CRMから『JCRM』の時代へ。EC通販事業者が世界で戦える“日本式”の顧客関係構築とは

ECのミカタ編集部 [PR]

国内におけるCRM(Customer Relationship Management)の概念が変わろうとしている。一般社団法人日本通販CRM協会は、日本人の想いやりやおもてなしの精神を包含した日本式の「JCRM」を提唱。自分たちらしさを追求しながら、顧客との関係を構築していく新しい取り組みとして賛同者が増えている。「日本のEC・通販業界を世界に誇れる産業にしたい」と語る向徹代表理事に、JCRMの概念や導入メリット、顧客とポジティブで永続的な関係を構築するために必要なキーワードをまとめた「JCRM概念図」などについて話を聞いた。

『JCRM』とは自分たちらしさの追求

一般社団法人日本通販CRM協会
代表理事 向 徹 氏

――貴会が提唱するJCRMと、一般的なCRMとの違いを教えてください。

向 一般的にCRMは「顧客関係管理」と訳され、既存顧客との継続的な関係性を〈管理〉するための手法です。一方JCRMはもう少し幅広い概念で、顧客との関係を〈構築〉するための手法になります。顧客との関係を構築するためには、まずは己を知ることが大切です。自分たちはどんな企業で、社会に対してどのような価値を提供しようとしているのか。誰に向けてどのような商品・サービスを提供し、どうコミュニケーションしていくのか。こうした企業活動すべてに関わる概念がJCRMです。「自分たちらしさの追求」と言い換えても良いかもしれませんね。

――なぜ今JCRMの概念を身につけることが必要なのでしょうか。

向 これからの時代、JCRMの概念がなければ、日本のマーケットで生き残ることは難しいでしょう。これはEC業界だけの話ではなく、どの業種業態の企業にも言えることだと思います。経営者の皆さんはお分かりになりやすいかと思いますが企業活動を突き詰めると根本にあるのは、社会への貢献だと気付きます。その貢献度合いが大きいほど事業規模が拡大し、企業価値も高まる。企業価値を高めるためにはJCRMの概念をしっかりと理解したうえで、自分たちらしく顧客との関係性を構築し、社会に対して価値を提供し続けることが大切であるという流れです。

――企業活動には欠かせない概念ですね。

向 JCRMの概念を普及するため、当協会では「JCRM概念図」を作成しました。企業理念を中心に据え、内枠は企業として持つべきもの、外枠はCRM実行の概念を表しました。それぞれが連動しているので、どこかが欠けてもだめですし、この概念図を理解することで、自分たちの現状の把握とやるべき顧客関係構築の方法がきっと見つかるはずです。

すべての事業と連動する「JCRM概念図」

――JCRM概念図の解説をお願いします。

向 まず中央に掲げた【理念】は、会社の存在意義と同義です。つまり、この理念の部分が軸になり、CRMへの取り組みは企業ごとに異なるというのが大前提です。人と同じように企業にも人格があるので、その人格に合わせて取り組み方を変えていく必要があるのです。

この理念を体現するのが【人材】であり、顧客との関係を構築するという行為のすべての根底になるのが【想いやり】です。また、自分たちらしさの追求は【独自性】を生みます。企業理念を達成するための表現方法や顧客との接点作りなど、価値観や歴史を積み重ねることが企業独自の【文化】になっていくのです。

――理念を中心にそれぞれが連動しているということでしょうか。

向 そうですね。さらにJCRMを実行するためには【顧客】を明確にして、自分たちらしいコミュニケーションを重ねることが大切です。その結果として【ブランド】が生まれ、アイデンティティを含めて大切な想いを守るということにつながります。【PR】は単に売上だけを追い求める広告宣伝ではなく、文化や想いを発信して企業理解を深める意味合いがあり、顧客の心を知るためには【データ】の活用が欠かせません。【商品・サービス】はまさに企業理念を形にしたものです。

