広告効果は掲載前に決まっている?コマースメディアが語る多店舗展開での広告運用戦略

ECのミカタ編集部 [PR]

画面左:コンサルティング部 斎藤 友貴 氏
画面右:コンサルティング部 松田 修平 氏
左:コンサルティング部 平田 奈々絵 氏
右:コンサルティング部 小林 俊也 氏

EC事業の拡大とともに、広告運用に頭を悩ます事業者が増えている。特に自社ECサイトに加えてモールにも出店をする"多店舗運営"をしている企業は、販促費の振り分けなど上流部分の判断でも悩むことが多いという。もっとも効率的で効果的な広告運用とはどのようなものなのか――。ECサイトの構築から運用、物流までをワンストップで行うコマースメディア株式会社(https://commerce-media.info/ )にも多くの相談が寄せられているが、今回は同社に所属する4名のコンサルタントに、広告運用において企業が抱えている課題やその解決手段、EC事業成功のポイントなどについて話を聞いた。

プラットフォームごとに分かれる“売れ筋”

――まずはEC業界の現状についてご解説いただけますか。

平田 経済産業省の調べによると、2020年の国内BtoC-EC電子商取引の市場規模は19.3兆円でした。市場全体としてはほぼ前年並みですが、コロナ禍における巣ごもり需要で物販系の売上が20%以上の伸長率になっています。さらにその物販系の市場は自社ECとモールに分かれており、その比率はおおよそ3:7という構造になっています。

小林 このデータが示す通り、売り上げを最大化するためには自社ECの展開に加え、各モールへの出店が必要なことが多いです。実際、多店舗展開についてご相談いただくことも増えております。我々のような支援会社にもAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングのようなモール系に強い会社、自社ECに強い会社などさまざまな特徴があるので、どの支援会社と組むかは売上を左右する大きなファクターです。

――事業者はそれぞれのプラットフォームで戦い方を変えるべきなのでしょうか。

小林 そうですね。例えばAmazonと楽天市場では売れる商品が異なりますし、自社ECで売れている商品がモールでは売れないことも多くあります。商材にもよりますが、商品の組み合わせ方や見せ方で十分対応できることもあるので、市場をよく観察して自社のジャンルではどういった商品が売れるのか、売れている商品はどのような仕掛けを行っているのかプラットフォームごとに調査し、取り入れられるものは実践していくことが重要です。

ECの広告運用でありがちな失敗

――広告運用で事業者が気を付けるべきポイントはありますか。

平田 まず、広告運用におけるECならではの特徴を理解することです。BtoBのリード獲得や問い合わせの獲得と違ってECは季節によって商品の需要が変化しますし、配送や在庫に関しても考える必要があります。それに加えて、モールでは最適なタイミングで最適な広告枠の確保が必要なのでより入念な準備が必要となります。

斎藤 もちろん日々の運用でROASやCPAを改善していくことも大事ですが、販売する商品の構成や写真素材も広告効果への影響は大きいです。大手モールの売り上げ上位の店舗さんでは、半年前に商品の構成が決まり撮影を始めているくらいですね。

一般的な広告運用とは意味が異なりますがECの広告運用は広告の掲載前から始まっているという意識が大切なのです。

――マーケットの状況や自社のEC事業全体を見据えた広告運用が大切なのですね。その他、EC運営で事業者が犯しがちなミスはありますか。

小林 多店舗展開の企業様から「最小の販促費で売上を最大化したい」という要望をいただくことがありますが、広告費を売れているひとつのプラットフォームにかけすぎて、全体最適ができていないといったことがよくあります。

プラットフォームごとに市場がまったく異なり、市場の数だけ認知~興味~獲得といったマーケティングファネルも存在します。そのため、売れているプラットフォームに販促費を集中させるとCVしやすい購入層だけでなく興味・関心層にも広告を出すことになり、結果としてROASの悪化を招きます。このような場合では、検索連動型広告やリマーケティングの広告などROASがとりやすい広告をプラットフォームごとに出稿することを検討したほうがいいでしょう。

松田 また、モールで売れないからといって、販売実績がある自社ECだけに広告費を集中投資するのはあまり得策ではありません。商品をモールの特性に合わせた設計に整え、適切な広告費をかけて運用すれば自ずと結果はついてくるはずです。

