【第2回】あなたのアフィリエイト広告にマーケティング戦略はあるか? ~これから始める、すげえアフィリエイト広告!~
アフィリエイト広告運用を始めとした、成果報酬ベースの広告運用を事業としてきたa-worksより、これからのアフィリエイト広告の運用方法をお伝えする連載。第2回はアフィリエイト広告でマーケティング戦略を立てる際の考え方、戦略にあわせた集客手法についてお伝えします。
【第1回】 今、アフィリエイト広告が再注目される理由とは
https://ecnomikata.com/column/19041/
アフィリエイト広告には2軸の集客が存在する
アフィリエイト広告の他の広告手法との違いに「メディア(=アフィリエイトサイト)側が商品の良さを表現し伝える」ことがあります。一見すると広告主に代わってメディアが送客を担っているように見えますが、そもそも「広告主がメディアを集め、広告を作成してもらう」という観点が重要となります。
あまり好きな例えではないのですが、マーケティングはよく「どんな仕掛けをどんなポイントに置き、どう釣り上げるか…」といった様な釣りに例えられます。その例えを拝借すると、アフィリエイト広告においては広告主を釣り堤防の管理人、メディアを釣り人と捉えられます。たくさん魚を釣り上げるためには、たくさんの優秀な釣り人が必要です。自分の堤防にどんな魚がいるか、餌はどのようなものか、どのような釣り方が効果的かなどをPRして、釣り人に選ばれる必要があります。釣り人側もできるだけ多くの魚を釣りたいため、必然的に自分が釣りやすそうな堤防を選びます。
このようにアフィリエイト広告では釣り人(=メディア)の集客と魚(新規顧客)の集客という2軸で戦略を立てる必要があります。
自社商品のポジションを把握したうえで、どのように新規顧客を集客するか、その集客を効率よく実施できるメディアはなにか、といった流れでアフィリエイト広告における戦略立案の考え方をご紹介します。
アフィリエイト広告市場におけるポジショニングを把握する
戦略を立てる際には事前にポジションを明確にする必要があります。アフィリエイト広告を出稿する商品について客観的に分析してみてください。現状を把握できれば分析手法はなんでも構いませんが、今回は商品の強みや外的要因を整理するSWOT分析で考えてみます。
SWOT分析では外部環境や内部環境について、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つにカテゴライズします。例えば「他社製品にはない機能がある(強み)」や「会社の知名度も、ブランドの認知度も低い(弱み)」といった自社や商品の現状を挙げてみてください。強みはユーザーへの訴求となると同時に、メディアが紹介する際の切り口にもなります。価格が安い1点しか強みがなければ、メディアも価格の優位性でしか訴求することができません。他にない機能であったり、デザインや安全性など強みの多い商品であればあるほど、メディアも様々な角度から商品を紹介することができます。
また強みについてはその根拠も整理しておくと、メディアがコンテンツを作成する際の説得力にもなります。「美容に有効な成分」があったとして、作用のメカニズムや実証データなどがあればメディアに提供するようにしましょう。
注意すべきなのはアフィリエイト広告市場にフォーカスして分析することです。ネット限定のサービスを提供しているとして、実店舗の業態と比較して優位性を書き出しても(無駄ではありませんが)よい検討材料になりません。アフィリエイト広告市場のトレンドや、ジャンルをキーワードに検索した際の状況などを調査しておきます。
特に競合商品がどのようなアフィリエイトをしているのかについては十分な調査をしておきます。競合商品がアフィリエイト広告市場に展開している場合と、そうでない場合では戦略の立て方も大きく異なります。アフィリエイト広告市場で競合商品とかち合う予測がある場合、競合との比較優位性が重要となります。逆にアフィリエイト広告市場に競合商品がいないのであれば、競合商品のブランド名経由で獲得するといった施策も可能です。
SEOだけでなくリスティングやSNSなどからもアフィリエイト広告が展開されていないか調査しておくと、自社の施策に大いに参考となるはずです。
自社商品を効率よく集客できるメディアとは何かを考える
