Amazonセラーセントラル登録からFBA納品までの手順を解説

最終更新日:

株式会社Cyber-records

Amazonセラーセントラルへの登録やFBAへの納品手続きで「どこから始めればいいかわからない」「書類や画面の操作が不安」と感じていませんか。Amazon出品は、アカウント登録、商品登録、在庫管理、そしてFBA納品といった一連の流れを順番に進めれば着実に進められます。この記事では迷わないための基本手順を解説します。手順を一つずつ確認して、はじめての出品を安心して進めましょう。

出品準備 商品と必要書類の整理

出品準備 商品と必要書類の整理

出品の前に「何をどう売るか」「初期費用・必要書類」を整理しておくと、登録や納品で行き詰まりにくくなります。
販売方式・配送方法・価格設計・SKU方針をここで決めておきます。
最新要件を確認しながら準備を進めましょう。

■何を売るかと販売方式の決め方
新品か中古か、既存の商品ページに相乗りするか、新規商品ページを作るかを先に決めます。自社オリジナルや仕入れ先が限定される商品は新規ページになることが多いです。FBA(Amazonが保管・出荷・一部顧客対応を担当)か自己発送(自社で出荷)を選択し、商品特性や体制に合わせましょう。

■価格設定の基本と利益計算の考え方
売価は「総コストを差し引いた後に残る利益」から逆算します。相場と需要の動きも見ながら、赤字ラインと購入されやすい価格帯を持たせて調整します。手数料・送料・保管料・広告費・税を含めて利益を設計し、初期は反応を見ながら改善できる価格で開始すると判断がしやすくなります。

■在庫数の見積もりとSKU設計
初回は在庫を少量から試し、売れ行きを見て補充するのが安全です。過剰在庫や欠品を避けるため、短いサイクルでの見直しを意識しましょう。SKUは後から変更しづらいため命名ルールを決め、一貫性ある形式で取り違えを防ぐことが重要です。

■本人確認書類と銀行・税務情報の準備
登録時に本人確認(身分証・住所確認書類)や銀行口座、支払い用クレジットカード、事業情報が必要です。名義や住所は入力内容と一致していることが望ましく、個人/法人区分・口座要件は事前確認が必須です。税の取り扱い方針も先に決めておくと登録が円滑です。

セラーセントラルアカウント作成と本人確認

セラーセントラルアカウント作成と本人確認

アカウント作成はPCブラウザが操作しやすく、書類の表記と入力の一致がスムーズな審査につながります。
画像の鮮明さ・有効期限・四隅までの表示など基本要件を満たしましょう。
要件は更新されるため最新案内の確認を習慣化してください。

■登録画面で入力する主な項目の一覧
・事業情報(名称、代表者、住所、連絡先)
・支払い用クレジットカード情報
・売上の振込先銀行口座情報
・ストア名・公開連絡先
・返品先住所
・税関連の基本情報
・本人確認書類の情報

■本人確認書類のアップロードと承認の流れ
案内に沿って身分証や口座の明細などをアップロードします。鮮明・正面・四隅が入っている・有効期限内・登録情報と一致が基本チェックです。状況により追加書類やオンラインでの顔確認が求められる場合があります。審査結果はセラーセントラルやメールで通知されるため、見落としがないように確認しましょう。

■登録時に起きやすいミスと回避ポイント
・書類と入力の表記ゆれ(番地、全角/半角、ローマ字つづり)
・画像が暗い・ぶれている・端が切れている
・カードや口座の名義が事業情報と不一致
・重要メールの受信設定不備(迷惑メール振り分け)
提出前に整合性と画像品質を必ず確認し、具体的な受理要件は変更される場合があるため最新ガイドに従いましょう。

商品識別子とカテゴリ許可の確認

商品識別子とカテゴリ許可の確認

新規商品ページの作成には商品識別子(GTIN/JAN/UPC)が必要になることが一般的です。
同時に、カテゴリやブランドによっては出品許可(Selling Approval)が必要です。
基準は見直されるため最新条件と申請手順を必ず確認してください。

