もはや料金の安さだけじゃない 通販物流サービスのSTOCKCREWが取り組む 3つのサービス強化策とは

ECのミカタ編集部 [PR]

初期費用・固定費ゼロ、保管料は体積計算で、サプリやコスメ、衣類に圧倒的な安さを提供する発送代行サービスの「STOCKCREW(ストッククルー)」。その料金の安さに加えてこの1年は、通販事業者にとっての「誰もが使いやすいサービス」を追求したサービス向上を図ってきた。ポイントは3つ。商品管理の徹底、カスタマーサポート(CS)の強化、見やすさにこだわった自社開発の管理画面の提供だ。同社でマーケティングとセールス、CSの責任者を務める保阪涼子氏に取り組み内容を聞いた。

初期費用・固定費ゼロ、保管料は体積計算で割安に

初期費用・固定費ゼロ、保管料は体積計算で割安に

━━2018年にサービスを始められましたが、創業の経緯から教えてください。

保阪 代表の中村慶彦をはじめ、大手物流会社に勤務していたメンバーで創業した会社です。ShopifyやBASEなどを利用して、個人でも簡単にECショップが開けるようになってきたのに、物流だけがその流れに追いついていないと、前職で勤務していた時に感じていました。例えば、月何千件の配送数がないと固定費をいくらいただきますといった料金設定など、物流会社の多くは大手や大口を基準にしています。社会インフラとしての物流は、誰もが享受できるサービスであるべきなのに、何かおかしいよねと思ったことが出発点でした。私たちの「世界を面白い“モノ”で埋め尽くす」を企業理念のもと、個人でも自由に利用できる物流を目指して始めたサービスで、料金の安さ・固定費、初期費用ゼロ円にこだわり使いやすい物流サービスを目指してサービス開発をしてきました。

━━では、そのサービス内容を詳しく伺えますか。

保阪 初期費用・固定費はゼロです。お客様にご利用いただく受注管理システム(STOCKCREWシステム)は自社開発をしていますので、システム利用料もいただきません。倉庫の保管料は、商品の体積で計算しています。保管料は毎日計算しているため、出荷した商品は出荷日以降計算対象外になる完全従量課金制です。一般的な保管料は、荷物の増減に関係なく利用坪数による契約が多いのですが、当社は実際に倉庫を利用している分だけをお支払いいただく形です。従量課金制にすることで、個人やスタートアップのお客様にも使いやすいサービスとなっています。

また、入荷から出荷までの1点分の作業費用と梱包資材費、納品書封入、配送費込みの料金体系でネコポス利用の場合は300円、60サイズは600円(佐川)で、北海道から九州まで一律料金になります。お客様がコスト計算しやすいように配送料込みの料金設定にしています。
尚、弊社倉庫は常温倉庫のため常温で保管できる商品のみのお預かりとなっています。


━━体積計算で、わかりやすい保管料の例はありますか。

保阪 例えば、化粧品で10㎝×8㎝×3㎝サイズでは、保管料は1点当たり1日0.08円、月額では2円です。よくある配送サイズの考え方と同じサイズ計算で保管料を計算している場合、Tシャツを例にすると保管料の違いは明らかです。

例)Tシャツ 縦30㎝・横28㎝・厚み1.5㎝の場合
①サイズ計算の場合
30+28+1.5=60サイズ 他社相場0.6円~0.8円/点/日

②STOCKCREWの体積計算の場合
30×28×1.5=1,260㎤(当社保管単位STOCK換算:1.26STOCK) 0.42円/点/日

上記の例でもわかるように、サイズ計算と比較して体積計算の方が商品の実際のサイズに適した料金設定になります。
化粧品、サプリメントなどの健康食品、アパレル、雑貨類を扱うお客様にはこの体積計算の保管料はメリットがあります。

STOCKCREWの料金についてもっと知る

━━利用者はやはりスタートアップ企業が多いのでしょうか。

保阪 現在、260社以上のお客様にご利用いただいており、多くは個人事業主や大手企業の新しい事業などスタートアップのお客様にご利用いただいております。常時利用されている顧客数は約160社ほどで、残りはクラウドファンディングなどの単発でご利用いただくことも多いですね。1回限りの利用でも初期費用・固定費なしで、在庫に合わせた保管料の安さから使いやすい物流サービスなのかと思います。
また当社では事業規模は関係なく、商品1点からでもご利用いただけます。実際に在庫数が数点のお客様もいらっしゃいます。
利用されているお客様の例をとってもわかるように、「誰もが使いやすいサービスに」という方針を徹底しています。

商品管理を徹底、専任者を置いてCSを強化

商品管理を徹底、専任者を置いてCSを強化

━━利用料金の安さに加えてこの1年は、通販事業者の利用しやすさや、サービスの質向上に力を入れてきたと聞きました。どのような取り組みですか。

保阪 主に3つの点について整備・強化しました。

一つは商品管理の徹底です。具体的には、どの商品が何点箱に入っているかがわかる外装表記記載や、商品識別番号のJANコードを必ず添付するようにお願いしています。

以前は手書きの商品コードや何もついていないものなども受け入れていました。しかし商品の管理を曖昧にすることによる在庫差異や誤発送などのトラブルの原因になるため、利用者数の増加に伴い倉庫内で正しく商品を管理するためにお客様にいくつかお願いごとをしております。

個人で通販を始めたお客様も多いためJANコードや商品コードの採番方法を知らないお客様に、商品管理の大切さを伝えることも私たちの役目だと気づきました。品番やJANコードで管理すれば、在庫や売上の管理がしやすいですよと、CSの観点からもお伝えするようにしました。
またJANコードの無い商品については弊社システムで採番した物流IDというコードを貼付しています。JANコードの無い商品でも受入れるための体制を整えることで、商品管理の徹底を進めています。


━━取り組みの2点目はどのようなことでしょうか?

