7年前に構築したECサイト刷新で大幅な業務改善が実現! 『HIT-MALL』導入後に現場では何が変化したのか
百貨店業界でも独自戦略で知られる株式会社京王百貨店(以下、京王百貨店)。EC事業における自社サイトの抜本的なリニューアルと、それに伴う運用改善により業務効率が劇的に改善されたという。そのサイトリニューアルと運営サポートに携わっているのがアイテック阪急阪神株式会社(以下、アイテック阪急阪神)だ。同社が展開する『HIT-MALL』ではECビジネスの煩雑さを解消することはもちろん、“売れるECサイトづくり”から、運用・プロモーションまで、必要に応じて多面的なサポートを行っている。
今回は京王百貨店で、ECを推進している3名のご担当者に『HIT-MALL』導入によって現場がどう変化したのか、具体的にお話を伺った。
2009年に構築したECシステムの全面刷新を決意
――まずは京王百貨店さんのEC事業について教えていただけますか。
礒部氏:当社がEC事業をスタートしたのは、2001年の2月からです。ただ、その時点では大手のモールに出店する形式でした。その後、2002年のお中元シーズンから、独自のECショップ展開をスタートさせています。ですから、当社のEC事業の展開はかれこれ20年ほどにもなります。
現在は、お中元・お歳暮・ご返礼品など季節のギフトや内祝いなどシーンごとの贈り物をはじめ、コスメ、ワインを中心とした酒類、季節限定のお菓子・スイーツなどを豊富に取り揃えています。
――ECシステム『HIT-MALL』導入の経緯をお聞かせください。
礒部氏:当社が『HIT-MALL』を利用させていただくようになったのは2016年の5月からです。ECをスタートさせた2002年から、2009年に一度ECシステムを更新していますが、それから7年経っていますので、ハードも含めて老朽化が著しく、全面的に刷新しようということになりました。
全面リニューアルにあたり3社のサービスを比較したのですが、その中でも『HIT-MALL』は、システム的な優位性やギフトシステムとの親和性が高かったことに加え、百貨店業態ECに実績とノウハウをお持ちであったことから導入を決定しました。
ワンストップでの課題解決で業務効率が劇的に改善
――リニューアル後、サイト更新業務や運用面に関して変化はありましたか。
礒部氏:『HIT-MALL』への切り替え後は、サイトのデザイン制作も、システム的な対応も、すべてをアイテック阪急阪神さんにお任せできる体制になったので、様々な面で業務の効率化・迅速化が図れました。
これまでは、それぞれ別の外部の協力会社にお願いしていたので、ある一つの課題を解決するために、各社に同じ説明をしたり、一方からの問い合わせ内容を他方に伝えたりと、作業が煩雑になっていました。運用負荷も大きかったですね。
それが『HIT-MALL』を導入以降は、あらゆる問題・課題をアイテック阪急阪神さんにお伝えすれば、「システム的な対応をするなら、こうすべき」「デザイン的な対応をするなら、こうすべき」と、それぞれの側面での解決方法を提示していただけて、費用が発生する部分も含めて迅速に回答してくれます。今ではノンストレスで、もっとも適切な課題解決を実施できるようになっています。
――システム対応はどうしても専門知識などが必要な中で、パートナーとして常に最善策を提示してもらえるのはありがたいですね。実際にシステム移行による数字的な変化などはありましたか。
磯野氏:移行前と比べて売上高は伸びてきていますし、セキュリティレベルも格段に上がりました。また、『HIT-MALL』導入にあたっては、可能な限り、自動化できるところは自動化して、スタッフの業務を省力化しようという狙いもありました。
たとえば、受注内容の確認作業を、以前のシステムでは人的処理していたので、お中元・お歳暮のシーズンには、受注確認作業だけで7~8名のスタッフを雇い対応していました。
それが、『HIT-MALL』に移管してからは、段階的に自動化を進めて、現在では2名程度の人員で受注確認作業が済んでいます。システムにより圧倒的な業務の効率化が実現したのは、大きな成果ですね。
ECのプロとして運営者の立場に立った具体的な提案
――運営支援をアイテック阪急阪神さんに委託することで、日々の業務はどのように変化しましたか。
米田氏:以前は、商品マスタ作成、画像リサイズツールなどがなかったので、自社にてExcelを駆使して、どうにか登録作業をしておりました。しかしアイテック阪急阪神さんから様々な運用ツールを提供いただき、細かな作業負荷が一気に減りました。
また、サイト自体をちょっと改修したいと思った時に、例えば「商品が見やすいデザインに変えたいのですが・・・」などと漠然とした相談をしても、過去事例や他社事例を提示していただきながら、かかる時間や費用のレベル別に具体化した提案を返していただけるので、新しいことにもチャレンジしやすいと感じています。
運営者の立場に立って丁寧に対応してくださるので、非常に助かっています。それは元々、アイテック阪急阪神さんが百貨店の仕組みを熟知されている上に、当社の仕組みや運用にも深く入り込んでくれているためだと思います。継続的なシステム改修を安心してお任せできるので、着実にアップデートできていますね。
“攻め”のEC展開で店頭との相乗効果を目指す
――今後のEC展開に関して、お考えのことなどあれば、お聞かせください。
礒部氏:昨年10月に、刷新したリアル店舗の基幹システムとの連携を行い、次世代に向けたECの基盤が整ったと考えています。
これまでにも、京王グループで利用できる「京王パスポートカード」の共通ポイントが、リアル店舗で1ポイントから利用できるようになったタイミングで、ECでもポイントを利用できるようにしたり、お客様にお積み立ていただく京王友の会お買物カードについても、ECで利用ができるようにしたりと、積極的にサービスを拡充して、リアル店舗とほぼ同様の決済サービスを実現するところまでたどり着きました。
この決済機能を生かして新しい商材やサービスを積極的に展開していきたいと考えています。リアル店舗とのサービス連係もより一層強化していきます。すでにリアル店舗でのイベントや数量制限のある人気商品の事前予約・決済に取り組み、お客様の利便性向上や売上増に繋がっています。
アイテック阪急阪神さんには月次で開催している定例会でレポートのご報告やデザインの改善案などを出してもらっていますが、今後ツールの導入やシステム改修が伴うようなダイナミックな提案も出していただいて、“攻め”のEC展開を進めていきたいと考えています。