受賞企業が語る、コマースを“EVOLVE=進化”させる実践事例 【CO-CREATION SUMMIT 2025】
株式会社SUPER STUDIOは2025年9月9日、提供する統合コマースプラットフォーム「ecforce」の導入企業・導入検討企業に向けたイベント「CO-CREATION SUMMIT 2025 powered by ecforce」を開催した。同イベント内では「CO-CREATION AWARD」授賞式も行われ、受賞した5社が登壇。各企業が自社の取り組みを紹介した。
トークセッションにはアンファーが登壇
今回の「CO-CREATION SUMMIT 2025 powered by ecforce」のテーマは「EVOLVE - 進化を共に、成長を加速する」。イベントは株式会社SUPER STUDIO 取締役副社長 COO 兼 CPO(共同創業者)花岡宏明氏による、同社の「ecforce AI(※1)」紹介を含めた挨拶からスタートした。
同社 取締役 CRO(共同創業者)の真野勉氏がモデレーターを務め、アンファー株式会社 代表取締役 吉田南音氏をゲストに迎えたトークセッションを挟んで、イベントは「CO-CREATION AWARD」の授賞式へ。5つの賞を受賞した企業の担当者が、取り組みや成果を語った。
※1:「ecforce AI」はコマース事業に特化したAIエージェント。参考記事はこちら
吉田氏と真野氏によるトークセッションのタイトルは「“ただ売る”から“選ばれ続ける”へ ~自社ECを起点としたブランド価値の最大化と組織変革の実践~」
「CO-CREATION AWARD」受賞5社が自社の取り組みを発表
SUPER STUDIOが主催する「CO-CREATION AWARD」は、「ecforce」を通して様々なチャレンジや成果につながる取り組みを行った事業者を表彰するもので、その取り組みや活躍をたたえ、コマース領域のさらなる進化につなげることを目的としている。
今回受賞した企業・ブランドは下記の通り(●アワード/受賞企業/ブランド)
●BEST STARTUP AWARD
株式会社Grand Bleu&Co./LOCALO Noodle
●INNOVATION AWARD
株式会社イロップ/irop(イロップ)
●GROWTH AWARD
ワタミ株式会社/ワタミの宅食ダイレクト
●BEST BRAND AWARD
VALX株式会社/VALX
●CUSTOMER ENGAGEMENT AWARD
株式会社Oxxx/モグモ(mogumo)
登壇した5社からは、それぞれが持っていた課題と、それを解決するために取り組んだ施策や工夫、そこから得られた成果・学びが発表された。
株式会社Grand Bleu&Co./LOCALO Noodle
授賞式で最初に登壇したのは、“新規事業の立ち上げから急成長を遂げた企業・ブランド”を表彰するBEST STARTUP AWARDに選ばれた株式会社Grand Bleu&Co.の代表取締役/Founder CEO 青木康時氏。
受賞した「LOCALO Noodle」はローカロリーの“おきかえ麺”で、⻘⽊氏によればYouTube番組による認知拡大、クラウドファンディングの活用などに取り組み、ブランド立ち上げ初期から成果をあげたという。
株式会社イロップ/irop
続いて“新たな販売手法やマーケティング施策、商品展開などで独自性を確立し、成果を出した企業・ブランド”を表彰するINNOVATION AWARDに選ばれた株式会社イロップが登壇。「irop」はヘアカラーの色落ちに悩む人に向けて、独自の髪色ケア診断を通じて最適なアイテムを提案・提供するパーソナルカラーケアサービスだ。
イロップはブランドローンチから約3カ月後に、次世代型ショップ「THE [ ] STORE(※2)」でカウンセリング型ポップアップを出店。LINEを使った診断を入口に、仕上がりイメージの訴求やノベルティプレゼントを実施した結果、「THE [ ] STORE」でのCVRがオンラインに比べて12倍に伸長したことなどを語った。
※2:「THE [ ] STORE(ザ・ストア)」は、SUPER STUDIOと三井不動産株式会社がEC/D2Cブランドに提供するOMOソリューション
ワタミ株式会社/ワタミの宅食ダイレクト
“飛躍的な成長を遂げた企業・ブランド”を表彰するGROWTH AWARDに選出されたのは、ワタミ株式会社の冷凍惣菜宅配事業「ワタミの宅食ダイレクト」。同社 マーケティング本部 マーケティング部 課長 三好貴行氏は、LPチャット「ecforce efo」を活用し、定期購入数増加のために取り組んだ施策や工夫を紹介した。
VALX株式会社/VALX
“デザインやコンセプトなど、ブランドの世界観の醸成に成功し、事業成長を実現した企業・ブランド”に贈られるBEST BRAND AWARDを受賞したのは、VALX株式会社のプロテイン・サプリメント、フィットネスブランド「VALX」。
同社は他ブランドとの差別化、利益率の低下、新規顧客獲得単価の上昇といった課題に直面する中で、新しいブランド戦略として“セール依存からの脱却とファン主導のリピート促進”を掲げて方針を転換。timeleszの菊池⾵磨をブランドアンバサダーに起用してブランド認知の拡大を図ったほか、「THE [ ] STORE」への出店、ファンに向けたインスタライブなどを実施した結果、多くの新規女性顧客が獲得でき、卸店舗数の増加にもつながった。
株式会社Oxxx/モグモ
最後に登壇したのは、“顧客との継続的な関係を構築し、LTV(顧客生涯価値)を向上させた企業・ブランド”としてCUSTOMER ENGAGEMENT AWARDを受賞した、株式会社Oxxxの冷凍宅配幼児食「モグモ(mogumo)」。
同社ではCRMを内製化したことによる部門間の連携が課題だったが、社内の情報共有体制を見直し、顧客の声をスピーディーに施策に活かす体制を構築。さらにLINEを活用したCRM改善やLTV最大化に取り組み、様々な成果を得た。
EC事業成長につなげる“ヒント”を得られる場に
今年で2回目の開催となった「CO-CREATION SUMMIT」は、単なるアワードの表彰式にとどまらず、受賞企業の事例を通じて、参加者が自社のEC事業成長につなげるヒントを得られる学びの場ともなっただろう。