BtoB&越境ECでも効果を発揮! 世界中の「欲しい」を見つけるAIレコメンド

ECのミカタ編集部 [PR]

シルバーエッグ・テクノロジー株式会社 マーケティング部 シニアマネージャー 園田真悟氏

ECはもちろん動画配信やニュースサイトなど、今や当たり前のように導入されているレコメンド機能。一人ひとりに最適な“おすすめ”を表示して商品や情報を探すストレスを減らしたり、顧客(ユーザー)が本当に求めているものに気づかせたりすることで、結果としてサイトからの離脱を防ぎ、売上の伸長につなげる。しかし、企業間の「BtoB」ECや、日本から海外に向けた「越境EC」におけるレコメンドの重要性については、意外と見過ごしがちではないだろうか。

独自開発のAIアルゴリズムを搭載したリアルタイム・レコメンドサービス「アイジェント・レコメンダー」を提供するシルバーエッグ・テクノロジー株式会社の園田真悟氏によれば、AIによるレコメンドはBtoB-ECや越境ECでも確かな成果を出しているという。なぜ、同社のサービスはこの両方の領域で売上に貢献することができるのだろうか? 中小規模の事業者でも導入が容易な新サービス「アイジェント・レコメンダー S」を発表したばかりの同社で、園田氏に話を聞いた。

AIだからこそ柔軟なレコメンドが自動的にできる

──まず「アイジェント・レコメンダー」の特徴を教えてください。どうして、レコメンドにAIを使うのでしょうか。

AIによる高い学習能力、柔軟な予測能力、効率化、自動化によって、パーソナライズされた顧客体験を作るためです。お客様がどんな商品を買ったのかを学習することで、「こういう買い方をする人にはこういうものを提案しよう」と、状況に合わせた商品やコンテンツの“出し分け”ができるようになり、その結果をさらに次の提案に生かすという、AIが自動で学習し続けるサイクルが実現します。学習するほど賢くなっていくので、自動的に最適な提案ができるようになります。

AIは柔軟な提案もできます。お客様は、一見するとこれまでの買い物とは関連がないような、意外な買い物をするものです。そうした意外性も学習してレコメンドすることで、お客様に「あ、こういうものもあるんだ」という気づき・セレンディピティを与えることができます。事前のルール設定に基づいて「このシャツを買った人には、このズボンをレコメンドする」といった出し方をする古典的なレコメンドでは、こうした対応はできません。

中小規模のEC事業者でも導入しやすい「アイジェント・レコメンダー S」

──8月に発表された「アイジェント・レコメンダー S」ですが、従来の「アイジェント・レコメンダー」との違いはどこにあるのでしょうか。

中核となるAIエンジンは、「アイジェント・レコメンダー」とまったく同じです。これまで、自社サービスの競争力の強化のためにAIベースのレコメンドを導入してきたのは、大規模な企業のお客様が中心でした。しかし、現在では中堅企業やスタートアップの競争も激しくなり、顧客体験を差別化できるパーソナライズやレコメンドの強化に注目が集まっています。そこで、エンジンはそのままに、中堅企業でも使いやすいようにパッケージ化し、より多くの方々に最適化された商品提案を利用してもらおうと発表したのが「アイジェント・レコメンダー S」です。

「アイジェント・レコメンダー」との大きな違いは、カスタマイズ性の有無や人間によるコンサルティングです。「アイジェント・レコメンダー S」は初期の段階で設定を固め、その後の変化については基本的にAIにお任せです。例えば新しい商品を追加すると、それをAIが感知して自動的にレコメンドに組み入れてくれます。これはメリットにもなります。中堅企業やスタートアップでは、Webマーケティングに割ける人数は非常に少なくなると思われます。“初期設定をしたら、あとはAIにお任せ”という「アイジェント・レコメンダー S」は、そうした企業にとって使いやすいと思います。

新たなレコメンドサービス「アイジェント・レコメンダー S」の長所は、SMART、SIMPLE、SLIMという3つの“S”

高い汎用性によってBtoB-ECでも効果を発揮

──AIレコメンドはBtoCだけでなく、BtoBのECでも活用できると伺いました。BtoCとはユーザーの目的や買い方などが違ってくると思いますが、BtoB-ECにおいて、AIレコメンドはどのように役立つのでしょうか。

2点あります。先ほどAIによる柔軟な提案ができると言いましたが、BtoBのお客様は買いたいものが明確で、かつ定期的に買うという購買行動が多いんです。対面販売なら、そこで営業担当者が「こういった新製品があるのですが、いかがですか?」と別のものを提案できますが、ECサイトでこれをやるのは難しい。当社のAIレコメンドは、他のお客様がどんな買い物をしているのかといったデータを学習したうえで、「このお客様はいつもこれを購入しているけれど、こちらの商品も提案したら売れるかもしれない」と判断してレコメンドを出せます。

──AIが営業担当者の代わりになってくれるというわけですね。

お客様にとっては、「今まで気がつかなかったけれど、我々のビジネスにはこの商品も使えるかもしれない」といった気づきになります。そうやって取引の幅を広げていくことができるんです。また、BtoBは扱う商品点数が多くなりがちですが、そこも問題ありません。例えば、商品点数が1000万点を超えるような大きな卸売業者様に導入していただいていますが、遅延などをまったく起こすことなくレコメンドできています。

