日本最大級の古着通販を支える仕組みとは。フューチャーショップとSBPSがオムニチャネル化を後押し

ECのミカタ編集部 [PR]

初心者からヴィンテージマニアまで、幅広いファンに人気の「古着屋JAM」。飛ぶ鳥を落とす勢いで事業規模を拡大し、ECは日本最大級のインポート古着専門通販ショップに成長した。この躍進を裏で支えているのが、SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供する株式会社フューチャーショップ(FS)と、決済代行のSBペイメントサービス株式会社(SBPS)だ。JAMはどのようにEC事業に取り組み、オムニチャネル戦略を進めてきたのか――。JAMを展開する株式会社JAM TRADINGの福嶋政憲社長を招き、FSの安原貴之氏 ・稲生達哉氏とSBPSの塩原和秀氏がインタビュアーを務めた2021年11月11日のオンラインセミナーの内容を紹介する。

いち早いECへの取組

FS稲生  本日はよろしくお願いします。まずは改めて「古着屋JAM」について教えていただけますか。

福嶋 JAMは初心者からヴィンテージマニアまで、誰もが楽しめる日本最大級の海外古着専門店です。関西エリアを中心に実店舗があり、最近は東京・原宿や福岡、広島などにも出店しました。古着屋としては比較的早い段階からECにも取り組んでいます。

FS安原 創業は2002年と伺いました。

福島 繊維メーカーを退職後、ワーキングホリデーを経て、2002年7月に“金なし・コネなし・経験なし”の状態で、大阪・アメリカ村に3坪の店をオープンしました。その年の11月にはヤフオクでの販売も開始しています。

FS安原 2008年には「楽天市場」にも出店されましたよね。

福嶋 古着は基本“一点もの”なので、ECモールでの販売には向かないとされていました。実際、古着屋のEコマースと言えばヤフオクがメインで、モールに出店する同業者は少なかったと記憶しています。

FS安原 当時は「アパレルはネットで売れない」と言われていた時代ですよね。

福嶋 そうですね。実際に目で見たり、試着したりしないとわからないという多くのご意見を頂戴しました。

ファンづくりのための自社サイト

FS安原 2012年10月には自社ECサイトをオープンされましたね。

福嶋 ファンづくりには自社ECが必須だと考えて開設しましたが、試行錯誤の連続でした。その一方で、2013年11月には楽天市場の月商が3000万円を超えるなど、モールでは大きな成果を上げることができました。

FS安原 自社ECのテコ入れはどのようにされたのですか。

福嶋 SEO対策として店舗ごとにブログを設けました。JAMとしては古着に関するSEOではすべて1位を狙っています。例えば「古着×エリア」や「古着×ブランド名」で検索上位に表示されるためには、ブログの定期的な更新が欠かせません。また、InstagramやFacebook・Twitter などのSNSでは、セール情報やスタッフコーディネートを定期的に発信するようにしました。

FS安原 顧客接点を増やすことで、うまくカスタマージャーニーが作れたのですね。

福嶋 マーケティングは点ではなく“線”で考えることが重要です。こうした取り組みが奏功して、2015年11月には自社ECの売上が楽天市場を逆転しました。その年の12月にはオムニチャネル対応プラットフォームを導入し、実店舗とECで会員情報を統合したり、ポイントを共通化したりする施策を進めました。

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リピート客の強化施策

FS安原 自社ECが軌道に乗り、ブランド展開が次のステージに移りましたよね。

福嶋 そうですね。新規出店を進めながら、京都や大阪・アメリカ村などのエリアでは買い回りイベントを実施しました。また、女性向けの「Elulu by JAM」や、エコ&ロープライスの「LOWECO by JAM」など新ブランドを立ち上げたことで、新たなファンを獲得することもできました。

FS安原 先ほどのカスタマージャーニーの話にもつながりますが、リピート施策はどのように強化したのですか。

福嶋 2016年12月にLINE連携オプションを利用しました。EC会員のIDとLINEアカウントを連携することで、任意の顧客に個別メッセージやクーポンを配信できるようになり、デジタル上でもコミュニケーションが取りやすくなりました。また2017年8月には、カゴ落ち防止のために「カートリカバリー」のサービスを導入してWeb接客を強化しました。

