【セミナーレポート】はぐくみプラス江口取締役登壇!人気リピートECサイトがシステム移行時に重視したことは? 移行に失敗しないための注意点
ECサイト構築パッケージを提供するw2ソリューション株式会社が、2020年2月27日に福岡で開催したセミナー「はぐくみプラス江口取締役登壇! はぐくみプラス様トークセッション~実体験から学ぶ、『ここ、気を付けないかんよ』~」より、株式会社はぐくみプラス 取締役 江口修一 氏のトークセッションのダイジェストをお届けする。はぐくみプラスでw2ソリューションが提供する「リピートPLUS」を導入したきっかけから、システムを導入して良かったこと、また、システム移行時の注意点などが明らかにされた。
自由度が高く、やりたい施策が実現できた
はぐくみプラスは、妊活や妊娠、子育て中の人に向けたサプリメントを中心に扱うECサイト「hagukumi+(はぐくみプラス)」を運営している。2018年8月に、w2ソリューションが提供する「リピートPLUS」を導入してサイトをリニューアルした。
江口氏「そのころは月の配送が3万件ほどになっていたのですが、当時利用していたシステムではデータの取り出しに非常に時間がかかり、配送をさばききれないという課題がありました。そのため、システムの移行にあたっては、まず、配送が問題なくできるということが優先事項でした」。
またリピートPLUSは、デザインの自由度が高い点もメリットだったという。たとえば、購入ボタンをスマートフォンユーザーが押しやすいサイズにしたり、クレジットカード情報入力でローマ字での名義入力が不要になったり、ユーザーが購入しやすいような作り込みが実現した。
江口氏「僕自身、8年前にウェブコンサルの会社を立ち上げ、自社でECを運営するだけでなく、いろいろなEC企業のサポートも行ってきました。移行するシステムの検討では、購入の後押しのためにシステムでなにができるかということも重視していました」。
リピートPLUSでは、タグの埋め込みによるチャットボット導入や、商品・広告別のカートデザイン、カートでのレコメンドなども自由に設定できる。こういった機能を活用することで、ユーザーの離脱を防ぎ、購入の後押しとなるだろう。また、タグの管理で広告をこまかく設定できるので、広告費の管理もしやすい。
業務効率化にも大きな貢献
さらに、システム移行前後の変化を考えると、大きく業務が効率化されたと、江口氏はいう。
江口氏「システム移行後は、従来負担だった業務についてまったく考えなくなっていると気づきました。たとえば、以前は効率化しても3人必要だった出荷業務が、今は1人でこなせるようになっています。特に受注・出荷業務において、必要な情報を一覧表示しながら業務にあたれる点が大きいと思います」。
はぐくみプラスで業務効率化に貢献している機能のひとつが、受注ワークフローだという。受注ワークフローでは、受注から配送手配までに必要な業務を一連で確認でき、説明も入れることができる。一括で顧客のステータス変更ができるので、転売などにつながる「ブラック顧客」への対策も簡単に行える。
江口氏「受注ワークフローを使うことで、新しく入ったスタッフでも、一週間もすれば一人業務をこなせるようになります。そのため、業務が属人化せず、システムに関する問い合わせも減りました。システムで補えるところを補い、イレギュラーなものだけフラグを立てて個別に対応することで、無駄な業務がなくなりました」。
また、はぐくみプラスでは定期通販がメインだが、定期通販ならではの業務効率化の課題として、定期中止の問い合わせへの対応があげられる。中止前に相談がある場合は個別対応できるが、止めることが決まっている連絡の場合、引きとめるわけにはいかないが返信は必要だ。そういった場合、テンプレートの自動返信で業務を効率化している。
これからの時代を勝つためのCRM施策
さらに、はぐくみプラスでは、リピートPLUSを活用してCRMに力を入れている。
