効な方法を見つけあぐねているEC事業者にとって、『コトリ』はまさに課題解決の突破口だといえる。
さらに注目すべきポイントがもうひとつある。それはスクロール360の関連会社である株式会社キャッチボールが展開している『後払い.com』の存在だ。
コンビニで手軽に荷物を受け取りながらも、自宅に戻って商品を確認した後で支払いを済ませられる「後払いサービス」を併用すれば、ユーザーの安心感や利便性はさらに高くなることは間違いない(*1)。いまなら、“後払いコストの見直し(無料診断サービス)”を受けられるので、『コトリ』の導入による物流コストの見直しと併せて、後払いについても見直してみてはいかがだろうか。
すでに無料診断でコストを見直し、コスト11%削減の効果を得られているという事例も出ているそうだ。物流コストと決済(後払い)コストをダブルで削減する絶好の機会である。ぜひ一度、スクロール360に相談してみることをお勧めする。
(*1)導入には審査が必要となる