これからの時代に通用するEC人材へ。「EC好き」が集まるコマースメディア。
自社ECもモールも、コンサルティングからサイト構築、販促、バックヤード、物流まで。EC事業者向けの支援サービスは数あれど、コマースメディア株式会社ほど幅広い領域をカバーしている支援企業は珍しい。EC業界でもひときわ異彩を放つ同社では、ともに成長していくためのメンバーを募集している。なんと募集職種は「全部」。EC業界でのキャリアアップを目指す人にとっては、またとない経験を得られるチャンスである。今回の募集の背景や想いについて、代表取締役 井澤孝宏氏に話を伺った。
井澤氏のTwitterアカウント
https://twitter.com/izawatakahiro
自社ECにもモールにも強いパートナー
コマースメディア( https://commerce-media.info/ )の設立は2016年。井澤氏ひとりでのECコンサルティング事業からスタートした。井澤氏は新卒で楽天に入社してECモール運営のノウハウを身に付けた後、転職したベンチャー企業にて組織の立ち上げ、そして自社ECを年商10億円規模にまで成長させた経験を持つ。
この「モール」と「自社EC」両方の知見を持っていることが、コマースメディアの成長に寄与したという。
「モールか自社ECの片方の知識でサービスをしているコンサルティング事業者がEC市場には多く、両方のノウハウを持っていることは差別化につながりました。また独立後に強く感じたのは、情報はあふれているので事業者様は『知っている』のですが、実践してみようとしても『できない』。この問題の方が大きかったですね。」
そこでコマースメディアが目指したのは「パートナーになる」こと。リソースがないゆえに、企業のブランド価値となるべき「製品」作りに注力できない企業は多い。商品の企画や見せ方を考える時間を企業に確保してもらうために、サイト制作を代行するなど、さまざまなサービスを提供するようになっていった。
実体験で培った本物のナレッジを全領域で
現在では、EC事業者向けの支援サービスをワンストップで提供しているコマースメディア。特徴的なのはECコンサルティングからサイト制作、集客や販促、物流、さらには財務といった領域まで、深く・包括的にサポートしている点だ。
「当社の強みは、EC全体のご支援ができる点です。モールと自社ECをどのようなバランスで運営していくか。オペレーションは耐えられるかなどを検証するところからスタートします。」
コマースメディアの守備範囲はとにかく広い。自社ECでは、新規・リプレイスを問わず、さまざまなカートシステムを使ったサイト構築。特にShopifyについては、Shopifyエキスパートとしての豊富な実績と知見を持っている。井澤氏は日本では3名しかいないShopifyエバンジェリストの1人でもある。
モールでは、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、ZOZOTOWNといった国内のさまざまなプラットフォームに加えて、Amazon U.S、Shopeeなどの越境ECも対応している。競合となる会社は増えているが、ここまで広い範囲でサービス展開している企業は少ないのではないか。
さらに運営支援サービスの提供だけでなく、自社でも商品を仕入れてECサイトを展開している。自分たちで事業を運営し、そのリアルな経験にもとづくナレッジは、運営支援サービスにも活用されている。
「当社が市場に選ばれている要因のひとつは、『実務をやっている』という点。1日100件以上のカスタマー対応を私自身行っていたことがあります。
食品、美容、自転車や量販系など、クライアント企業は商材も売上規模も多岐に渡る。30名ほどの従業員で、およそ30~40社のEC運営をサポートしている(2022年4月上旬時点)。
創業から一度も営業活動をしていないのに、新規クライアントは順調に増えているのもコマースメディアの魅力が口コミで拡散されている証だ。さらに最近ではモールと自社ECの両方を運営したいというニーズや、グループ内の別ブランドもサポートしてほしいという要望も多く、1企業におけるサポート範囲も増えているという。毎月のように新しい従業員を迎えているが、まだまだ人手が足らないそうだ。
コロナ禍の日本企業のために“ガチのEC好き”を募集
コマースメディアでは、同社のビジネスを一緒に盛り上げてくれるメンバーを募集している。募集の背景のひとつめは、社会的な意義だ。
「コロナ禍の影響もあり、困っているEC事業者様は本当に多いです。待ったなしの状況だった事業者様で、当社のサポートしたお客様で実店舗のみをやられていた企業があるのですが、お店の在庫をEC化をして月商1000万円に到達した事例もあります。運営面のサポートも含めて、ご支援ができたことが大きな成果につながったと思います」
もうひとつの背景には、井澤氏のマインドから。