江口氏「たとえば、会員ランクに応じて値引き率や配信するクーポンを変えるなど、施策を柔軟に相談でき、実現できています。また、お客様の個別情報を30項目ほど、受注情報を40項目ほど追加が可能なので助かっています。たとえば、その方が妊活中なのか、妊娠中なのか、あるいはブラック顧客の定義など、従来は備考欄にしか記載できなかったことを、個別情報や受注情報にわかりやすく記載できるようになりました」。
CRMでは、同梱チラシや商品サンプルも重要な存在だ。w2ソリューションのシステムでは、そういった物流が関連する業務についても、物流会社の対応に頼るのではなく、システム側で対応が可能だ。
江口氏「特にサプリメント業界のSEOは、Amazonが非常に強いのが現状です。さらに、情報がものすごいスピードで流れていく。そのなかで勝っていくためには、CRMとブランディングに特化するしかないと考えています。CRMというのはとても奥が深くて、お客様に喜んでもらうことは無限大です。まだまだ試していきたいことがありますね」。
システムを十分に活用しながら、一方で、はぐくみプラスでは、CRMをマニュアルに基づいて行うことはしていない。
江口氏「スタッフがお客様のためにこういうことをしたいと思ったら、それに制限をつけず、自然に動ける仕組みにしています。弊社で採用や教育を行う際の軸となっているのが、社員の『成長』です。その際、『自主性』と『主体性』はまったく違うということを大切にしていて、自主性は『人から言われたことを頑張る』ことですが、主体性『自分で考えて動く』こと。だから、スタッフがより主体的に取り組めるような環境を作ることが自分の役割だと思っています」。
現場の声を無視したシステム移行は失敗する
最後に、システム移行に際して「気を付けないかん」ことについて、江口氏は、「自分主導で進めないこと」をあげる。実は、はぐくみプラスは、2018年8月にシステム移行をするより1年ほど前に、リピートPLUS導入を進めながら見送りになったことがあった。その原因が、現場のスタッフの悩みや不安を汲み取れていなかったことだという。
そこで二度目の導入検討では、w2ソリューション代表の山田氏も加わりながら、現場のスタッフの声を反映し、組織全体で取り組めるような体制を作った。
江口氏「システムを変えるとなると、それがどんなに良いものでも、現場の人間にとって最初は不便なもので、反感が生まれます。そこで大切なのは、みんなが前向きに取り組めるようにすることです。二度目の検討では、システムを変えることで売上が上がり、お客様には新しいサービスを提供でき、業務の無駄がなくなるということが見えて、社内のわくわく感が高まりました。そうなっていれば、もしトラブルが起こっても、みんなで解決していけます」。
新システムの導入や移行に際しては、そのシステムがどういうことであるかももちろん重要だが、どんなに良いシステムでも、導入や移行をどう進めるかによって結果がまったく違ってしまうことも心に留めておきたい。そしてできれば、どう進めるかも一緒になって相談できるシステムを選びたいところだ。
最後に「リピートPLUS」について
「リピートPLUS」は、リピート通販向けのオールインワン型サービスです。
定期注文引き上げやCRM・分析といった「優良顧客を育成する機能」から、受注管理や出荷管理といった「業務効率を改善する機能」まで、リピート通販に必要な幅広い機能をそろえています。
弊社の強みは、自社サービスである総合通販向けパッケージ「w2Commerce」をもとにして、「リピートPLUS」を開発した事が前提にあります。なので、バックヤード業務の自動化・サーバーやセキュリティの強さ・デザインの自由度の高さといった利点を、「リピートPLUS」でも反映させているのです。
そのシステム構造をベースにリピート通販ならではの機能を数百という単位で追加しており、大手総合通販ECサイト向けに提供しているスペックの高い機能を、リピート通販ECサイトにも同じクオリティで提供しています。
「リピートPLUS」に関するより詳しい情報は下記のサービス資料から知ることが出来るのでぜひダウンロードしてみてはいかがだろうか。