Z世代に響くインフルエンサー×テクニカル施策 バズらせる3つのポイント

ECのミカタ編集部 [PR]

左から株式会社ALL WEB CONSULTING(以下、AWC)執行役員 SNSマーケティング部 部長の堂前菜月氏と代表取締役社長の江守義樹氏

ECにおけるユーザーの検索行動が変化している。特にZ世代では、新商品の認知経路トップ3はSNSが独占(※1)。約60%がインフルエンサーによる紹介商品の購入経験有だという。今回は、ECコンサルティングサービスを提供する株式会社ALL WEB CONSULTING(以下、AWC)代表取締役社長の江守義樹氏と、執行役員 SNSマーケティング部 部長の堂前菜月氏に、インフルエンサーマーケティングの重要性とこれからについて聞いた。

※1 参照:株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが2022年1月に発表した「Z世代のSNSによる消費行動に関する意識調査」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000142.000033586.html

新商品の認知経路トップ3はSNS ブラウザと併用

──まずは貴社の事業概要について、改めて教えてください。

江守義樹氏(以下、江守) ECを主軸とする支援を行っています。メインはECサイトのコンサルティング、ECサイト構築などのWEB制作、広告運用やSEO対策などの集客支援で、今回のテーマであるインフルエンサーマーケティングも実施しています。ブランディングや事業戦略などの上流からタスク実行までをワンストップでお任せいただけるのが強みです。

──各種調査において、Z世代はWeb検索よりもSNS検索を活用しているとの結果が出ています。若年層のEC市場における検索行動について、どのようにお考えでしょうか?

江守 Z世代はWeb検索を利用しないのではなく、ブラウザとSNSを併用しているイメージですね。20代のほうが30代や40代よりもGoogle検索を使っているとうデータもあるくらいです。Z世代の2人に1人はTwitterやInstagramなどのSNSで情報収集をしながら、不明点や詳細をGoogleで調べている。昔は認知フェーズのタッチポイントがテレビや新聞、雑誌だったものが現代ではSNSとGoogleに変わってきているわけです。新商品の認知経路トップ3もSNSが独占しており、特に女性の70%がInstagramで新しい商品に出会っています。

堂前菜月氏(以下、堂前) Z世代の人たちは、テレビを見る感覚でずっとSNSを開いていますよね。家に帰ったらとりあえずテレビをつける、のではなく、SNSを開く、といった感じです。しかもひとつの媒体ではなく、TwitterにInstagram、TikTokからYouTubeまで網羅して往復しながら情報を得ています。SNSから遷移してそのまま買い物するケースも増えています。

──SNSの検索から購入行動に至ることが明らかになるなかで、どのようなマーケティングを行う必要があるのでしょうか?

江守 先述の通り、SNSとGoogleは併用されているので、どちらへの対策も実施し、全てを最適化していく必要があります。その前提のうえで、Instagramのホーム率(自身の投稿がフォロワーのホーム画面〈フィード〉で閲覧された割合。フィードでの閲覧回数÷フォロワー数で算出)を50%に維持したり、タイムラインに表示される機会を増やし、露出を最大化していくことができるようになるかといったテクニカルな施策を行うことが大事です。

堂前 Instagramだと、購入する際に保存タグを使っている方が女性を中心に多いですね。商品に関する投稿をどれだけ保存させるかが、検索上位に表示されるかに関わります。

江守 闇雲に画像をアップしても保存数は増えないので、コンセプトをしっかり設計し、プロフィール文の最適化や、どういったユーザーにどういう情報を届けていくかといった戦略を立てる必要があります。

「バズらせる」ために必要な3つのポイントとは?

──インフルエンサーが果たす役割について、どのようにお考えですか?

堂前 私はフォロワー様に良い影響を与えるのがインフルエンサーの役割だと考えています。私自身フリーランスのパーソナルトレーナーとしても活動し、トレーニング関連情報の発信を行っているのですが、テーマを「健康に楽しく生きる」とし、見てくれた人のきっかけづくりになるような発信を心がけています。そのためにフォロワー様の生活に寄り添えるような、親近感の沸く投稿を常に意識しています。

江守 当社ではインフルエンサーは商材や、そのターゲット、ターゲットが欲している情報によって最適なインフルエンサーを選んでいます。以前にコスメ商材のプロモーションをさせていただいた際に、その商品の成分が非常に良いという特徴がありましたので、元製薬会社で商品開発をしていた経験のあるユーチューバーに取り上げていただき、大きく「バズった」ケースがありました。

