受注・出荷業務工数が半分に! 韓国化粧品貿易企業が選んだ「Bカート」と「コマースロボ」の実力
受注処理に手間と時間がかかる、出荷作業が間に合わない、ミスやトラブルが頻発する……。事業が急拡大した企業には、こうした悩みがつきものだ。韓国コスメを取り扱う株式会社月架世交易も受注・出荷業務の対応に頭を悩ませていたが、株式会社DaiのBtoB ECプラットフォーム「Bカート」とOMS&WMS一体型の自動出荷システム「コマースロボ」を導入したことで、大きなピンチを乗り越えた。株式会社月架世交易の大崎妃南子氏と山﨑友加里氏、「コマースロボ」を提供する株式会社コマースロボティクスの倉澤良太氏と辻奈那子氏に、課題解決の具体的な方法や導入成果・効果について話を聞いた。
BtoB事業の課題解決のため「Bカート」を導入
――まずは月架世交易様の事業内容を教えてください。
株式会社月架世交易・山﨑友加里氏(以下、月架世・山﨑) 当社は主に韓国コスメを取り扱う貿易会社で、「Dinto(ディーント)」「Coralhaze (コーラルヘイズ)」「SOO ADOR(スアドール) 」などのブランドの日本総代理店を務めています。これまで化粧品卸を通して、全国のドラッグストアやバラエティショップで商品を販売していましたが、2023年末からは「Amazon」や「Qoo10」などのBtoC事業にも力を注ぐようになりました。おかげさまで業績は好調で、今期の売上は前期の2.5倍を見込んでいます。
――急成長を遂げられていますが、課題や悩みなどはなかったのですか。
株式会社月架世交易・大崎妃南子氏(以下、月架世・大崎) アナログで対応していた受発注・出荷業務は課題だらけでした。当時はExcelでまとめたJANコードや販売数量をコピペして納品書や請求書・各種伝票・倉庫への出荷指示書などを作っており、その処理に多くの手間と時間がかかっていました。対応できる人数も限られており、出荷量が増えるとミスやトラブルが頻発してもう手が回らない状態でした。お客様にご迷惑をおかけすることも多かったため、2024年1月に「Bカート」を導入しました。
――Web受発注システムはたくさんありますが、「Bカート」導入の決め手は何だったのですか。
月架世・大崎 BtoB取引を前提に開発されたクラウドサービスという点です。一般的なBtoC向けのシステムでは対応が難しい、複雑な取引条件やシステム要件に対応できるのが選定のポイントでした。また、導入実績の多さやコストメリットも決定を後押ししました。サポートも非常に充実していたので、短期間でスムーズに導入することができました。
――実際に使ってみた感想はいかがでしたか。
月架世・大崎 手動だった作業を自動化できたので、誤入力などの人為的ミスがなくなりました。さらに、朝から夕方近くまでかかっていた受発注業務は、午前中には余裕を持って終わるようにもなりました。注文数が急増していても作業工数を大幅に削減できたので、導入効果は大きかったと思います。
「コマースロボ」で受注・出荷業務工数が半分 に
――近年力を注がれているBtoC事業では、受発注・出荷に関する課題はなかったのでしょうか。
月架世・山﨑 課題はBtoB事業とほぼ同じです。特に「Amazon」や「Qoo10」はセール時に商品が大きく動くので、その対応に追われていました。本来であればマーケティングやプロモーションなど、売上につながる施策をしたかったのですが、事務作業に追われる日々でした。こうした課題を抱えていたときに、Bカートの導入でBtoB事業が大幅な業務改善に成功したことを目の当たりにし、BtoCも効率化しなければと感じるようになりました。
当時、会社としてはOMSとWMSが一体化した自動出荷システムで、かつBtoBとBtoCを一元管理できるツールを探していました。いくつかのツールをリストアップし、Bカートでお世話になっている株式会社Dai様に相談しながら選定を進め、最終的に株式会社コマースロボティクス様が提供する「コマースロボ」を導入することになりました。
――「コマースロボ」にはどのような特徴があるのですか。また、導入までの流れについても教えてください。
株式会社コマースロボティクス・辻奈那子氏(以下、コマースロボ・辻) 「コマースロボ」はOMS+WMS一体型のEC自動出荷システムです。各種モールや カートシステム、宅配システム、決済サービスなどとAPI連携しているため、受発注業務や在庫・出荷管理などを自動化できるツールです。同梱条件を設定してチラシやノベルティを使い分けたり、エリアによって配送方法を変更したりするなどの細かい設定が得意で、ユーザー様の業務効率化を支援します。
株式会社コマースロボティクス・倉澤良太氏(以下、コマースロボ・倉澤) 月架世交易様にお声がけいただき課題感をうかがったところ、間違いなく「コマースロボ」で解決に向けたお手伝いができると確信しました。24年の初めに相談を受け、3月にシステムを導入しながら並行して物流を委託する倉庫を探し、6月からシステムを稼働させたという流れです。
――「コマースロボ」の導入で、当初の課題やお悩みは解決できましたか。
月架世・山﨑 感覚的には作業量が半分になったイメージです。導入直後にあったQoo10の「メガ割」でもストレスなく出荷ができ、住所不備などのエラーをチェックするだけで済みました。出荷済みの商品の追跡番号はシステム上で確認できるため、これまでメールを遡って発注番号を探さなければならなかったストレスもゼロになりました。また、空いたリソースで本来やりたかったマーケティングやプロモーション施策ができるようになりましたし、海外の化粧品市場調査に充てる時間も確保できるようになりました。
自動化でスピード成長を目指す企業におすすめ
――「コマースロボ」は、どのような企業が導入するとより高い効果を発揮するのでしょうか。
コマースロボ・辻 AmazonやQoo10、Shopifyなど海外発のサービスは特有の仕様があり、受注情報を出荷システムに自動連携させることが難しい場合があります。特にQoo10は発送予定日登録や配送の仕組みが複雑なため、これらのサービスをご利用の企業様はOMSとWMSが一体になった「コマースロボ」の導入をおすすめします。
コマースロボ・倉澤 月架世交易様のようにBtoBからBtoCへ、またはその逆パターンでBtoCからBtoBへと事業を拡大される企業様が増えています。もちろん出荷作業に人を配置して人力で業務を行っても問題はありませんが、初期段階から自動化システムを導入した方がスピード感を持った事業拡大が実現できると思います。
――月架世交易様はEC業務の自動化・一元管理を進められていますが、今後の事業展望や目標・計画などがあれば教えていただけますか。
月架世・大崎 BtoB事業に関しては、今後も新たなコスメブランドの展開に伴い、当然出荷量は今よりも増えると思うので、しっかりと体制を整えて対応して参ります。また、現在はFAXで受け取った発注書をBカートに手入力しているのですが、この部分の自動化に向けてもBカート側と調整を進め、さらなる業務効率化を進めたいと思います。
月架世・山﨑 BtoCは「コマースロボ」の導入で、取り扱いアイテム数が増えても運用できる体制が整いました。当社は輸出や実店舗「mooNium(ムニウム)」 の運営など幅広く事業を展開していますので、今後は事業計画を強化しつつ、各ブランドの魅力をより多くのお客様に伝える施策にも注力して参ります。