EC事業全体を見据えた戦略と広告運用

――失敗しない広告運用のためには何が必要なのでしょうか。

小林 カギになるのは、自社でコントロールできないモール側の季節イベントや特集のタイミングを正しく把握することです。例えば主要ECモールの「父の日特集」はだいたい5月上旬にスタートしますよね。「お中元特集」の開始も例年6月初旬です。もし父の日やお中元に照準を合わせて商品を展開したいのなら、このシーズナル特集に合わせて商品を用意しなければいけません。広告を仕掛けるのであればその準備も必要です。

松田 ここで大切なのは事業部間の連携です。他のプラットフォームですでに在庫を売り切ってしまい販売機会を逃すことや、せっかく広告出稿するのに売り上げに物流が耐えられなくて出荷までが長くなりCVRが下がってしまうこともよくある事故です。

各プラットフォームで売り上げを予測して在庫の数量を調整したり、物流やカスタマーの整備は必須事項です。ひとりの担当者がすべてのEC事業を統括している場合や、少数精鋭チームでの運営では起こりづらいミスですが、コミュニケーションが不足しているとこうしたエラーが起こるリスクが高くなります。

――具体的にどのようにすればこうしたミスを防ぎ、効率的な広告運用ができるのでしょうか。

小林 まずは年間でどのタイミングで市場が上がるのか把握し、各月でどれくらい売り上げを立てるのかを決めます。ここまではただの年間の売り上げ計画なので、どの企業も行っていると思います。

詰め切れてないことが多いのが、年間の販促予算を先ほどお伝えしたモールのシーズナル特集やイベントを意識して振り分け、どのタイミングで売れる商品を投下するか、各月ごとに〈戦略〉を決めることです。モールの方が基本的にシーズナルの準備が早いので、自社ECはモールに追従する形で計画をたてることが多いですね。

次に、各月の販促予算を各プラットフォームのどういった広告に利用するのか〈戦術〉を組み立てます。戦術は月・日ごとに行う施策に落とし込んでいくのですが、この〈戦略〉と〈戦術〉を組織全体で共有しながら管理することで組織の共通認識にすることが最も重要です。

各分野のスペシャリストが顧客に併走

――これまで広告運用の課題についてお話を伺ってきましたが、多くのEC事業者に支持されている御社の特徴や強みについて教えてください。

小林 当社はサイトの制作から運用、物流までをワンストップで提供するEC支援会社です。日本で3社目のShopify Experts企業として自社ECサイトの構築・運用に強みがありますが、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピング、PayPayモールなど主要モールでの店舗運営実績も多数あります。

斉藤 コマースメディアの特徴は、自社サイトにもモールにも強いコンサルタントが揃っており、ECビジネス全体を理解したうえでさまざまな視点からお客様を支援できることです。例えば広告運用ひとつとっても、デザインワークなどクリエイティブ面でのサポートを行ったり、市場調査やトレンド分析を行い当該モールや自社ECで勝ちきる商品構成を考えたりして、クライアントに併走しながら顧客の成長を加速させます。

――具体的な例はありますか?

平田 最近多いケースだとメーカー様が自社サイトを展開しつつモールでも販売を始めたいという相談です。初めてモールに出店する場合だとサイトの構築から関わらせていただき、出店時にどういった商品を販売したほうがいいのかも一緒にお話しさせていただきます。つまり、商戦の準備を出店の段階で始めているという事です。

松田 加えて、販促費の策定前でしたら広告費の振り分けもアドバイスできますし、その後の広告運用も弊社でほぼすべて対応可能です。さらに、在庫量や出荷の段取りもご相談いただくことも多く、販促費からどのくらいの受注があるか逆算し、いつまでに発送すべきで、そのために運営はどう対応するかバックヤード部分もご支援しております。

斎藤 おっしゃる通り弊社はかなり手広くEC事業をサポートさせていただいております。そのため広告を出す前から出稿後の運営部分までサポートできるのです。もちろん広告運用だけでも問題ありません。

今後、弊社ではより一層、広告運用に力を入れていきますので、広告の運用や戦略でお困りでしたらまずご相談いただけると幸いです。また、今回特別に7月末まで限定で無料相談を受け付けますので、ご依頼の検討が前提でなくても一度ご相談いただければ幸いです。

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