──インフルエンサーマーケティングを行ううえで、重要なポイントを教えてください。

江守 私が考えるポイントは3つです。

まずは【1】コンセプト設計やターゲット設計です。フォロワー数が伸びない原因として、そもそもターゲットがずれていたり、投稿内容とプロフィールに一貫性がなかったりなどのケースが多々見られます。しっかりターゲットを設定しそのターゲットの行動特性やインサイトを分析した上でコンセプトを設計していくことが非常に重要です。

次に【2】媒体の選定で、テクニカルに言い換えればSNSのアルゴリズムの理解です。例えば、Instagramのホーム率やエンゲージメントを高めるにはシグナルの蓄積が必要です。そこを理解していないと、効果的な画像投稿や施策を打つのは厳しくなります。特にSNSのUIやアルゴリズムはすぐ変わったりするので、事業者がそれに追随してトレンドを理解しながら施策まで落とし込んでいくのはなかなか難しいのが現実です。例えばInstagramにおいて、少し前はハッシュタグ検索が重要視されていましたが、今はそれほど重要視されていなく、それよりも発見タブを利用しているユーザーの方が圧倒的に多くなっておりこちらに自身の投稿を載せることの方が重要です。

そして最後のポイントは、【3】ファンづくりです。

堂前 根強いファン獲得のためには、 “映える”写真よりイメージしやすいリアルな写真や動画を載せるなど、インフルエンサーに親しみやすさを感じていただくことが大切です。また、その後の関係性構築も重要です。SNSのインタラクティブな特性を使ってユーザーとのリレーションを構築する、ひいてはお客様と一緒にそのアカウントを作り上げていくというイメージに近いかもしれません。強いアカウントとは、「応援されるアカウント」「共感を得られるアカウント」のことです。一方的な企業からの発信ではなく、消費者の日常に入り込んでいくというスタンスに変化していることを捉える必要があります。

「間接効果」の視点のもと、早めに取り組むのがおすすめ

──具体的なヒントやノウハウの一端を教えていただけますか?

江守 例えばプロフィールでは、フォロワーの転換率が6~8%に到達していなければ、見直しが必要です。指標ごとにKPIを設定し、達成できていなければ投稿内容やアイコンなど、各所を見直すことが大切です。

堂前 プロフィールの改善だけでなく、消えてしまう投稿をまとめたハイライトを作成したりするのも、フォロワーの転換率には効果的ですね。またストーリーの投稿やインスタライブの実施は、フォロワー様との距離を縮めたり、自分の内面をより深く知ってもらいファンづくりにつなげたりといったことに効果があります。こうしたことが、どれだけアカウントや投稿に興味を持ってもらえるかに反映されてきますし、ホーム率を上げることにもつながります。

──良いプロフィールとはどんなものなのでしょうか?

江守 プロフィールは冒頭しか表示されないので、短文のなかで発信内容を印象づけることが鍵になります。例えば旅行発信なら、世界中を旅していて、魅力的な場所を紹介していることを端的に伝える必要があります。

堂前 コスメなら、広範な「コスメ好き」というワードではなく、もう少しジャンルを絞ってコアな層にアプローチした方が本当に好きな人に刺さって見てもらいやすいと思います。プロフィール文を定期的に変えることも効果的。インサイトを見て、フォロー率に問題がなければ無理に変える必要はありませんが、ヒット率を見ながら定期的に見直し、流行ワードやトレンドを意識した情報を入れていくと良いと思います。

──最後に、インフルエンサーマーケティングを検討している事業者にアドバイスをお願いします。

堂前 初めのうちは、フォロワー数増に向けて頑張るのが大事です。1000人などの具体的な目標を目指すために、定期的にためになる/保存してもらえる投稿を工夫する必要があります。フォロワーが増えれば信頼性も上がりますし、さらにフォローされやすくなる傾向があります。

江守 インフルエンサーマーケティングが有効と思っても、効果の検証が難しい……と躊躇している方も、認知度の向上やサイテーションの獲得など、間接効果という視点を持つことが重要です。デジタル広告はCPAが高騰してどんどん効果も悪くなっていますが、Instagramにファンが増えれば、最終的にCPAは下がってきます。長期的な施策にはなりますが、向こうからお客様に来てもらえる仕組みを作ってしまえばコストもかかりません。将来的に見て非常に意味のある施策ですので、早めに取り組みをスタートしていただきたいですね。


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