新規顧客を獲得するのも大切だが、国内EC市場が広がった今、それ以上にリピーターを増やす努力をしなくてはならない。しかし、自店においてリピート対策（CRM）がきちんと出来ているだろうか。そこでEC通販専門のCRMを提供している㈱E-Grant取締役の北川健太郎氏にCRMの重要性と取り組むべき内容について取材を敢行した。

リピート売上・LTVの向上には EC通販に特化したCRMが必要

EC通販のビジネスモデルは今まで新規顧客を獲得することに注力してきました。国内EC市場は伸びていますが、１店舗当たりの顧客数が減少することに気が付いているショップ様は、リピーターを増やすつまりLTV（顧客生涯売上）最大化の方向に舵を切っています。類似商品を扱う競合店がある中で顧客をきちんとフォローし、ファンになってもらう。継続的に購入し続けてもらうためにも、EC通販に特化したCRMが重要になっています。

しかしCRMを実施していないショップ様は、膨大な購買・顧客データをどう分析して、どう活用すればわからないと言われます。専門性が高いにも関わらずCRM担当はおらず、対応できていない企業がほとんどなのです。

特にEC通販のCRMはお客様とのコミュニケーションですから、まずはショップ様がお送りしているメールやDMなどがきちんと「お客様が興味を持つ情報」「興味のある瞬間」「顧客主体で考えたときに気持ちの良いコミュニケーション」で届けられているかを考えるべきですね。これが一つでも欠けていると「お客様はもう戻ってこないのではないか」ということを意識しなければなりません。

私たちのデータでは、1度購入し、2回目に同じサイトでリピート購入してくれるユーザーは平均15％から18%しかいません。つまり、80%以上のユーザーはリピーターにならないのです。その離反率を軽減させないと売り上げも量も増えません。このことからもCRMの重要性を感じられるのではないでしょうか。

EC通販特価型のCRMだから 必要な機能が全て含まれている

私たちが提供する「うちでのこづち」はＥＣ通販に特化したCRMツールです。ショップ様が行うべきビックデータを用いた顧客分析などがボタンひとつで行えるので、今までのように分析ではなく、施策に対して時間をかけることができます。

また、新しいシステムを入れる場合、基幹システム・ECカートを入れ替えなくてはいけないの？と心配になるかもしれません。うちでのこづちは外付けのCRMツールという形で提供していますので、基幹システムはもちろんカートの種類にも囚われません。社内のシステムがどうであれ自由なCRM分析・施策やお客様とのコミュニケーションが可能です。

では、お客様とのコミュニケーションにはどんなものがあるでしょうか。うちでのこづちでは、メール、DM、アウトバウンド、SMS、広告配信（プライベートDMP）など様々な機能を揃えています。例えば、広告配信機能（プライベートDMP）では、サンプルを購入したお客様の購買データや顧客データを用いて、その方がウェブ上を回遊しているときに本品に引き上げるためのディスプレイ広告や、バナー広告を表示させることができます。今までマス向けだったディスプレイ広告などをきちんと既存顧客にターゲッティングして打ち出せるのも、うちでのこづちを導入するメリットでしょう。

お客様に出しているメールは 読んでもらえていますか？

ショップ様から送るメールの開封率が下がってきています。うちでのこづちでは、メール、SMS、バナーだけでなく、DM、アウトバウンドなどのアクションもオートメーションで組み合わせた施策を行うことができます。例えば、ダイレクトメールやアウトバウンドなど、メールを3回送っても、お客様が反応しない場合はDMを自動的に送信する。それにも反応しない場合には引き上げの電話を入れるといった、そういうコミュニケーションの多様化をオートメーション化できるのも特長です。

効果的なCRMを行うには何を購入したのかだけでなく、どんな商品を買うのか、1ヶ月いくら使うのか、どのくらいの購入間隔があるのか、どの広告からのLTVが高いのかなどのデータも必要になります。さらに、A商品を買ったユーザーはB商品も買う傾向があれば、Aを買った方にBのクロスセルを行うなど、定期購入の○回目にどれだけの人が離反したのかもデータが取れますので、リピートに繋がるように、継続利用者の声を掲載することや、商品の使い方のワンポイントアドバイスなどのメールを送るなど、離脱客を減らす為の施策も大切です。

うちでのこづちは現在、約200社にご利用いただいています。多くのショップ様のデータを元に必要な顧客分析とリピーター化させてリピート売上を増やすためのアプローチ方法もアドバイスもしていますので、CRM導入を考えているのであれば、ぜひ一度ご相談ください。

また、EC事業者様にCRMの重要性やノウハウを学んでいただく機会をもっと増やしたいという想いから、ECに関わる複数の企業様と共に「日本通販CRM協会」を今年５月に立ち上げました。現在約８０社の企業様に会員として参加頂いています。ショップ様がCRMを学び、消費者が増え、売り上げが上がれば、企業も顧客もWin-Winの関係になると考えています。更には今後グローバル化が進むEC通販市場において、日本ならではの文化「おもてなし」をCRMとして学んで頂くこと。この協会が、最終的には日本のGDP活性化の一翼を担えるよう、尽力していくつもりです。

「うちでのこづち」を導入する 5つのメリット

１、基幹・カート連携がしやすく導入が簡単
２、購買データや顧客データをボタンひとつで分析
３、顧客分析・マーケティング・効果検証まで一気通貫して提供
４、アウトバウンドやDMなどの打ち手も全て自動化
５、培ったノウハウも無料アドバイsス

＜ECのミカタ通信 2015AUTUMN vol.10より抜粋＞