これら内枠と外枠のキーワードのバランスが重要であり、そのすべては軸となる理念に通じているというイメージです。例えば、新規売上げの獲得目的だけではなく、既存顧客へのメッセージとしてテレビCMに出稿する企業様もいらっしゃいます。メッセージを受取ったユーザーが「この商品を使っていてよかった。」と感じていただく事を目指して、自分たちらしさを発信し続けるなどです。

――まさに、“日本人の日本人による日本人と世界のため”のCRMですね。

向 日本人は相手のことを考えて少し先回りし、その人が喜ぶことを緻密に計算し、それを精度高く提供することができる人種です。外国人がこの点で日本人と競っても絶対に勝てないでしょう。こうした文化を持っているのは日本人の強みだと思います。我々が提唱するJCRMは、こうした日本人の強みを活かしたCRMです。従来型のCRMが悪いというわけではなく、より日本の市場環境に即したJCRMの普及を目指しています。

世界に誇れるEC・通販業界の実現に向けて

――ご紹介いただいたJCRM概念図はどなたでも無料でダウンロードできると伺いました。どのように活用すれば良いのでしょうか。

向 気心の知れた仲間を3人程集め、概念図をもとに各社の取り組みを共有しながら“気付き”をシェアすることをおすすめします。各項目にバランス良く取り組めていることが理想ですが、どこかが突出していたり全く取り組めていない項目があったりしても構いません。まずは自社の強みと弱み、現状を知ることが大切です。この概念図をベースにディスカッションすることで、共通性のある会話が生まれるきっかけにもなると思います。

――協会の概要についてお聞かせください。

向 日本通販CRM協会は、日本で唯一のEC・通販に特化したCRM専門の社団法人です。もともと私はCRMに長く関わってきましたが、数年前からEC業界におけるCRMのあり方に違和感を覚えるようになりました。そこで業界の価値向上と日本の強みを活かした“日本式の「JCRM」”普及のため、2015年に当協会を立ち上げました。現在130社ほどのEC事業者様および支援事業者様にご加盟いただいています。

――協会立ち上げのきっかけとなった違和感とは何だったのですか。

向 例えばある企業が一斉メール配信やDM送付で売上増になったとします。こうした例をそのまま他社がまねすることがありますが、必ずしも成功するとは限りません。CRMの本質を理解していないためです。CRMの根本的なあり方や考え方をEC・通販業界に広め、正しい情報をきちんと発信していく重要性を感じたのが協会設立の主なきっかけです。

――具体的にはどのような活動をされているのでしょうか。

向 月に一度、JCRMについて学ぶ定例会を開催しています。毎回テーマを設け、参加者の業務に近い分野のことが年間を通して具体的に学べるよう工夫しました。LTV向上、コール、フルフィルなどの各委員会活動でもテーマを決め、会員同士がJCRMをより深く学べる場を提供しています。意見交換や議論を重ねることでJCRMへの理解が深まるはずです。また、JCRMを上手に活用している現場を見学するツアーを企画したり、「CRM TV」というウェブコンテンツやメルマガを配信したりもしています。

――協会に入れば同じような悩みを持った事業者とのつながりができそうですね。入会の方法を教えてください。

向 ホームページに説明会や入会の申込フォームがあるので、そちらからお申し込み下さい。電話やメールでもお申し込みいただけます。当協会では各社が事例を持ち寄り、リアルなJCRMを学ぶ場を提供しています。会員同士は非常に仲が良く、横のつながりもできると思います。興味がある方は無料でイベントなどに招待させていただきますので、お気軽に事務局までお問い合わせ下さい。

――最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

向 当協会は「JCRMを通じて日本のEC・通販業界を世界に誇れる代表的な産業にする。」を理念に掲げています。この理念やJCRM概念図を追求していけば、事業者様が掲げる目標は必ず実現できると信じています。我々はこれからも学びと気付きの場を提供しますので、業界全体で日本の強みを活かしたJCRMを作り上げていきましょう。国内アニメが海外で“ジャパニメーション”と高く評価されているように、JCRMの概念を取り入れた日本のEC・通販業界が世界で賞賛される基盤を作り上げていきたいと思います。

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