保阪 CSの専任担当者も置きました。従来は倉庫の事務担当者が業務作業と並行してお客様対応をしていたので、問い合わせへの返信が遅れるケースもありましたが、今はすぐに一報を入れて、正式な回答もお待たせしないような体制ができました。まだまだ設置して間もないため、課題は多いですが、専任の部門を設置したことによりお客様からの要望や質問を課題化し改善できる体制になりました。

さらにお客様に対して、提供サービスの内容や範囲、品質に関するサービスレベルアグリーメント(サービス品質保証)を自社サイトに明記しました。自社サイトの「HELP」からヘルプセンターというページをつくり、「サービス内容」「料金表」「API連携」「よくある質問」などの項目を設けて説明しています。例えば、「サービス内容」では、入出荷の基本ルールやタイムスケジュール、梱包資材の種類やサイズまで細かく記しました。お客様との約束ごとをすべて書き出した私たちの宣言でもあり、CSとしての取り組みの一つです。約1カ月かけて作成し、今年4月にページをアップしました。

さらに、ヘルプセンターを充実させてからはお客様への質問に明確に回答することができるようになり、トラブル回避にもつながっています。

━━サイトを拝見しましたが、項目別に知りたい内容が簡潔にまとめられて読みやすいですね。

保阪 ありがとうございます。サービスサイトは本年5月に自社制作で全面リニューアルしました。内製化することで改善がすぐ反映できるようになりました。

見やすさにこだわった自社開発の管理画面を無料で

━━サービスの向上を図った最後の3点目はどんなことでしょうか。

保阪 通販事業者であるお客様と倉庫をつなぐ受発注管理システムを自社開発し、昨年10月から運用を始めました。それまでは外部の物流システムを使っていたのですが、お客様が在庫をリアルタイムに確認できない、入出荷がCSVのデータのやり取りなど、お客様も私たちも業務が煩雑でした。

約2年間かけて開発した自社システムの管理画面は、現在STOCKCREWサービスご契約のお客様は無料利用可能です。在庫数の確認や、入出荷の予定数や実績数など最新の取引情報をダッシュボードにまとめ、作業ステータスが24時間リアルタイムで確認できます。商品マスタ登録もお客様が簡単にできる設定にしました。CSVの一括登録もできます。

Shopify、BASE、楽天、ecforceとはAPI連携を構築しています。API連携により、受注データを自動で取り込めかつ在庫数も連携可能になります。
API連携以外の受注もCSVで簡単に取りこみができる機能もあります。その他にも、よく送る届け先はあらかじめ登録可能な届け先マスタや、チラシを購入回数や購入商品によって細かに設定ができるトリガー機能、過去にトラブルがあった注文者をブラックリストとして登録し受注受信時に自動で受注を保留にする機能などもあります。

━━管理画面の評判はいかがですか。

保阪 ありがたいことに、入力の操作がわかりやすく、見やすいと好評です。ヘルプセンターでは「使い方ガイド」でSTOCKCREWシステムの用語や操作などを説明しています。記載のない質問がお客様から届いたら、その都度追記して更新しています。使いやすさを第一に考えて開発したので、時間を費やしましたが、在庫状況などを逐一問い合わせなければいけなかったお客様のストレスの軽減につながって良かったです。

通販事業者が納得する料金とサービスを提供

通販事業者が納得する料金とサービスを提供

━━今後の展開や、サービスを提供する事業者への思いを最後に教えてください。

保阪 昨年7月に従来の八潮市の倉庫から埼玉県北葛飾郡杉戸町にも倉庫を開設しました。その倉庫には自立走行型ピッキング補助ロボット10台を導入しています。

自立走行型ピッキング補助ロボットについてもっと知る

このロボットの具体的な役割は、商品が保管された棚まで移動しロケーションと商品・点数を指示します。作業者が指示商品をピッキングしロボットでバーコードスキャン検品も行います。このロボットの導入により、生産性と品質の向上に取り組んでいるところです。今後の事業拡大に向けて先行投資しています。
また料金改定も予定をしています。出荷件数による割引などお客様にメリットのある料金体系をこの夏にリリース予定です。

物流会社としてお客様に喜んでいただけるのは、料金の安さであり、質の高いサービスです。よいサービスではないと、たとえ安くてもお客様の納得が得られないことに気付いて、「正しい料金と正しいサービス」を提供できる体制をこの1年で強化しました。お客様の支持が得られる体制になったという自信があります。そのことを、これから利用を考えておられるお客様に一番伝えたいですね。


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