【第1回】これで解決!「売れていた商品、売れなくなった」編〜ネットショップで利益を出す実践方法〜
初めましてバリュースの河野です。
弊社では、インターネット上の価格調査/価格の自動設定ができるプライスサーチという自社サービスを用いて、様々なネットショップ事業社様の販売戦略のお手伝いをしております。
本コラムでは、知ってるようで知らないネットショップにおける利益が出る実践方法を計4回にわたり、よくある事例とともにご紹介します。ご参考いただけますと幸いです。
第1回目である今回はネットショップ事業社様においてよくある現象、
「これまで、自社の主力商品として売れていた商品が、突然売れなくなった(売れ行きが芳しくなくなった)」の原因解明と解決方法をご紹介します。
「売れてた商品が突然売れなくなる…」
因みにこちらのケースよく発生していませんでしょうか?
弊社のお客様でもよくお話しをお伺いする現象です。
・これまで安定的に利益を生んでいた商品がなぜかパッタリ
販売数が落ち込んでしまい、原因がわからず困惑してしまう、、、
・販売数の低下とともにアクセス数も低下してしまい、
焦って広告を導入したけど、焼け石に水状態、、、などなど
頻発しているようでしたらこのケース、値決めに課題があり競合価格に負けていることが原因である可能性が高いです。
「値決めの重要性」
経営の神様 稲盛和夫氏(京セラ・KDDI創業者)も、
「お客様が納得し、喜んで買ってくれる最も高い値段。それよりも低かったらいくらでも注文は取れるが、それ以上高ければ注文が逃げるという、このギリギリの一点で注文をとるようにしなければならない。」
と値決めの重要性を話されております。
では、お客様が納得し、喜んで買ってくれる最も高い値段とは
どんな価格でしょうか?
まず、お客様が納得してくれる値段とは
・商品の価値に見合った値段であること(相場からかけ離れた値付けではない)
・その中でも一番安い値段で購入できること(競合より安いこと)
があげられるかと思います。
また、喜んで買ってくれる最も高い値段とは
・安値になりすぎないこと(競合より安くし過ぎた値段)
・利益、仕入コストが考慮された値段
ではないでしょうか?
要するに、相場を把握した上で利益が考慮された値決めを行うことが解決の糸口になります。値決めをした際、売上が上がった・下がったの経験はまさにこの理由からきているのです。
実際に下記のデータは値決めを行った際の売上推移のグラフです。
実際に値決めを行った時、売上が上昇しています。
この様に、市場の相場を把握し、適切な値決めを行うことは利益の出る最適な売上を獲得することにつながります。
「これまで、自社の主力商品として売れていた商品が突然売れなくなった」
とは言い換えると、
「市場相場とかい離してしまい、お客様が納得しない価格になってしまった」
ためという訳です。
これでは、いくら広告費をかけてお客様を誘致しても売上につながりません。
ネットショップにおいて
値決めは最も重要なファクターと言えるのではないでしょうか?
さて相場を把握した上で、値決めを行うことが売上を伸ばす重要なファクターであることはご理解いただけたと思います。
ただ実は、もう一つ重要なファクターがあります。
それは、値決めの頻度です。
今回のケース「これまで、自社の主力商品として売れていた商品が突然売れなくなった」は「市場相場とかい離してしまい、お客様が納得しない価格になってしまった」ためなので、常に販売価格がかい離していないか、市場相場を把握し続ける必要があります。
それに伴い、価格が相場をかい離した際、最短でお客様が納得し、喜んで買っていただく最も高い価格に変更する必要があります。
ネットショップにおける市場相場の変動はリアル店舗に比べ競合店も多く日常茶飯事です。またリアル店舗ではお客様が、競合店との価格比較は実際に足を使って出向いて初めてわかるのに対してネットショップでは検索一つで簡単に比較ができるため、競合店との価格比較で高くなっていると、実店舗以上に売れなくなってしまいます。
そのため、常に市場相場を監視し続け、かい離が起きた時、その都度値決めを行う必要があります。
こちらは先ほどのグラフにさらに、常時市場相場を監視し、最適な値決めを行った場合のグラフを追加したものです。値決めの頻度が多ければ多いほど、売上は高くなり安定します。
「これまで、自社の主力商品として売れていた商品が、突然売れなくなった(売れ行きが芳しくなくなった)」を発生させないためには、
市場相場を常に把握し、
最適なタイミングで最適な値決めを行い続けることが重要です。
因みに市場相場の把握すべき範囲ですが、仮にモール内に出店されているようであれば、一旦対象モール内だけでも把握し、できる限り値決めの頻度を増やすことを試みて下さい。それだけでも大分、今回のケースは緩和され、売上は向上するはずです。
次回は、過在庫を防ぐ効率の良い方法をご紹介します。