楽天市場から世界へ展開!10年の実績・知見が活きる楽天の越境EC・海外販売支援サービス

ECのミカタ編集部 [PR]

24591_thumbnail_rakutentop_thumbnail.jpg 楽天株式会社 コマースカンパニー クロスボーダートレーディング事業部
ヴァイスジェネラルマネージャー 高橋 宙生氏

日本のEC市場において大きな存在である楽天だが、日本だけでなく海外向けの販売でも、越境ECのプラットフォームを運営するなど、さまざまな支援サービスを提供している。

本記事では、楽天の越境EC・海外販売支援サービスについて、その詳細と10年間の取り組み、そして今後の展開について、コマースカンパニー クロスボーダー・トレーディング事業部 ヴァイスジェネラルマネージャー 高橋宙生氏に伺った。

楽天の越境EC支援サービス

楽天の越境EC・海外販売支援の柱となっているのが、「Rakuten Global Market(楽天グローバルマーケット)」「海外パートナー旗艦店」「楽天グローバルエクスプレス」という3つのサービスだ。これらサービスを10年以上に渡り推進してきた楽天は、越境ECの流通額が、過去7年で8倍になっているという。

楽天における「越境EC」の取り組みの全体像

「楽天グローバルマーケット」は、楽天市場の店舗が、楽天市場に出品している商品を海外へ向けて販売できるサイトだ。楽天市場の店舗であれば追加の固定費用無しで同サービスを利用でき、越境ECのハードルとなりやすい言語・決済・物流についても支援する機能やサービスを備えている。

「海外パートナー旗艦店」は、楽天が海外ECモールに出店している店舗で、中国ではEC大手「京東(JD.COM)」と戦略提携を結ぶなどの展開をしている。日本のブランドやメーカーなどから楽天が商品を買い取り、それを海外ECモール上の店舗で販売する。現在、中国・台湾のECモールに出店しており、今後アメリカにも出店予定だ。

海外パートナーサイト上に開設した「楽天公式旗艦店」を通じた販売

「楽天グローバルエクスプレス」はユーザー向けのサービスで、海外のユーザーが日本のECサイトで購入した商品をまとめて配送するというサービスだ。

越境ECや海外での商品販売を考えるEC事業者にとって特に関心が高いのが、「楽天グローバルマーケット」と「海外パートナー旗艦店」だろう。この2つのサービスについて詳しくお話を伺っていく。

楽天市場から越境ECへ「楽天グローバルマーケット」

楽天の越境ECの取り組みの中心となっているのが、2019年に10周年を迎えた「Rakuten Global Market(楽天グローバルマーケット)」だ。楽天市場の出店者であれば無料で商品販売を始められるというECプラットフォームだ。

楽天株式会社 コマースカンパニー クロスボーダートレーディング事業部
ヴァイスジェネラルマネージャー 高橋 宙生氏

「越境ECに関心はあっても、事業の規模や人的リソースなどを考えると、なかなか踏み切れないという方も少なくありません。そういった店舗様にも、楽天と二人三脚で海外に進出していただきたいというのが、このサイトのコンセプトです。越境ECが生まれる前から、10年以上に渡り、地道に越境ECを推進して参りました。」(高橋氏)

「楽天グローバルマーケット」では、楽天市場の商品ページが自動で翻訳される。言語は英語・中国語(繁体字・簡体字)・韓国語に対応しており、ユーザーに応じた言語が案内されるようになっている。たとえばアメリカのユーザーが楽天市場を訪問すると、「楽天グローバルマーケット」の英語版が案内されるのだ。

楽天グローバルマーケットの英語版表示(https://global.rakuten.com/en/

決済方法は、クレジットカードに加えて、欧米人の利用率が高い「ペイパル」、中国人向けに「アリペイ」などを選択できる。

越境ECの壁となりやすい「言語」「決済」の問題がいきなり解決できるのだ。さらに、10年のなかで出てきたEC事業者のニーズに応え、2019年には2つの新機能が追加された。

1つ目は、送料自動表示機能だ。店舗があらかじめ商品の重量などに応じたロジックを登録しておくと、楽天グローバルマーケットのカゴにおいて、国際送料が自動計算されて表示されるという機能になっている。

「これまでは、海外から注文が入るたびに重量を量り、送料の連絡を取る必要がありました。しかし送料自動表示機能を利用すれば、送料について、店舗様とユーザーのコミュニケーションが必要なくなります。店舗様のオペレーションが効率化され、ユーザーは送料を事前に分かりやすく把握する事ができます。」(高橋氏)

2つ目は、楽天店舗向けの国際物流サービスである「楽天海外配送」だ。海外からの受注時、店舗は日本国内にある楽天の倉庫に商品を送るだけで良く、その後の国際物流は楽天が担うというものだ。これにより、「言語」「決済」に並んで越境ECの壁といわれる「物流」の問題も楽天が解決する。

物流に関してはさらに、楽天スーパーロジスティクスの倉庫から海外配送ができるサービスを、2020年にリリース予定だという。楽天市場の店舗にとっての海外販売がさらに身近になるサービスといえるだろう。

