6万点もの豊富な品揃えで海外のお客様のニーズに応える

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越境ECは成功しないと諦めていないだろうか?挑戦してみたいと思っているものの、海外で成功するかどうか、きちんとニーズに応えられるか、不安になって一歩を踏み出せないショップもいる。そんな中で、既に卸問屋として中国を中心に成功しているのが㈱新日本機能食品だ。その成功している理由について代表取締役の小林憲司氏にお話を伺った。

5年前から越境卸を始め 着実に成長してきた

私たちは2002年に国内向けに健康食品や雑貨、化粧品などを取り扱う卸売りサイトである「kenko卸.com」を開始し、現在はアマゾンなどで小売りも行なっている会社です。

5年前にアリババでBtoB向けの越境ECを開始して以降、中国向けの取引が順調に伸びています。もちろん中国だけでなく、全世界への卸を行なっていますが、市場が広く景気が良い国は限られているため、必然的に中国からの需要が増えているという状況ですね。越境に挑戦したものの、残念ながら撤退という選択をしているショップ様もいる中で、自分たちが成長できているポイントとしては、ニーズのある商品を見極め、その商品の類似品も豊富に揃えている所ではないでしょうか。

例えば、中国では今、酵素サプリが人気なのですが、そのサプリも価格、種類共に増やして、お客様が見比べ選べるようにしています。どこの国の人であっても、商品を見比べたい、選びたい気持ちは変わらないので、売れ筋だけでなく類似品も揃える事で、お客様に喜んでもらえているのだと思いますね。

私たちの扱っている商品は国内のパートナーと組んで点数を増やしており、現在、扱っている商品点数は6万点。さらに商品登録待ちが約3万件あります。「まだシステムや体制は整えられないけれど、自分の商品で越境に挑戦してみたい」というショップ様、メーカー様にぜひパートナーになっていただきたいと思っています。既に様々なパートナーが私たちと組んで、海外に向けて商品を販売していますので、ぜひお声がけください。

越境ECをしてきた実績と経験で さらに商品を広めていきたい

越境ECをしてきた実績と経験で さらに商品を広めていきたい

私たちは海外に事業所を置くのではなく、私たちの商品を拡散してくれる海外のパートナーにサイトで会員登録をしてもらい、商品の仕入れをしてもらっています。つまり国内のパートナーには国内の倉庫に商品を送っていただいて、そこに海外の業者が仕入れをしにくるというイメージですね。

注文が入ってからは、BtoBの輸出で長年使っている物流ルートを使って配送します。BtoB用なのでコストも抑えられますし、安心感もあると自負しております。そのルートを最大限に活かして、日本の商品を買いたい人と国内から海外に物を売りたい人を今以上に繋げたいと思っています。

ここ数年、訪日外国人が増え、『爆買い』に代表されるように日本の商品を買いたいと思っている外国人が急激に増えています。帰国後に日本の商品を買うために訪日した外国人がECを利用するのは自然な流れでしょう。私たちは、インバウンドをしっかりとキャッチするためにも、その国でどんなものが好まれるのか敏感に捉えていく、さらに言えば売れるものを先読みしてブームを作っていく気持ちで商品を仕入れています。

特に中国は2014年データによると、ECを利用するユーザーが3.56億人、EC取引額は56兆円にもなる大きな市場ですので、力を入れて取り組んで損はありません。中国は商品への質問にチャットを使ったり、業者間の口コミによる高評価の広まりが日本よりも大切だったりします。こういった商習慣を知っているのと知っていないのでは、越境してからの成功に大きな差が生まれるのです。この5年間で経験し、学んで蓄積したノウハウと実績を最大限に活かして、ショップ様やメーカー様の商品を広めていければと思っています。

もっと多くの国に日本の商品を 知ってもらうための施策

私たちの事業は現在、中国が好調ではありますが、中国以外にも商品を輸出しています。意外な国に意外な物が売れるということも多々経験していますので、もっと多くの国に日本の良い商品を知ってもらいたいと思っています。そこで10月にドバイに実店舗を構えて、我々が集めてきた商品を並べ、小売と常設展示場としてバイヤーに来てもらう場所を作る予定です。ドバイはヨーロッパ、アフリカ、中東、ロシア、インドなど、様々な国のハブになる場所ですので、マーケティングやテスト販売など様々な試みをしていこうと思っています。

また、好調である中国もBtoBだけでなくアリババでBtoC向けの出店を進めています。一般のお客様にもより良い商品を手にしてもらう機会を増やせると楽しみにしています。

もっと多くの商品を広めていく取り組みとして、オリックス株式会社様と提携し、中国の主要都市で行われる中国EC最大手とのマッチング会などでも日本の商品をアピールする機会を設けていますので、ぜひ私たちを上手く使って、越境ECに足を踏み入れていただきたいですね。

<新日本機能食品が越境ECで成功している3つのポイント>
1、2002年から卸をしている実績とノウハウがある
2、各国の商習慣を理解し、ニーズに応えた商品を多数揃えている
3、中国人独自の「業者間の口コミ」で知名度と評価を上げた

<ECのミカタ通信 2015AUTUMN vol.10より抜粋>