──BtoCで使われているものと同じエンジンで、BtoBにも対応できるんですか。

そこが我々の強みです。20年にわたって色々な事業者様に使っていただき、進歩を積み重ね、高い汎用性とカスタマイズ性を持つに至りました。BtoBでもBtoCでも、物販でも不動産でもコンテンツ配信であっても、優れた基本性能が出せるんです。「アイジェント・レコメンダー」は、カスタマイズで細かいチューニングやフィルタリングをすることによって、さらに各業態に合わせた性能向上が可能です。もちろん、「アイジェント・レコメンダー S」もBtoBに利用していただけます。事業規模や求める機能・効果によって、「アイジェント・レコメンダー」と「アイジェント・レコメンダー S」のどちらが適しているかを、当社のコンサルタントが提案いたします。

──商品だけでなく、コンテンツのレコメンドにも使えるのでしょうか。

もう一つの特徴が、我々のAIレコメンドはコンテンツのレコメンドにも非常に強いということです。BtoBは専門性が高い製品が中心なので、製品の良さや使い方を知ってもらうために、製品ごとに解説やQ&Aのページを作り、大量のコンテンツを抱えていることが多い。そうしたページにアクセスしてもらうための、コンテンツマーケティングに悩んでいる事業者様もいるでしょう。当社のAIレコメンドなら、「この商品を閲覧している人は、このコンテンツをよく読んでいます」といった横断的な提案ができ、製品理解を深めてもらうことができます。「こういったコンテンツを読んでいるお客様には、この商品をレコメンドすると買ってもらえる」という予測も可能です。

ECだけでなく、公共団体や自治体のサイトでも有効です。自治体のサイトでは届け出や行政サービスに関する大量のページを抱えているので、例えば、「子供の保育園のページを見ている人は、こちらの補助金のページも見ていることが多い」といった相関関係が、あちこちで見られます。その相関をAIが感知してレコメンドに組み入れていけば、いちいちトップページに戻って自力で関連ページを探して……といった手間が減らせます。

BtoB以外でも、大量のコンテンツを抱える「公共団体や自治体のサイトにも有効」と話す園田氏

「買いたい」は世界共通。越境EC におけるAIレコメンド

──市場規模が拡大している越境ECでも「アイジェント・レコメンダー」によるAIレコメンドは有効なのでしょうか。

当社のAIレコメンドは、お客様の行動情報を分析して、非常に高い精度で行動を予測できるのが特徴です。つまり行動情報ベースのAIなんです。越境ECでよく問題になるのは、言葉の壁や国ごとの市場性・マーケタビリティです。国によって消費者の感受性も異なりますので、その国・地域の市場を分析してマーケティングし、品ぞろえをしていく必要があります。しかし、人間の“買いたい”という欲求と行動は、世界中で共通です。我々のAIレコメンドのエンジンは、国や地域に関係なく、お客様の行動の特性を見て、似た買い方をしている人には同じような商品を提案します。多様な行動情報をAIに学習・分析させることで、自動的にその国・その人に合った、パーソナライズされた商品提案ができるようになる。だから越境ECにおいても、“越境”を意識することなく導入できるツールと言えるでしょう。導入しておおよそ1~3カ月ぐらい学習させると、効果が実感できると思います。

──“言葉の壁”に関連して、越境ECではメールマガジンで2回目以降の購入を促すのが難しいといった声も聞きます。

海外のメールマガジンはとてもシンプルで、文章が非常に少なく、カタログのように画像中心となっているものが多々あります。文章が少なければ、商品名や説明文が現地の言葉になっていれば大丈夫でしょう。あとは、表示する商品をAIレコメンドに任せることで解決できます。「アイジェント・レコメンダー」のオプションサービスである「レコガゾウ」なら、メールの開封を検知して、その人に合わせたおすすめアイテムの画像を瞬時に本文中に表示させることができます。この機能を使うことで、越境ECであっても、再訪率を高める効果的なメールマガジンを出すことができると思います。

──レコメンドエンジンの中には、そのECサイトに合わせてファインチューニングをしたり、ゼロベースで開発したりするものもあると思います。そうしたレコメンドエンジンと違いはあるのでしょうか。

そうしたレコメンドエンジンでは、導入当初の学習データでは良い結果を出せても、運用しているうちに性能劣化を起こしてしまうことがあります。システム構築時時点のデータでファインチューニングをしすぎて、市場のトレンドの変化に追従できなかったために起こる問題のようです。システム構築当初に学習させたデータとのズレを修正し、レコメンドの精度を維持するためには、運用設計が非常に重要です。我々のレコメンド用AIは、長年の実績に基づいて学習に用いるデータの種類や量、そしてアルゴリズムを調整しており、様々な業種・業態に対応する汎用性と、お客様の環境でデータをリアルタイムに学習し続け、結果を維持し続ける恒常性を獲得しています。新しい売れ方をしたらそれを学習したり、レコメンドしたものが売れなければそれを学習して別のものをレコメンドしたりと、自動的に継続して学習していくので、レコメンドの効果が最大になった状態を持続できるんです。

状況に合わせて、新たなものをどんどんレコメンドしていくサイクルができ上がるので、国内であっても海外であっても、高い効果を出し続けることができます。アジア向けのサイトでも、北米や欧州向けのサイトでも使われています。国や地域が違っても、ユーザー行動は嘘をつきません。レコメンドエンジンはどの市場であっても必須で、AIレコメンドによる提案は、売上を下支えしてくれるものなんです。


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