NHNテコラス株式会社 テンプレートの進化が新たな「売れる」を作る!CARTSTARで次世代の店舗づくりを
ASPカートは、導入しやすいコストで高いパフォーマンスを実現できる、本店を構えたい店舗の強力な味方だ。
コレカゴplusで「接客」ができるカートを提供してきたNHNテコラス(株)はこの度、CARTSTAR(カートスター)としてサービスを進化させ「次世代の接客」を推進する。
同社が提案する、新しい店舗づくりの在りかたを、プロジェクトを推進しているNHNテコラス(株)の柏木誠氏、清水竜一氏に伺った。
店舗目線から消費者目線へ
今まで弊社では、サービスのクオリティを向上させる際、特に店舗側の目線に大きく比重を置いていました。サイト更新のUIや、売上アップの仕掛けの充実といった「店舗様目線で実現したいこと」を優先して機能開発していたのです。
今回のCARTSTARでは、この目線を消費者の視点まで落とし込むところからがスタートでした。商品を購入されるお客様(消費者)の行動やその時の気持ちに立ち、システム開発に反映させているのです。
いわゆるB to B to Cという、 サービス提供側と店舗様、そし て消費者との関係を改めて捉え なおしたのです。弊社グループに は、スマホゲームのようなB to C 事業もあり、そういったノウハウ を培ってきた人材もプロジェクト チームに多く所属しています。 そのため、もともと「接客」 に特化していた弊社のカートサー ビスを、より「消費者の立場に 特化した店舗づくり」が可能な サービスへと一気に昇華させるこ とができたのです。 次世代の接客は、徹底した消 費者目線が重要なのです。
消費者の購買行動を徹底追求した売り場づくり
具体的に「消費者に特化した店舗づくり」がどのようなことかといいますと、サイトを構築する際の「売り場づくり」にその重要な要素があります。たとえば、リアルの店舗では、どんな店構えにするのか、どこにどんな商品を陳列するのか、どんな商材が得意で、どんなお客 様が来店され、そしてどうすれば快適なお買い物をして頂けるかを熟考されるかと思います。
同じことをECサイトでも実現できるようにしたのがCARTSTARです。ギフト商品を取り扱う店舗様なら、日用品を取り扱う店舗様とは異なるデザインになるはずです。快適なお買い物の定義は、店舗が決めるのではなく、来店されるお客様が、無意識のうちに決めるという考え方です。
特に「本店」と呼ばれる自社のECサイトでは、より消費者に添った接客方法や売り場を提案していかなければ、サイトの魅力を最大限に発揮することは出来ません。そのような売り場をご用意するにあたり、まずは消費者を知ろうということで、様々なユーザー調査を行いました。
市場ニーズを把握するためのアンケートやインタビュー、より詳細に消費者の行動を調査するためのリモート動画調査やWEBサイトを閲覧するときの視線を記録するアイトラッキング調査などを実施して、実際の消費者の方たちが訪問から購入にいたるまでのフローを分析しました。
例えば長い時間閲覧している箇所があった場合、魅力的に映っているのか、わかりづらい部分があるのか、細かい部分をひとつひ とつ仮説を立てて検証します。このような作業を地道に積み重ねることで、消費者がサイト内で迷わず、気持ち良くお買い物ができる売り場づくりの要素が見えてきました。この積み重ねをまとめたものが「業種別・ストーリー 別の売り場デザイン・テンプレート」です。
消費者目線のカギはテンプレートが握る
テンプレートの一例としてギフトに特化した食品向けのものをご紹介いたします。ギフトなので、訪れる顧客も、お祝いの種類はもちろん、予算なども漠然と決めていらっしゃる方が多く「予算で探す」「内祝いで探す」など、用途にあって探しやすい要素がトップページのテンプレートに反映されています。
このような、商材ごとの要素を軸にしながらも、CARTSTARでは配置を自由にカスタマイズできますので、より店舗様に合った工夫を加えていくことも可能です。
また「食品購入の際は、このタイミングで送料を気にするという傾向がある。」といった、消費者目線で発見された新しいノウハウがあった場合、別のページに移動しないように送料込みの価格をわかりやすく表示するなど、消費者の使いやすさと店舗を運用する上での使いやすさの両立を強く意識しています。
接客の追求から「売れる」ディテールを発見
またこのテンプレートは、『年齢が高い方ほど食品のギフト需要が高い』という調査・分析結果にもとづいて、マーケットが拡大しているシニア層向けのテンプレートとしても機能します。
