Amazon.co.jpの検索結果でTOP表示を獲得!シェア拡大に向けたスポンサープロダクト広告
Amazonの販売事業者にとって、商品の認知度の向上、新規顧客の獲得に有効なツールである広告。なかでも、自然検索結果より上にも表示枠があるスポンサープロダクト広告の活用により、企業規模を問わず小規模の事業者であっても大企業に並び、Amazon.co.jpでのシェアを拡大することも可能だという。スポンサープロダクト広告を活用して、Amazon.co.jpにおける自社ブランドの上位表示を実現している、Suprieve(スプリーブ)株式会社 企画開発部 森田康介氏に伺った。
Amazon.co.jpへの出品の魅力と他社への対策
Suprieveは、2015年よりAmazon.co.jpにおいて自社商品を販売している。「出品の決め手となったのは、まず、Amazonの規模感です」と森田氏。Amazonにおける品揃えの豊富さや、運用に際してHTMLなどの特別な知識がなくても商品詳細ページの作成が容易なこと、フルフィルメント by Amazon(FBA)やFBAマルチチャネルサービスなど、配送やオペレーションなどのサービスが充実している点も、出品の後押しとなったそうだ。
Amazon.co.jpへの出品にあたっては、他社を意識した対策も必要だ。Suprieveではどのような対策をしているのだろうか。
「Amazon.co.jpで検索した時になるべく一番上に自社商品が表示されるための対策と、それを見たお客様にいかにクリックしてもらうかの対策を重視しています」と森田氏。そのために、Amazonの顧客がどのようなキーワードを使用しているかの研究や、商品画像のサイズやクオリティ、商品名の調整などは欠かせないという。
また、Amazonカスタマーレビューを商品開発に活かし、類似商品や他社商品のレビューをチェック、改善点を洗い出すなどして、商品開発を行っているそうだ。
検索で上位に表示されるための対策として、スポンサープロダクト広告の存在も大きい。Suprieveでは、2016年から利用を開始した。
経験ゼロから始めた広告運用
広告の導入にあたってハードルはなかったのだろうか。森田氏は、「少額の予算でも試しやすい設定でしたし、弊社の社風として、とりあえずやってみて、ダメだったら止めれば良い、良かったらどんどん伸ばそうというところがあります」と言う。
開始2ヶ月が経過した頃には、「予算に見合うだけの費用対効果があるし、売上を伸ばしていけるということが分かりました」とのこと。現在は、Amazonでの売上の10%までは広告予算と考え、その範囲内で柔軟に運用を行っている。
Suprieveではスポンサープロダクト広告の導入当初は、広告事業部が広告運用を手掛けていた。その後、運用を進めていく中で、マニュアルターゲティングでのキーワード設定にも着手し、注力すべきキーワードの見極めなどの観点から、徐々に企画開発部による広告運用へとシフトしていった。
とはいえ、当初、森田氏は広告運用について全く知識がなく、苦労や失敗もあったという。
「最初は、それまで行っていた広告事業部のキャンペーン内容などを読めるようになることから始めました。分からない用語もあり、入札単価の上げ方もよく分かっていなかったので、効率的な運用ではなかった部分もあります」とのこと。
セラーセントラルで無料で閲覧できる「Amazon出品大学」も活用した。「広告設定の基本を学ぶことができました。その他にも、先週の売れ筋ランキングが確認できるなど、データを読み解くという点でも役立ちました。ただ、実際に運用していく中でしか分からないこともあるので、そこはある程度、覚悟を決めてやるしかないと思います」。
主力商品で検索結果表示の順位1番を達成
時に失敗をしながらも、森田氏は徐々に広告運用の効果を出していく。それが表れたのが、Suprieveの主力商品である「HMENZシャンプー」の広告運用だ。注力して3ヶ月程で、検索キーワードによっては、検索結果ページで1番上に表示されるようになったという。
「どういう検索でお客様が商品を買ってくださるのかということを、徹底的に調査しました」と森田氏。「Amazon.co.jpだけでなく、他社の検索サイトでも、色々な類語で検索をかけ、あらゆるキーワードをいったん広告に入れてみて、そこから売上へとつながったものだけを絞って、入札単価の調整をしていきました。思うような広告露出がされない場合には何がダメなのかを考え、商品詳細ページの内容を変えたり、商品名も変更したりと試行錯誤もありました」。
また、シャンプーと同じシリーズで展開している育毛剤の販売を伸ばすために、あえてシャンプーの広告に注力するという方法をとったこともあるそうだ。「シャンプーが売れたら、絶対その流れで育毛剤も売れると考えていたので、思い通りに動いたのは面白い出来事でした」。
そういった経験を経て、今は広告の設定からキーワードの絞り方、入札単価の調整の仕方まで、マニュアルを作成し、社内の誰でも広告運用に携われるようにしているそうだ。森田氏いわく、「入札単価の引き上げに加え、広告と共に商品詳細ページも工夫することで、上位に表示される仕組みは分かってきました」とのこと。