「われわれの想いとしては、海外販売に関する難しいところは楽天が引き受けるので、店舗様には、どうしたら店舗様の独自性や商品の魅力を伝えることができるかという、知恵をしぼるところに注力していただきたいと考えています。楽天は日本を「エンパワーメントする」ことを事業の本質と捉えておりますが、楽天市場の店舗様には、国内だけでなく世界で活躍いただく場と機会を提供していきたいです。」(高橋氏)

「楽天グローバルマーケット」と並んで、「グローバルマーケットプレイス・プログラム」というサービスもある。

このサービスでは、海外の提携プラットフォームのシステムにRMSを連携させて、楽天市場や楽天グローバルマーケットで販売している商品を、海外の提携ECサイトでも販売できる。現在、台湾のPChomeというEC事業者と提携しており、今後さらに対象となる提携ECサイトを拡大していく予定だ。

PChomeの楽天ページ(https://pub.ruten.com.tw/rakutennewyear/index.html

こういったプラットフォーム・サービスの提供に加えて、楽天はマーケティング支援にも注力している。海外で商品が売れるようになると、その販売動向を基にどの国・地域にメインターゲットのユーザーがいるか把握できるようになる。そのターゲット層に向けた取り組みを、楽天は店舗と共同で行っているという。

「たとえば、アメリカで売れ行きの良い店舗様に対して、アメリカの提携サイトに広告やPRコンテンツを出すといった提案や取り組みを行っています」。(高橋氏)

楽天グローバルマーケットとそこから派生するサービスは、10年の間に進化し続けている。

「この10年で、楽天市場の店舗様が世界にリーチできるプラットフォームを築けたのではないかと考えています。2019年は物流面、マーケティング面のサービスも進化させ、海外マーケットプレイスとの連携も行えるようになり、より簡単に海外の可能性を探り、挑戦していただける環境ができているのではないでしょうか」。(高橋氏)

現地での販売を楽天にお任せ「海外パートナー旗艦店」

「海外パートナー旗艦店」は、楽天が日本のブランド・メーカーから商品を買い取り、海外のECサイトに出店して商品を販売するサービス。2015年より中国のJD Worldwideや、Kaola.comに出店するなど、中国や韓国での販売を強化してきた。

「中国では最近、11月11日の独身の日以外にも、季節ごとに大型のセールが開催されています。そういったタイミングに合わせて、メーカー様やブランド様と協力して、SNSへのコンテンツ配信や、影響力のあるKOLの起用などのPR施策を実施しています。

また、一例ですが、中国のJD Worldwideで、日本の鍋つゆ・鍋スープなどを、日本語をあしらって日本らしさが伝わるページデザインにしたところ、大きな反響がありました。」(高橋氏)

JD Worldwideでの商品ページ例(https://rakuten.jd.hk/

楽天は上海にオフィスがあり、30人ほどの現地スタッフが在籍、現地での店舗運営やマーケティング機能を担っている。また、動画投稿サイトやSNSで影響力をもつKOL(キー・オピニオン・リーダー)と直接の契約をしており、通常よりも大幅に費用を抑えたKOLの起用が可能だという。

「楽天では、中国市場に合わせた、現地の肌感覚をもったマーケティングプランを考える体制ができています。現地のトレーディングパートナーも増えており、10個程度の提携サイトがあります。そういったサイトへの卸や、オフラインでの販売にも取り組み始めており、商社のようなサービスを展開しつつあります」。(高橋氏)

中国現地の楽天スタッフ

海外パートナー旗艦店は、中国のほか、2019年には台湾楽天市場に日本の楽天として出店、今後はアメリカにも出店予定だという。

「中国市場で行ってきたようなマーケティングを、今後、台湾やアメリカにも横展開していきたいと思います」。(高橋氏)

楽天が越境EC・海外進出を支援する理由

楽天が10年前から越境ECや海外での販売に取り組んできた背景には、「店舗の困りごと」と「消費者のトレンドの変化」があるという。

「越境ECや海外での販売というと、関心はあるけれどコストや人的リソースを考えるとなかなか踏み出せないといった店舗様の声が多くありました。そういった店舗様でも使いやすいプラットフォームを提供したいという想いから、楽天グローバルマーケットなどのサービスを用意しました」。(高橋氏)

消費者のトレンドの変化としては、5年ほど前までは、海外のサイトで日本の商品を販売しているところはほとんどなく、海外のユーザーはわざわざ日本のサイトを訪れて商品を購入していた。その状況が変化しているという。

「最近は、海外のユーザー様のニーズも変化しており、自分たちが普段使っている現地のサイトで、日本の商品を購入したいというニーズが高くなっています。日本の商品に対するニーズは変わらず高く、特に日本の楽天市場やその他の通販サイトで人気の商品は、海外でも売れる可能性が高いです」。(高橋氏)

そういった背景があり、楽天では海外のパートナーをひとつずつ増やしながら、海外で商品を販売するための体制を構築していき、この10年、実績と知見を積み重ねてきた。

「これまでの10年で、店舗様やブランド様・メーカー様と一緒になって売上拡大に向けた取り組みを重ねてきました。海外オフィスには現地採用の人員を配置し、現地ニーズまで捉えることのできるプロフェッショナルチームを構成しています。

楽天は、中小規模の店舗様から、大規模のブランド様・メーカー様まで、海外販売に関してどんなフェーズであってもサポートできる環境を構築し、これからも店舗様の成長を様々な面からサポートしてまいります。」(高橋氏)


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