消費者調査を繰り返していくと次々と新しい発見があります。ECサイト内での文字の行間を変えるだけで快適さも違うことや、どのように表現すればクリックしてくれるのかなどもわかりました。シニア層はタブレットを好む層も多い、ということもわかりました。そこでCARTSTARでは、タブレットを使うことも想定したデザインになっております。
店舗様の中には、売上が左右されるかもしれないという意識が無いまま、カート事業者が提供するテンプレートを感覚的に選んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。弊社では、消費者目線での調査に裏付けされた「売れるテンプレート」としてご提案できるところまで落とし込んでいます。ここまで考えたECサイトを最初から制作するのは、手間と時間が膨大にかかるのではないでしょうか。これをASPカート市場に持ち込んだのです。
また店舗様はテンプレートを使うことでECサイトの立ち上げを素早く行っていただけます。成長に特化した開店支援や運営支援も行っていますので、高速にPDCAをまわしていただけます。つまり事業を成功させる、「売れる」までが早いということです。一例ですがCARTSTARでは「やわらかめ」のお肉といった選択肢をトップページに加えるなど、商材によってどういうカテゴリや文言にするのが相応しいかのアドバイスもできる体制も充実させました。
私たちは単純に機能をお貸しするASPカートではなく、店舗様と、共に成長していくことを目指しています。我々のゴールはあくまで店舗様の商売繁盛です。その実現のため、消費者目線に立ったWEB上での接客を意識した売り場づくりをご提案しています。
我々はそういった一連の考え方を「消費者ファースト」と呼んでいます。今後も店舗様の業種や成長のタイミングごとに様々な接客用テンプレートを用意し、ECサイト構築の際に売れる店舗づくりを提案してきたいと考えております。
また今回は「売り場づくり」 の中でもテンプレートについてお話させていただきました。他にも決済ステップに関しても同様に「お買い物のしやすさ」を徹底的に調査して開発が進行中です。イギリスのリマーケティング専門会社VeJapanとも連携し、消費者がお買い物の途中で何らかの理由からお買い物を中断してしまった際に、お買い物忘れのリマインドを送るなどの機能も搭載しております。
一見、店舗目線に寄っているように見える機能も、消費者行動の調査にもとづいて、消費者にとっても利便性の高い機能を搭載しています。
消費者目線を店舗様にご提供する「お買いもの研究室」
NHNグループの、消費者に寄り添ってきたノウハウと人材がNHNテコラスにも集約されています。蓄積されたノウハウは「おかいもの研究室」という形で、様々な立場の事業者様に公開したいと考えています。業種別に店舗様を集めたワークショップなどの開催もやりたいですね。非常にディープな話が出来ると思います。
たとえば、弊社が集めた独自アンケートやテスト動画などの消費者データをもとにディスカッション。弊社はサービスの更なる発展に活かし、店舗様には様々な気付きやノウハウを得てほしい。生の消費者データを元にした、様々な課題を一緒に解決していければと考えています。
実際にNHNテコラス社内にはリアルな場としての「おかいもの研究室」もあります。弊社の来客用の会議室を「おかいもの研究室」とし、店舗様が気軽に訪問しやすい環境を整えたのです。CARTSTARのユーザーでなくても「消費者ファースト」という市場を作って いくことに共感していただける方にはどんどん参加していただきたいと思いますし、そのアクションが未来のECを切り拓いていくと考えています。
NHNテコラスが描く消費者ファーストの新しいEC市場
NHNテコラスのコマース事業では「消費者ファースト」という新しい軸のもとで、すべてのコマースソリューションを提供ていきたいと考えております。海外販売を代行できる越境STARやリアル店舗を支援するタブレットPOSレジのPOSSTARの提供もスタートしております。年内には各ソリューション の連携も高いレベルで完了する予定です。
あくまで消費者目線の概念を貫き、断片的ではなく、STARシリーズですべてのチャネルにNHNテコラスとの接点を持っていただきたいという想いがあります。激しく変化する消費者動向を 最先端で追いかけ、弊社の各サービスに活かすと共に店舗様にもノウハウを積極的に提供してまいります。
NHNテコラスは店舗様のパートナーとして店舗様の事業の成功にお役に立てるよう全力で精進してまいります。
■3つのポイント
①接客の鍵はテンプレートにあり
②「売れる」デティールを発見
③徹底した消費者目線の追求がバックグラウンド
<ECのミカタ通信 2016 SPRING vol.11より抜粋>