自社の現状を十分に把握したら、どの集客手法のメディアと連携すると効果的か(つまりどのように集客し→メディア→自社サイトに誘導するか)を考えます。集客というとSEOが思いつきやすいですが、他にもブロガー自体にファンがいる場合や、メルマガやSNS経由など様々な集客方法があります。自社の商品に適した集客方法を採用しているメディアへとアプローチすることが重要です。
SEO中心で集客するメディア
SEOは検索している時点で、既に何かに興味を持っているユーザーが対象となるため比較的購買につながりやすいとされています。自社の製品に興味を持ってくれそうなのはどのようなユーザーかを想定し、どう集客するかを計画します。
例えば「美容に良いドリンク」という商品の場合、「美容に良い成分」「いつ飲むのが良いか」などを検索して選ぶユーザーが想定できます。その場合はSEOで集客している同ジャンルの商品比較サイトや、効果的な美容ドリンクの飲み方などを解説するサイトなどに広告を掲載することで自社サイトへの誘導ができるはずです。
またSEOで集客する際はユーザーの経路についても注意します。「美容に良いドリンク」の根拠成分が「食物繊維」であるのに関わらず「美容に良い成分」で検索結果の上位が「ビタミンCが美容に良い」という内容で占められていた場合、ユーザーの多くが「食物繊維」のドリンクは選ばないでしょう。ビタミンCを推しているメディアも、ビタミンCで訴求したほうが売れる状況であれば大きく取り上げてくれないはずです。このような場合は素直に別の検索キーワードからの集客も検討します(「お通じが良くなる成分」で上位表示されるメディアなど)。
SEOの魅力は検索キーワードなど工夫の余地が多い点です。「ダイエットサプリ」など検索回数の多い検索キーワードは一朝一夕で上位表示は難しいですが、複数のキーワードを組み合わせたものであれば小規模(SEOで上位表示されにくい)メディアであっても検索上位になることが可能です。SEOで集客しているメディアは様々なキーワードでの流入を模索していますし、キーワードに合わせたコンテンツを書く場合もあります。そのため「このキーワードの組み合わせで〇件集客できる」など、メディアとのコミュニケーションの施策とシナジーを発揮するはずです。
SEO以外(手法多数)で集客するメディア
SEOでは検索に至らないユーザーへのリーチが難しいです。例えば全く認知されていないジャンルの商品、例えば「夏に着るダウンジャケット」という商品があった場合はまず誰も「ダウンジャケット 夏用」などで検索しません。そのような商品はSNSやインフルエンサー施策など、SEO以外の集客方法を考える必要がありそうです。
またディスプレイ広告やインフィード広告から集客しているメディアもあります。SEOではリーチできない層にアプローチすることができ、メディアによってはよりユーザーの属性を絞ることもできます(例えば20代前半のママのためのメディアなど)。この場合メディア側が集客するのに費用が発生するため、集客費用が成果報酬額を上回らないようにするのがメディア側の掲載の判断基準になることもあります(SEO中心のメディアが集客に全く費用がかからないという意味ではありません)。商品と親和性の高いメディアであれば自社サイト遷移後のCVRも良いなど、双方にメリットのある取り組みとなるはずです。
大まかにSEOとそれ以外で分けてご紹介しましたが、意識すべきなのはユーザーの効果的な集客はなにかを考え、それができるメディアと連携することです。様々なメディアと繋がり幅広い集客ができるのも考え方の一つですが、リソースが限られているのであれば最も効果的な集客方法のメディアに注力するのが良いでしょう。
まとめ
アフィリエイト広告における自社商品の現状を把握しつつ、どのような集客が有効か考え、その集客方法のメディアと連携する、という流れでアフィリエイト広告の戦略立案を考えてきました。メディアが売りたくなる商品は何かを考えれば、どんなメディアに紹介をされるのが良いかイメージができるかと思います。
次回はどのようにメディアにアプローチして実際の運用を進めていくのかを、「無理のない報酬額の設定」や「メディアに掲載打診する際に効果的な報酬額以外の指標」などアフィリエイト広告の運用をする上で欠かせない数字の話を中心に紹介する予定です。
また、a-worksの提供している『AdCent』では、実際に成果の出たメディアのCVRや掲載面を確認する機能があります。この機能でどの様なページから商品が売れやすいのかなどメディアの内容にフォーカスした分析が可能となります。
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