スポンサープロダクト広告の活用法
スポンサープロダクト広告は、広告場所によっては「自然検索より上の一番目に表示されること」が、非常に大きなメリットだと森田氏は言う。その仕組みを使えば、「小規模の事業者でも、売上を伸ばすチャンスがあります」というのだ。
そのために心掛けていることを、森田氏は次のように説明する。「商品ごとに広告の目的をしっかりと持って運用しています。新商品はまず上位に表示されるよう、勇気を持って予算をかけています。そこから、レポートの数値を見ながら改善をして、予算を抑えながらシェアを効率よく拡大する均衡点を探っていきます」。
検索結果ページにおける表示、売れ筋ランキングの確認、また定番商品では、Amazon定期おトク便でのリピート買いなども指標としているそうだ。特に売上の高い商品は、相応に広告予算も大きくなるので、その調整は徹底しているという。
広告の設定において具体的に便利な機能として、森田氏は「推奨入札額」の表示をあげる。「登録するキーワードが多くなると、ひとつひとつに時間がかけられないので、最初は推奨入札額に合わせて設定してみると意外と検索上位に広告が表示されることもあるので、そこから調整していくというように使っています」。
広告レポートでは、「お客様が検索するキーワードと商品の関係性」を確かめられることが役立っているという。「思いもよらないキーワードで検索され購入されていることもあります」と森田氏。
キーワードを自分で設定する必要のない「オートターゲティング」機能も、気付かなかった顧客の意向を読み取ることに役立っているそうだ。オートターゲティングは、宣伝する商品を選ぶだけで、キーワード設定をシステムが自動で行う機能。実際にあった例として、「『ヘアエッセンス』という商品について、『ヘアオイル』というキーワードでの検索が多かったということがありました」。
オートターゲティングの結果をもとに、マニュアルターゲティングで入札単価などを調整していくことで、上位表示を目指すことができるのだ。
大型セールに向けた広告運用の対策
Amazonの大型セールは、EC事業者からも大きな注目をあびるイベントだ。Suprieveでは、大型セールの機会をどのように活用しているのだろうか。
「大型セールは、セール期の売上だけでなく、セール期に売上が上がることで検索順位が上がり、セール後も商品露出が高まるという点で、売上向上に非常に有効だと考えています」と森田氏も、その効果を重視している。
実際に、2018年7月のプライムデーでは、Suprieveでは特にシャンプーが好調で、通常時の15倍程の売上があった。さらにセール後2~3ヶ月を経て、通常価格での販売をしていても、売上が上がっているという状態だそうだ。
大型セールは大きなチャンスではあるが、対策としては、普段の販売を大事にしていると森田氏は言う。
「セールでは、日々のチェックやページの改善などをこまめにやっている商品ほど伸びて、そうでない商品は伸びないという二極化した状況が見られました。つまり、日頃の販売促進をきちんとやることが、セールの対策にもつながると考えています。そのため、セール時に特別に時間をかけるということはせず、効率的に運用しています」。
Amazonへの出品とスポンサープロダクト広告の存在感
今、SuprieveにとってAmazonへの出品とスポンサープロダクト広告の運用はどのような価値を生んでいるのだろうか。
Amazonへの出品について、森田氏は「ビジネスチャンスは非常に大きいと思います。今後、海外への出品にも挑戦していきたいと考えています」と、展望を語る。
また広告については、「Amazon.co.jpでシェアを拡大したいなら、重要だと思います」とのこと。「僕自身、何も知らないところから短期間で結果を出せたのは、まずは始めやすいシステムがあったからだと思います。それだけでなく、お客様の深い心理と繋がることのできるツールとしても興味深いと思うので、ぜひ一度チャレンジしていただきたいです」と、スポンサープロダクト広告を勧める。
Amazonが無料で広告設定! 大型セール対策にもおすすめのサポートサービス
森田氏の話から分かるように、広告運用は日頃の積み重ねが重要で、大型セールへの対策でも同様だ。だが、スポンサープロダクト広告に着手したくとも、人手や時間がなく着手できないという場合も少なくないだろう。
そうした販売事業者に向けて、Amazonでは、Amazonが広告開始までの設定をサポートするサービスを無料で提供している(※ただし、広告費用はクリック毎に発生する)。Amazonのデータに基づく商品選定や、森田氏の話にも出てきた「オートターゲティング」でのキーワード設定が行われる。
また、広告出稿後は、販売事業者側で自由に広告キャンペーンの変更や調整が可能。まずはこのサービスで出稿を始め、その結果に基づいて宣伝商品やキーワード、入札単価などを調整することで、効率的なスポンサープロダクト広告の導入、運用に役立つ。
スポンサープロダクト広告を利用したいが、人手や時間、知識不足がネックになっている場合は、ぜひこのサービスを活用して、自社ブランドの売上向上を目指してほしい。申し込みはこちら