検索「0件ヒット」で顧客は即離脱! CVRを阻む“機会損失”をなくす【ZETA式CX販促】3つの鍵

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ECのミカタ編集部 [PR]

「広告を打って集客してもCVRが上がらない」 「サイト内検索で『0件ヒット』が多発し、顧客が離脱している」――多くのEC事業者が抱えるこの課題は、サイト内の「CX(顧客体験)」、特に「利便性」の欠如が原因かもしれない。

CX向上生成AIソリューション「ZETA CXシリーズ」を提供するZETA株式会社の代表取締役社長 山崎徳之氏は、2025年9月25日にECのミカタが主催したカンファレンスで、「顧客が“ストレスなく的確に”買えることこそがLTV向上の鍵」だと語った。本稿では、BtoC-EC・BtoB-ECを問わず、CVR改善に直結する「CX販促」の3つの重要ポイントをレポートする。

「利便性」が売上を左右する時代

ECのデジタル化が進む中、BtoC-ECとBtoB-ECの市場は共に拡大している(BtoC-EC26.1兆円、BtoB-EC514.4兆円、いずれも経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」より)。しかし、2つの市場の購買プロセスには大きな違いがある。BtoC-ECの購入者は「楽しみ」「喜び」といったプロセス自体を楽しむ傾向にあるが、BtoB-ECでは「的確に早く発注を終わらせたい」という業務としてのニーズが強い。

「BtoC-ECとBtoB-ECで求められる内容は異なりますが、どちらにも共通するのは『いかに満足する形で買い物をしていただくか』ということです。つまり、CXに注力することが大切です」(以下、発言は山崎氏)

CXの中でもZETA株式会社(以下、ZETA)が重視するのが「ロイヤルティ」だ。同社はロイヤルティを「感情」「行動」「取引」の3つに分類。特にECサイトの売上に直結するのが、利便性を意味する「行動ロイヤルティ」だと山崎氏は指摘する。

「サイトが使いやすかったり、誤発注しても快く返品対応をしてくれたり、納期が早かったりすることが選ばれる要素になります。BtoB-ECであっても、欲しいものがすぐに見つかる“利便性”がCXの土台であることは変わりません。この『行動ロイヤルティ』を高めることが、結果として『このサイトが好きだ』という感情ロイヤルティにもつながります」

行動ロイヤルティを高める鍵は「検索」「Q&A」「ハッシュタグ」

では、「行動ロイヤルティ(=利便性)」を高め、CVRを改善するために取り組むべきことは何だろうか。

山崎氏は「検索」「Q&A」「ハッシュタグ」の3つが重要だと語った。

1. 検索(特に「0件ヒット」の解消)

「ECサイトでは、顧客が『買う必要がある』という強い動機で検索します。そのため、検索しても見つからなかったり、見つけにくかったりするとロイヤルティが下がり、即離脱してしまいます

特に避けなくてはならないのが、検索しても見つからない「0件ヒット」だ。これはEC事業者にとって“最大の機会損失”となる。実際には商品があるのに「見つかりません」と表示されるのは言うまでもないが、検索結果に在庫切れの商品ばかり表示される場合も顧客の離脱につながる。

また、BtoB-ECの型番検索や、BtoC-ECでの商品名の「表記ゆれ」(例:シャツ vs シャツ)など、1文字異なるだけで検索にヒットしない仕組みは、CXを大きく損なう可能性がある。

2. Q&A(顧客の疑問を「先回り」して解決)

次に重要なのが「Q&A」だ。顧客は電話やチャットで問い合わせる手間や待ち時間を省きたいと望んでいる。

「かつてQ&Aは『コールセンターへの問い合わせを減らす』といった“守り”の施策として捉えられていました。しかし今は、Q&Aを充実させ、顧客の疑問に先回りして答える “攻め”の施策として、販促において重要な役割を果たしています」

3. ハッシュタグ(GEO・SEO対策としての内部施策)

Q&Aの充実は、サイト内検索の精度向上と密接に絡んでいる。さらに「ハッシュタグ」も用いてサイト内の情報網羅性を高めることで、「GEO(生成AI検索最適化)」にも高い効果が期待できると山崎氏は言う。

「生成AIからサイトへの流入数は増加傾向にあります。生成AIはQ(問い)に対する的確なA(答え)を返したいため、サイト内に信頼性の高いQ&Aを豊富に記載しておくことで、生成AIの回答結果で自社の商品がおすすめされやすくなります」

CV 140%+問い合わせ件数 40%減! 数字が示す「CX販促」の効果

実際にZETAが提供する検索エンジン「ZETA SEARCH」などを導入した企業は、販促効果の向上を実現している。防災系の商品を扱うミドリ安全株式会社では、商品点数210万点以上を扱うサイトで検索結果の精度と速度が向上した。

業務用厨房機器などを扱う株式会社テンポスドットコムでは、直帰率0.4%改善に加え、トランザクション(CV)140%に増加、ECセッション数64.4%増加という顕著な成果が見られた。

他にも、受注単価20%アップとカスタマーサポートへの問い合わせ件数の40%ダウンにより顧客満足度と業務効率化を同時に実現した例や(ビズネット株式会社)、「検索」そのものをマーケティング施策として捉え販促効果の向上につなげている事例などが披露された。

ECでのDXが浸透する中、サイトの利便性を高める「CX」への投資は、広告費と同じ、あるいはそれ以上に重要な「販促活動」となっている。サイトの「使いやすさ(行動ロイヤルティ)」を高める地道な改善こそが、顧客から選ばれ続ける関係を構築する最大の鍵となることは間違いない。

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