ドモホルンリンクルが大型リニューアル 50周年プレジェクトの集大成に
株式会社再春館製薬所の主力商品であるスキンケアブランド「ドモホルンリンクル」。同社は2年間にわたって展開してきた「ドモホルンリンクル50周年 THANKS PROJECT」の集大成として、ドモホルンリンクル[基本4点]をリニューアルし、2026年1月7日に発売する。
それに先駆けて、再春館製薬所は2025年12月16日に[基本4点]リニューアル発表会を開催。同社 研究開発部の大和翔吾氏、今吉裕隆氏、柴原里奈氏に加え、熊本大学大学教授の尾池雄一氏(同大学医学部長・大学院生命科学研究部長)が登壇し、その科学的アプローチや最新の研究成果を紹介した。
“第三のタンパク質”に新たに着目
今回リニューアルするのは、ドモホルンリンクルの「保湿液」「美活肌エキス」「クリーム20」「保護乳液」の4点。ミトコンドリア研究の過程で着目した“第三のタンパク質”こと「TFAM(ティーファム)」に関する知見を応用し、肌悩みに関する負の連鎖を止めるよう設計したという。
発表会の最初に登壇した尾池教授は、「知っておきたいミトコンドリアの基礎と、最新研究が拓く新アプローチ」と題して講演。細胞にエネルギーを供給するミトコンドリアの重要性や、そのミトコンドリアの“新生”に寄与するタンパク質「TFAM」の役割を解説した。
続いて再春館製薬所の大和氏が、「TFAM」を増やしてミトコンドリアの新生を促すアプローチについて紹介。「TFAM」の発現を促進する素材として「サンショウ種子の加水分解物」を採用した経緯や、その効果を語った。
株式会社再春館製薬所 研究開発部 大和翔吾氏
「自然の力を活かす」アプローチ
リニューアルした[基本4点]の製品紹介パートでは、今吉氏が新たな「ドモホルンリンクル」に与えたミッションを、「ゆるがない肌体力」「隅々まで潤わせて、栄養をいきわたらせて逃がさない、『自走』する肌体力」と表現。柴原氏とともに、同社が「リニューアルのカギを握る」と位置付ける「美活肌エキス」に新搭載した“アクティブコアリブート技術”をはじめとする、主要トピックを紹介した。
写真左から「保湿液」「美活肌エキス《医薬部外品》」「クリーム20《医薬部外品》」「保護乳液」。2026年1月7日発売
より地球環境に配慮した外装に一新予定
発表会では、新しくなった外装も紹介。新パッケージ「結び箱」は、タオル工場の残り糸を活用した「残糸タオル」からリサイクル紙製に一新される予定で、年間30%のCO2削減効果を見込んでいるという。同時に「見た目にも触感にもこだわり、使用するたびに気分が上がるようなデザインを意識しました」と柴原氏。

新パッケージの素材変更からも伝わるように、再春館製薬所は地球環境を保全する取り組みにも積極的で、2025年10月には使用済み化粧品容器を創作資材として子どもたちに提供する「発明のモト」プロジェクトを東海エリアでもスタート。その一方で、Amazon(2016年~)、Yahoo!ショッピング(2022年~)に続いて、今年8月には「ドモホルンリンクル 楽天市場店」をオープンし、ECモールでの販路も拡大を続けている(※1)。
研究知見の応用、天然由来素材の活用、そしてEC展開と、再春館製薬所の取り組みは学びが多い。今後も同社の展開に注目していきたい。
※1 関連記事:再春館製薬所が「楽天市場」へ進出 国内三大ECモール体制が完成