「あとは私が何でもやりたい人間なので。構築・運営の支援だけでなく、自分たちで国内・海外のEC事業もやりたいし、物流倉庫も探しています。将来的にはリアル店舗も目論んでいます。いろいろなことを実現するために、より多くの仲間が必要です」(井澤氏)
そのため募集職種もエンジニア、デザイナー、コーダー、ショップ運営スタッフ、ECコンサルタント、商品を仕入れるバイヤーなどさまざまだ。会社の規模も大きくなってきているので、組織づくりの人材も欠かせない。
「当社のメンバーに『ウチで活躍している人って、いろいろなEC関連の業務をやりたい人が多いですよね』と言われたことがあります。スキルも大事ですが、それ以上に『やりたい』という想いは重要です。」
コマースメディアの従業員は、本質的に「ECが好き」「興味がある」という土台を持っている人が多い。ECが成長産業だからという理由で参入したり、スキルアップだけを目当てに入社する人は、あまりマッチしないそうだ。
EC担当者の地位向上のために
コマースメディアは比較的新しい会社だが、クライアントは大手企業も多く、求められる仕事のレベルは高い。コンサルティングをしながら運用の実務もしなければならない。サイト制作をしつつ、マーケティング活動も行わなければならない。ひとつの業務だけを極めるのではなく、ひとりで複数の領域のタスクをこなす必要があるのだ。
このスタイルは、井澤氏の想いを反映したものでもある。
「日本の企業では、EC運営スタッフの地位が低いケースがよく見られます。事業の成長のために重要な部門なはずなのに、『誰でもできる』と思われがちなのが現状です」
コンサルタントやマーケターはバックヤードへのリスペクトが必要だし、そのまた逆もしかり。そのためにコマースメディアではジョブローテーションを積極的に行い、複数の領域を担当するようにしている。
クライアントの支援をする際は、なるべくバックオフィスに負担がかからないようにシステムや業務フローの設計を行い、裏側を支える運営スタッフにスポットライトが当たるようなフェアな人事評価制度も整えている。そうしてECに携わるあらゆるスタッフの地位向上を目指しているのだ。
ちなみにコマースメディアの従業員は実に多種多様。全領域にコミットするプロフェッショナルが集まっている。平均年齢は30代後半、6:4で女性が多い。新しいプロジェクトが続々とスタートする環境は、自ら手を挙げられる人にとって、チャレンジの機会に事欠かない。
多彩な人材を抱えていても、個人よりもチームとして活躍することを重視し、メンバー間がフォローし合える組織づくりをモットーとしている。組織がスモールな今だからこそ、マネジメントも実務も幅広い経験が積めるので、将来的に独立したいと考えている人にもおすすめしたい。
東京・福岡から世界へ。コマースメディアが目指すもの
コマースメディアは2021年10月に福岡支社をオープンした。オフィスは天神駅直結の好立地。ECが発達している九州は、井澤氏がずっと拠点を設けたかったエリアである。今入社すれば、新しい支社の立ち上げに関われるチャンスもある。
支社を立ち上げるといっても、物流業務を担当するスタッフ以外は、リモートワークが基本になる。東京と福岡にオフィスを設けて定期的に集まるのは、想いやナレッジを共有できる環境を用意するためだという。
「EC業界は変化が激しく、ひとりで作業しているだけでは、情報のキャッチアップが難しいでしょう。しっかりと地に足をつけて、誰かが誰かに聞ける場所があるのは価値があることだと思います。」
実務はリモートでも可能なので、東京・福岡にいながら全国のクライアントと関わることになる。だがその一方で、コマースメディアでは対面でのサポートも大事だと考えている。テキストの情報では出てこない、クライアントの裏側に隠れているニーズを引き出すためだ。そのため、全国の企業のサポートを行いながらも、対面でのコミュニケーションがとれる関東・九州の地元企業の支援には特に力を入れていく予定だという。
中長期的には、数多くあるテクノロジーを効果的に採り入れつつ、自社EC事業、そしてワンストップ支援事業という軸をブラさずにビジネスを展開していくプランを立てている。国内の支援事業は軌道に乗りつつある。だがECの最前線にいるからこそ、国内市場だけではいずれ限界が来ることも予感している。これまで以上に越境ECを強化して、本当の意味での「ECのワンストップ企業」を目指していくという。ShopeeやAmazon U.Sにチャレンジしているのも、そのためである。
コマースメディアの挑戦はこれからも続く。正直なところ、入社後に一から十まで先輩に教えてもらえるような環境は整っていない。だが、本気でECに取り組みたいと考え、自ら行動できる人にとっては、密度の濃い経験を積むチャンスである。本稿で紹介した想いに共感し、成長を望むなら、ぜひ同社の門を叩いてみてほしい。