■JAN UPC GTIN ASINの違いと必要な対応
GTINは世界共通の商品識別子の総称で、日本のJANや海外のUPCがその一種です。ASINはAmazon内で付与される固有番号で、既存ページがある場合は該当ASINに相乗りします。FBA受領では、メーカーのバーコードを使用するか、FNSKUラベルを商品ごとに貼付するかを選択します。混在リスクや在庫の識別性を考慮して画面指示に従うのが安全です。

■商品識別子がない場合の対処方法と免除申請
自社ブランドなどでJAN/UPCがない場合、条件を満たせばGTIN免除の申請が可能な場合があります。申請可否はケースバイケースで、ブランド所有者の証明や商品画像など追加要件が求められることがあります。審査基準は見直されるため申請前に最新の条件を確認してください。

■カテゴリ別の出品制限と出品許可申請の流れ
特定のカテゴリやブランドは出品前に出品許可が必要です。該当商品の商品登録画面で「許可要否」をPCのセラーセントラルで直接確認してください(アプリは誤判定が起きることがあるためPC推奨)。必要書類はカテゴリごとに異なるため画面の指示に従うのが確実です。

商品登録 実作業と見直しポイント

商品登録 実作業と見直しポイント

商品ページは正確・見やすい・比較しやすいことが基本です。
既存ページ有無の確認、必須属性の入力、画像・要点・説明の充実を順に行いましょう。
公開後は警告や抑制を確認し早めに対処します。

■商品登録の基本項目と登録の順番
まずAmazon内で同一商品がないか検索し、あれば相乗り、なければ新規作成します。主な入力項目はタイトル、ブランド/メーカー、GTIN(JAN/UPCなど)、カテゴリ、SKU、価格、商品の状態、配送方法、電池/危険物の有無などです。下書き保存を活用しエラーを解消しながら進めると効率的です。

■商品画像の規定と合格する撮影のコツ
主画像は白背景で商品の輪郭が明瞭に見えることが基本です。文字や装飾の入れすぎは避け、拡大しても粗くならない解像度を用意します。補助画像では利用シーン・サイズ感・同梱物が伝わる構成を意識し、実物に近い色味の写真を選ぶと好印象です。

■タイトル 箇条書き 説明文の書き方と注意点
タイトルはブランド名、品名/型番、色・サイズなどの基本情報に、自然な形で検索語を含めます。箇条書き(要点)では素材・サイズ・使い方・セット内容などを整理。説明文では価値を補足し誤解を招く断定表現は避けるのが原則です。

■バリエーション作成と登録後のチェックポイント
色・サイズなどの差異は適切なバリエーションタイプを選び、親子関係を設定します。子ASINごとの画像・属性・価格の整合を確認し、表示が分かれる等の不具合は指定属性を見直すと安定します。

配送方法の選定とFBA納品の実作業

配送方法の選定とFBA納品の実作業

配送品質は顧客満足に直結します。
FBAと自己発送のどちらが商品特性や運用体制に合うかを見極め、FBAを使う場合は出荷プラン作成から受領確認まで丁寧に進めます。
新サービスの提供状況は最新情報を確認し比較検討しましょう。

■FBAと自己発送のメリット デメリット比較
FBAの主なメリット: 保管・出荷・問い合わせや返品受付まで任せられる、配送の安定性が高まりやすい
FBAの主な留意点: 手数料/保管上限がある、納品作業が必要
自己発送の主なメリット: 在庫・送料・梱包の自由度が高い、商品特性に合わせた出荷がしやすい
自己発送の主な留意点: 配送速度・品質基準を自社で担保する必要がある
商品の特性とコストで最適解を選ぶために、手数料と運用負荷を比較してください。

