コロナ禍でも売り上げを伸ばすEC事業者を支える

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株式会社フューチャーショップ 執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー 安原 貴之氏

自社ECならではの施作や商品を展開し、実力あるEC事業者が多く利用しているEC構築プラットフォーム『futureshop』。2020年上半期、EC利用の急増を受け、futureshopでもさまざまな変化が起こったようだ。予想のつかないコロナ禍の状況で、futureshopがおこなったEC事業者への支援や、今後の展開を株式会社フューチャーショップ安原貴之氏にうかがった。

アクセス数とEC利用率は増加傾向に

2020年上半期を振り返ると、緊急事態宣言により多くの人の在宅時間が増え、結果、ECの利用率が増加しました。

売り上げを見てみると、対前年比で300%近い売り上げを記録したEC事業者様も数多くいらっしゃいます。業種別で見てみると、食品やキッチン用品、インテリアなどの商品ジャンルが大きく伸びています。これらの背景には、生活者の外出回避により、顧客接点の中心が実店舗からECへシフトしたことが挙げられます。

futureshopでは、ECサイトへのアクセス数が約2倍に急増しました。もともと半年~1年かけて実施しようとしていたサーバ増強を、5月に急ぎ進めたほどです。今やECプラットフォームは、小売事業者様にとってインフラといえる存在となりました。アクセス増加が予想される際の対応可否など、柔軟な対応力は重要なポイントだと考え、日々改善しています。

緊急事態宣言解除後も、昨年対比で見るとアクセスが非常に多い状態が続いています。今回のコロナ禍でECの利用率は増加しましたが、東日本大震災後も似たような状況でした。一度ECの便利さを経験すると、その後も継続して利用される傾向にあり、今後急激に落ちるということはないはずです。ECをはじめとした、デジタルの場が重要な顧客接点だと再認識されたようだと感じています。

デジタルコミュニケーションの重要性

コロナ禍がもたらした影響の一つは、今後数年かけて進むと予想されていたデジタル化の波が前倒しされたことです。小売事業者様にとって、まず始めるべきことは何か。それは、メールはもとよりLINEやSNSなど、デジタルでのコミュニケーション環境の整備です。

今、売り上げが好調な業種でも、その業種全体に起こっている現象ではありません。その中でも売り上げが上がっている事業者様の特長は、以前からデジタルでのコミュニケーション環境を整備していたということです。現状、整備できていない場合、まずは、LINEやInstagramに着手してほしいと思います。できれば単体の取り組みではなく、LINEのID連携やInstagramのショッピング機能など、ECサイトと連携できる仕組みを活用してほしいです。

futureshopでは、会員のIDとLINEアカウントを連携し、特定の会員だけLINEでメッセージを送信でき、Instagramの投稿からECサイトへの導線もつくれます。そうすることで、コミュニケーション施策の効果を最大限に高められます。また独自調査で、ECサイトの新規購入は3倍も増加しました。そのため、「いかに初心者でも購入しやすいECサイトであること」も重要です。これは、売り上げアップだけでなく、問い合わせ対応のコストを下げることにもなります。

「カートへ入れる」ボタン周りに、お客様が購入するにあたって知りたい情報を記述するなど、一言添えることでお客様が安心することがあるのですが、その対策に改めてfutureshopのCMS機能、『commerce creator』が評価されています。『commerce creator』は、サイト構成要素をパーツで管理でき、デザインの自由度が非常に高いことが特徴です。たとえば、「カートボタン近くに納期を表示したい」といった細かな変更が事業者様だけで対応でき、すぐに反映されます。

デザインの自由度は、かっこいいデザインを作れるだけではなく、顧客の行動に合わせた細かな対応の実現がより重要だと思っています。購入への迷いを解消する一文を入れたCVR向上や、問い合わせ減少など、売り上げを上げている事業者様はそうした細部一つ一つを丁寧に対応されていると感じます。

EC事業者の使いこなしを支援する取り組み

EC事業者の使いこなしを支援する取り組み

弊社では、プロダクトの提供と並行して、使いこなし方をお伝えすることも重視しています。2020年上半期は、アカデミーやアライアンス企業と共同のセミナーをオンライン上で多く開催しました。その数、2020年4月〜6月で65回です。また、LINEやSNSの活用に加え、顧客対応が非常に重要になっている今、周辺サービスとの連携は力を入れている点の一つです。

ただ連携を増やせば良いというわけではなく、「購入までの導線をどれだけ改善できるか」を確認しています。数多くある中での最適なサービス選択は、事業者様には判断しにくいと思います。その点は、弊社のこれまでの知見が生かせる部分だと考え、選択肢は増やしながら、EC事業者様にとってメリットのある連携サービスを提供できるようにしています。

また、EC運用は解決が難しい問題が出てきます。そのため、サポート対応も充実させています。緊急事態宣言で出社が難しい時期でも、在宅で電話サポートを止めずに続けられました。コロナ禍においては、普段やっており、お客様にご支持いただいていることを止めないことにできるだけ注力していました。

事業者と一緒に走りながら、さらなる情報提供の強化を

ECに注力する事業者様が増加するなかで我々が強化すべきは、情報提供の方法だと考えています。これまでも注力してきたのですが、その情報が必要な方に届いていないことが少なくありません。

売り上げが上がっている事業者様というのは、きちんと情報収集を行い、セミナーやメディアやサポートなどを使いこなし、良いと思った点を取り入れてくださっている傾向があります。一方で、情報収集の方法が分からず、結果、自社ECで何をしていいか分からずに成果が見えずに止めてしまうこともあります。

futureshopの解約理由で一番多いのが、実は事業撤退です。それは情報提供やコミュニケーションの方法や内容を見直したら結果は違ったのかもしれないと、悔しく感じることもあります。強化したいと考えているポイントはそこです。

情報というのは断面でしかありません。Instagram一つとっても、どんな投稿が顧客層に響き、ECサイト訪問時はどんな導線が良いのか。オフィシャルアカウントで投稿するのか、スタッフアカウントが良いのか。ストーリーズかインスタライブなのか。いろいろな視点があります。

弊社のセミナーやメディアでは、事例や知見をもとにどうすれば良いのかという点を理解していただきやすいと思います。また、新たな取り組みとして既存ユーザー様のためのオンラインでの個別ミーティングメニューも開始しています。もちろんご契約当初のスムーズな開店および開店後の売り上げをつくるためのオンボーディング施策も現在準備中です。お客様が悩みを気軽に相談できるような形で、実施できればと考えています。

こうした使いこなしへの取り組みを通じ、スムーズな開店・店舗運用を後押ししたいです。弊社としては、EC事業者様と売り上げアップに向けて伴走するようなサポートをしていきたいと思います。futureshopというプロダクトを提供するだけの会社ではなくて、情報提供とサポートという三位一体のセットで提供してこそのサービスだと考えています。

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