FS安原 毎月入荷する大量の商品の管理はどのようにされていたのですか。

福嶋 2017年9月に大阪・南津守に600坪の商品管理倉庫を取得しました。古着はすべて一点ものなので、RFIDタグで商品管理しています。棚卸しが非常に楽になりましたし、売れ筋の把握にも役立っています。EC出品用の採寸や撮影もデジタル化し、正確性とスピードが向上しました。

多様な決済による顧客体験の向上と不正利用対策

SBPS塩原 ここからは決済周りのお話をお聞かせください。御社には2020年7月に当社の決済サービスを導入していただきました。売上を伸ばされている中、なぜ決済代行会社を切り替えることになったのですか。

福嶋 一番大きな理由はPayPayに対応していたことです。決済手段の多様性はお客様の利便性に直結すると思うので、クレジットカード決済やコンビニ払いはもちろん、その後もキャリア決済など新しい決済手段を順次追加させていただきました。決済手段は意識的に増やしています。

SBPS塩原 特に古着のメインターゲットになる若年層は、PayPayなど即時性のある決済を好む傾向にありますよね。

福嶋 そうですね。JAMの場合はカード決済の比率が高いのですが、徐々にPayPayの割合も増えています。通販の場合、会計の際にお客様が希望する決済手段がないとそのままカゴ落ちしてしまうリスクがあるので、幅広い決済手段をご用意しています。

SBPS塩原 不正対策に関してはどのように取り組まれていますか。

福嶋 クレジットカードによる不正注文を未然に防ぐSBPSの「AI不正検知」SBPSの「AI不正検知」 が効いています。疑わしい注文を受けると不正のリスクを人工知能が検知し、受注管理画面にアラートが表示される仕組みです。不正な取引かどうかを商品提供前にチェックできるので非常に助かっています。

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オンラインとリアルの融合による効率化

FS安原 オムニチャネルでは実店舗とECの分断というか、両者でお客様を取り合ってしまうケースがよくありますが、御社の場合はいかがですか。

福嶋 そういう感覚はなく、お互いが補完している感じです。コロナの自粛期間中は実店舗のスタッフが倉庫で出荷作業を手伝ってくれた結果、ECの売上を大きく伸ばすことができました。よく私は「リレー方式」と言うのですが、例えば店舗の営業が11時~20時までだとすると、20時以降はECが売れ始めますし、 逆にECの動きが鈍い時は店舗の売上げが良かったりします。互いに補完関係にある点は、スタッフも理解していると思います。

FS安原 2020年12月に自社ECが月商4400万円のギネスを更新したのは、こうした従業員のマインドや働き方が影響していそうですね。最後に今後の目標や計画があれば教えていただけますか。

福嶋 今後はECで購入した商品の店舗受け取りに挑戦したいです。越境ECや実店舗の海外展開も視野に入れています。いま、海外古着市場は大きな盛り上がりを見せていますが、これを一過性のブームで終わらせるのではなく、文化として遺していきたいと考えています。そのためにはパイの拡大が大切なので、同業者とともに開催している古着屋のフリーマーケット「古着フェス」をもっと大きくしていき、業界全体を盛り上げていきたいですね。

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売上を伸ばしECで勝てる“仕組み”を提供

フューチャーショップが提供する「futureshop」は、企業のコマース戦略を支援するSaaS型ECサイト構築プラットフォーム。カスタマイズのしやすさや利便性が評価され、現在稼働中のショップ数は2900を超えている。オムニチャネルには、実店舗とECのポイントを共通化し、会員統合ができる 「futureshop omni-channel」が便利だ。

「SBペイメントサービス」はEC・店舗向けに多彩な決済サービスを提供する決済代行業界大手の決済代行事業者。クレジットカード決済はもちろん、電子マネーやPayPay、ソフトバンクまとめて支払いなど幅広い決済手段を提供できる。加盟店には集客や売上拡大のサポート、不正なEC取引の早期発見を可能にする「AI不正検知」などのサービスを無料で提供し、ビジネスチャンスの拡大を支援する。

両社は2019年に連携して以来、事業者がECで売上を伸ばし、安心してビジネスを拡大できる環境を整えてきた。ECで勝てる“仕組み”作りを本気で求めるのであれば、是非一度問い合わせてみてはいかがだろうか。

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