■納品プラン作成から梱包 ラベル貼付までの手順
セラーセントラルの「FBAに送る」で納品SKU・数量を選び、箱の中身、サイズ、重量を登録します。割れ物の保護、セット品の一体化、消費期限表示などの梱包要件を守りましょう。バーコードはメーカーコード使用かFNSKU貼付を選択し、出荷プラン画面の指定に従って実施してください。配送ラベルは平面にしわなく貼りバーコード重なりを避けるのがポイントです。

■よくある納品ミスと納品後の在庫管理の基本
・ラベル貼り忘れ/貼り間違い、SKU取り違え、箱の重量/サイズ超過
・電池・危険物の未申告、セット品のばらけ、期限表示の不備
・メーカーコード使用とFNSKU貼付の選択誤り(出荷プランの指示に従う)
・配送ラベルの不適切な貼付(曲面/テープでバーコードを覆う等)

受領後は数量差異や出品不可在庫の有無を確認し、動きの遅い商品は価格・説明・画像を見直します。補充基準を決め欠品・過剰在庫を抑えると同時に、保管料の発生状況を定期的に確認しましょう。

初回販売施策と運用チェック トラブル対応

初回販売施策と運用チェック トラブル対応

公開直後は最初の注文獲得とページの信頼構築が要です。
価格・クーポン・広告で露出を作り、レビューは正規の依頼機能で丁寧に積み上げます。
在庫とアカウント健全性の定期点検を習慣化しましょう。

■初回注文を獲得する価格戦略とレビュー獲得の基本
初期は手に取りやすい価格やクーポンで需要を喚起します。レビューはAmazonのレビュー依頼等の正規機能を利用し、見返り提供などは禁止行為を避けます。時間をかけて自然に蓄積させるのが信頼構築の近道です。

■小予算で始める広告運用と効果測定のポイント
広告は自動運用を少額から開始し、検索語の傾向を把握。成果の良い語句を手動に移し、関連性の低い語句は除外して無駄を削減します。費用対効果は広告費/売上の比率を目安に、目標範囲内に収まるよう調整しましょう。

■在庫管理とアカウント健康の定期チェック項目
在庫: 欠品/滞留のアラート、価格の問題、出品抑制の有無
アカウント健全性: キャンセル率、遅延率、ポリシー違反通知、知的財産関連の連絡
会計・レポート: 売上データの整理と記録

数値が基準に近づいたら原因を早期把握・対処し、安定運用を図りましょう。

■返品クレーム発生時の対応フローと予防策
FBAは原則Amazonが返品受付・返金を対応します。理由を分析し、ページ情報や品質・梱包の改善に活かしてください。自己発送は自社で案内・受付を行い、顧客目線で期限内にわかりやすく対応します。A-to-z保証の連絡が来た場合は、期限内に事実を整理して回答しましょう。予防策は正確な情報・丁寧な検品と梱包・注意点の明示が有効です。

記事のまとめ

記事のまとめ

セラー登録からFBA納品までの流れは、書類準備→アカウント作成→商品登録→納品→初動施策→運用チェックの順で一つずつ進めれば慌てません。画像や説明文、識別子・カテゴリ許可、梱包・ラベルの確認を忘れずに。初回は価格とレビュー対策、小さな広告で様子を見るのが安全です。出品前に本人確認や銀行情報、税情報を整えておけば手続きがスムーズです。
わからない点はメモして一つずつ確認して進めましょう!

<注意>
本記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。Amazonの仕様・ガイドライン・ルール等は予告なく変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイトやAmazonセラーセントラル等をご確認ください。


著者

株式会社Cyber-records

2008年にGLOBAL EC COMPANY(GEC)として創業し、以来、ECビジネスの啓蒙者として、運営代行、コンサルティング、ブランディングなどに従事。モールおよびマーケットプレイスのEC支援サービスの提供に加え、ふるさと納税事業や越境ECの支援も行う。

https://www.cyber-records.co.jp/
https://www.cyber-records.co.jp/amazon-l

株式会社Cyber-records の執筆記事