士業品質で24時間365日対応 中央事務所はコールセンター代行・電話代行で最適解を提供
ECの売上拡大に伴い課題となるのがコア以外の業務の増加だ。中でも電話対応などのカスタマー対応は、できればアウトソーシングし、コア業務にリソースを割きたいという事業者は多いだろう。一方で顧客との直接の接点ともなるため、即時・丁寧・確実な対応は必須だ。その点、株式会社中央事務所のコールセンター代行・電話代行サービスは、細やかなインバウンド(受信)業務から、戦略的な発信(アウトバウンド)での新規顧客獲得まで、24時間365日対応でクライアントが抱えるさまざまな課題に応えるという。同社の“3つのサービス”について、代表取締役の中野誠氏に聞いた。
担当するのは司法書士法人の研修を受けて合格したスタッフのみ
──“中央事務所”と聞くと司法書士法人を想起する人が多いと思います。まずは貴社の「コールセンター代行・電話代行サービス」についてお聞かせください。
私たちは「司法書士法人 中央事務所」から分社化してできた会社です。これまでお客様のお金に関するお困りごとを解決してきた経験から、企業のお困りごとにも向き合って解決していきたいという気持ちで誕生しました。
当社が提供するコールセンター代行・電話代行サービスの目的は「CS(顧客満足度)向上・改善」「新規顧客獲得」「リソース提供」の3つです。中でも最近はリソース不足でご相談いただく企業様が多い傾向にあります。電話対応を外注して自社の売上アップにリソースを割きたい、社員を採用し研修を行っても離職されて同じことの繰り返しになってしまう、といった状況に悩まれていますね。
──確かに人手・人材不足は多くの業界で課題になっています。その中で、貴社ならではの“強み”がありますよね。
複雑な事情を抱えて電話をかけてこられるお客様に対して、これまで、過払い金や債務整理といった案件を扱ってきたグループのノウハウを活かして対応しますので、品質に自信があります。実際にクライアント様を担当するのは、司法書士法人の研修を受けて合格したスタッフのみです。2週間の研修では、座学でツールの使用方法を学んだり、実際の対話を録音で聞いてロールプレイングをしたりします。
応答率96%超 定期的なミーティングでCSの向上を実現
── “3つのサービス”について、詳しくお聞きしたいのですが、まず「CS向上・改善」では、どういった結果が出ているのでしょうか。
まず、応答率約96.5%と高い数字を出せています。スタッフは現在190名ほど在籍していて、24時間365日対応しています。クライアントが広告を打っているのに電話がつながらないと意味がありませんし、後から折り返してもつながることはほとんどありませんので、応答率は重要です。
当社で蓄積したデータをもとに適切な人員配置でシフトを組むことに加えて、クライアントとは広告のタイミングや業種・業態ごとの繁忙期など、頻繁にコミュニケーションを取って共有していただいています。基本的に私たちは伴走できる体制を整えたいので、キックオフミーティングから1カ月間は毎週、2カ月目は隔週、3カ月目からは月に1回のペースでミーティングを設けて連携を図っています。また、トークマニュアルはテキスト化して改善を続けています。ABテストのように2本のスクリプトを検証しながら、傾向を見て改善を繰り返すイメージです。
──実際にCS向上が実現できた事例もお聞かせください。
サプリメント・健康食品のEC販売を行っている企業の例があります。お客様の問い合わせのほとんどがご高齢の女性からということで、その年代のお客様への対応が慣れているスタッフを希望されました。司法書士法人にかかってくる電話も50代後半以降の方が多かったので、当社として30代後半くらいの女性スタッフをメインに、カスタマーに寄り添った対応を行ったんです。その結果、クライアントが定期的に実施しているお客様満足度アンケートでの電話対応スコアが、それまで5.5〜6点だったものが、9点にまで改善しました。
あらゆるツールやシステムを駆使し、新規顧客獲得をサポート
──コールセンターや電話対応というと受電をイメージする方も多そうですが、貴社では架電・発信による「新規顧客獲得」も柱の一つにされています。
稼働開始前や定期ミーティングの際に、クライアントの企業様に研修していただいたり、社内でも商品や業界のデータを共有したりして、アウトバウンドによる新規顧客獲得も行っています。クライアントからリストをいただいて架電することもあれば、BtoBに関しては私たちでツールを使ってリストを作成し架電することも可能です。また、ECで購入されたユーザーにフォローのメールを送るケースがありますが、大抵の場合メールの開封率はそう高くありません。さらに、購入したお客様が企業に意見を言いたいというときは返品のケースも多いので、その前の段階でお客様からのフィードバックとして、メールでなく電話で定期的に意見を伺うこともできます。商品開発で意見が欲しい時などにこのヒアリングを役立てていただけると思います。
また、これは受電でも架電でも同じですが、担当者ごとに電話の記録を残して集約・共有し、その都度Q&Aにないものを追加したり、対象サイトのQ&A項目への追加をクライアントに提案したりもしていますね。
──電話だけでなくメールやSMSも活用されているそうですね。
皆さんも知らない番号から何度も電話がかかってくると、不信感を持つと思います。ですので、一度つながらなかったお客様にはSMSで要件などを伝えておくと、2度目以降の電話に出ていただきやすくなります。SMSも料金は発生しますが、当社では司法書士法人でも多く利用しているので、グループとしてコストを抑えながら活用できるんです。
──新規顧客獲得の事例をお聞かせください。
建設資材のカタログ販売をされている企業で、新規アカウントが増えないというお悩みを持たれていました。当初はDMを送付している顧客に無料カタログをお送りして良いかどうかを伺うという依頼だったのですが、当社から提案したのは、カタログ送付をご案内した後に、2~3カ月経過してから再度架電してプッシュさせていただくことでした。架電する時間帯も工夫し、結果として電話の接続率は60%から90%に、カタログの送付率は50%から69%に上昇しています。クライアントは通常業務の合間を縫って架電していたので、なかなかつながりやすい時間帯にかけることができませんでした。私たちは適切な時間に連絡を取り、接続率の向上を実現できます。
豊富なノウハウで急な受電の増加にも可能
──貴社は波動対応時もリソースを提供できると伺っています。
リコールなどの緊急性を要する場合は最短翌日から対応開始します。こうした場合は、今までの事例やトークマニュアルがあるので、似ているケースをアレンジし、そこから徐々にオリジナルな対応に変えていくイメージです。
一般的にはご契約いただいてから2~3週間で稼働し始めますが、人員は十分に揃えられますし、すぐに使用できる電話番号もキープしているので、いつでも対応できる体制を整えています。実際にリコールに対応するための顧客リストへの架電や、受電対応をした実績もあります。
──最後に今後の展望をお聞かせください。
現在は無料セミナーにも注力しています。直接自社サービスに紐づけるようものではなく、業種業態に限らず企業の売上アップにつながる内容です。具体的には、新規開拓の方法やSNSの活用方法などですね。セミナーで出会った企業同士でつながりができればうれしいですし、売上が伸びてリソース不足になったら私たちもお手伝いができますから。また、将来的にはバスツアーの企画も考えているんです。突拍子もないと思われるかもしれませんが、ご高齢の方や余裕のある層に向けて、バスツアーの中で企業が紹介したいサービスやハイエンドな商品を発信する事業も面白いなと考えています。